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蒼の使い魔は悪魔で召喚魔剣士

作者:蒼鈴六花
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決戦と幻と

 
前書き
久しぶりの最新話。 

 
俺がタバサ達の所から戻ると、サイトがいなくなっていた。

ルイズと何かあったのだろうか?

さて、どうするかな……
サイトを追うか、ルイズの方に行くか。

なんとなく、ルイズの方に行った方がいい気がするんだよな。

よし、ルイズの方に行こう。

今ルイズはどこにいるのやら……

「召喚、イヌマル!」

ポンっと音を立てて小さな忍者犬が出てくる。

「ルイズの匂いを追えないか?」

ルイズが使ってた部屋に入らせてから聞いてみる。

「わん!」

「そうか、ではお願いする」

「わふ!」

どうやらできるようなのでイヌマルについていく。



礼拝堂。

現在、ワルドがルイズと結婚しようとしてるようだ。

なんかルイズは落ち込んでるような……おそらくサイトとなにかあったのだろう。
結婚式が始まると言うのに新郎の事は全く考えずに別の男の事考えてるとか……

しかもワルドはルイズの様子に全く気付いていないようだ。
こちらはこちらでルイズの事を全く考えてなさそう。

絶対何か起きるなこの状況。

イヌマルは還して、念のためコルベール先生と実験してる地下水を召喚する事にする。

「召喚、地下水」

「うわっと、って旦那ですかい」

ポンッと手の中に地下水が召喚される。
地下水は初めて召喚された事に驚いているものの、すぐに落ち着く。

「すまんな、連絡が取れればよかったんだがその方法がない。だから召喚した」

「丁度休憩中だったんで大丈夫ですぜ旦那。で、なんで俺を呼んだんです?」

「この礼拝堂でこれからなにか起きる予感がしてな、お前の力が必要そうだったんで呼んだ」

「そりゃ、いい退屈しのぎになりそうでさぁ」

それから地下水と結婚式を見る。



式は始まった。

さて、サイトはどうしたのかね……

まぁあいつの事だ、ルイズの所に戻ってくるだろう。

惚れてるしな。

おっと式に動きがあった。

ルイズの様子がおかしい。
周りは緊張してるのか?って感じだ。

そしてルイズは唐突に首を振り始めた。

気分が悪いのか?とワルドが聞くが。

「違うの。ごめんなさい……」

「日が悪いのなら、改めて……」

「そうじゃない、そうじゃないの。ごめんなさい、ワルド、わたし、あなたとは結婚できない」

ワルドが思いっきり振られた。
いきなりの展開についていこうと王子がルイズに結婚を望まないのか?と聞く。

「そのとおりでございます。お二方には、大変失礼をいたすことになりますが、わたくしはこの結婚を望みません」

おお、よく言ったルイズ。
ワルドが顔赤くしてるよ。

王子は困ってはいるものの残念そうにワルドにこれ以上式は続けられないと告げた。

だが、ワルドは王子を見向きもせずルイズの手を取り、緊張してるんだ。君が僕との結婚を拒むわけないとか見苦しい事言い始めた。

「旦那ぁ、あの男なんか気持ち悪いですね」

「ああ、そうだな」

それに男ならここは潔くひけとも思う。

ワルドはルイズにさらに拒まれると今度は肩をつかんで叫び始めた。

「世界だルイズ。僕は世界を手に入れる!そのためにきみが必要なんだ!」

とか

「僕には君が必要なんだ!君の能力が!君の力が!」

とか言ってるワルド。

っておい。なにげにルイズ利用してやるって宣言みたいな事したぞ。

「旦那……」

「わかっている、地下水。気持ち悪いうえに世界手に入れるとか痛い発言してる奴を見てらんないんだろう?」

「正直、ありゃないですね……」

「男として色々と終わってるしな。すまんなこんなもの見せてしまって」

「いや、旦那のためでさぁ」

「ありがとう、地下水」

俺達がそんな話をしてると、王子がワルドの様子に見かねてワルドを止め様とした。

「子爵……、君はフラれたのだ。潔く……」

だがワルドは王子相手に黙っておれ!などと叫んでる。
王子呆然としてるよ。

ワルドはその後、強引にルイズの手をつかむ。

ルイズはワルドと言い合いながら手を振りほどこうとしてるが無理そう。

さすがにルイズもワルドが自分を愛していないと気付いてる。
そんな結婚死んでもいや!って叫んでるし。

ワルドが自分の力目当てだと。まぁルイズは力がある事に気付いてないから、ワルドが自分に幻想を見ていると思ってるだろう。

立ち直ってワルドを止めようとした王子を突き飛ばすワルド。

ウェールズ王子もさすがに怒ったようだ。杖を抜いてルイズから手を離せ!と警告する。

そこでようやくワルドは手を離すも、まだ何か言ってるよ。
僕のルイズとか……

ルイズは怒りに震えながら全力で拒否してる。

なんかワルドは目的の一つは諦めようと言い始めた。

目的は三つあったらしい。

一つ、ルイズを手に入れる事。

二つ、ルイズが持ってるアンリエッタの手紙。

その時点で王子とルイズがハッとなる。
やっぱりか……。

ウェールズ王子が杖を構えて詠唱を始める。

「やばい、地下水。幻術頼む!」

「分かりやした!」

一瞬で俺のやりたい事を察してくれる地下水。

ワルドが素早く杖を抜いて呪文を完成させる。

咄嗟に王子を押したおかげで致命傷は免れた。
俺は即座にあるものを置き、叫ぶ。

「地下水、そのまま幻を見続けさせろよ!行くぞ、テレポのしおり!」

俺は王子を連れてワープする。



礼拝堂から少し離れた所。

テレビーを召喚して地下水に幻術を使わせる。

「き、君は?」

軽く血を吐きながら言う王子。

「俺はタバサの使い魔。っていってもわからんだろうから、そうだな……ルイズの使い魔の師匠だ」

「使い魔?っぐ……!」

「あんまり喋るな。致命傷ではないとはいえ傷は深い」

「戻らねば……」

「動くな、これから治してやるから」

「……治す?君は……水のメイジなのか?」

「いや、違う。異界の術を使う……召喚魔剣士ってとこか」

「召喚……魔剣士?」

「ま、詳しい話は治してからな。では早速」

王子は不思議そうに見ている。
俺は気にせず召喚する。

「召喚、聖母プラーマ!」

光が下りて来る。

白い羽を生やし、耳は長く金色の長い髪の美しい女性。

耳と金髪だけみればエルフと思われていただろう。

だが、純白の美しい羽と背中にある大きな黄色い輪は神秘的な感じをかもし出し、纏う優しい光は神々しさを感じさせる。

王子は呆然と見ている。

「プラーマ、この人の傷を癒してくれないか?」

プラーマは微笑みながら頷き、すっと王子に近寄る。
王子は完全に固まってしまってる。

プラーマが手を王子の傷にかざすと光が集まり、みるみると傷が治っていく。
治療が終わったのを確認して。

「ありがとう、プラーマ」

いつでも呼んでくださいね。といった感じですうっと消えていった。

少しして呆然としていた王子が復活した。

「さ、先ほどの方は?」

「聖母プラーマ。慈愛に満ち、分け隔てなく癒す霊界の聖母だな」

「……」

また呆然と固まってしまった王子。

「さて、王子よ。怪我は治ったのだが、俺はお前をあそこに戻す気はないからな」

その言葉に王子は復活する。

「なぜだ!」

「あそこに戻っても死ぬだけだし、それじゃあ助けた意味がない。よってお前は俺の手下の所にいってもらう。拒否権はない」

「確かに貴方には助けてもらった恩があるが、それには従えない!」

「拒否権はないといったはずだ。しばらくの間、身を潜めてろ」

「なら、私は貴方を倒してでも戻ります……!」

「はぁ、治した直後に自分で傷つけるのなんてアホらしい。こいつに任せる。召喚、プ二ム!」

ポンって音と共にプ二ムが王子の前に召喚される。

「こんな小さな幻獣じゃ、私を止めることは……!」

「いいや止められる。プ二ムこの王子を止めてくれ」

「ぷに!!」

やる気十分!って感じで鳴くプ二ム。
大きな耳の先を握りこぶしみたいにしてぶんぶん振り回し、王子を思いっきり殴った。

「……!?痛くな――」

痛くない事に驚いた王子はがくっと膝をつく。
俺はその様子を見ながらしゃがんでプ二ムをなでる。

「こいつは変わった奴でな、精神に直接攻撃できるんだ。今の一撃でお前の精神力は空っぽになってるはずだ。これで魔法は使えまい」

「……っく!」

「恨みたければ恨め。俺は自分の好きなようにしてるだけだ。悪魔だし」

「悪魔!?」

なぜばらすんだって?色々事情がある。
翼を出して証拠を見せる。

「ほれ、証拠。さて、お前を手下の所に送り届けるが……」

紙を取り出して手下への手紙を書き始めた俺に王子は叫ぶ。

「悪魔に……屈したりはしない!」

立ち上がろうとする。

「さっきのワルドとは大違いだな。……気にいった。何が何でも生かす」

「悪魔などに気に入られても「これ持って、手下に渡しな。それでは、送るぞ」ちょっと待て!」

「待たん。テレポのしおりバージョン2、発動」

強引に王子に手紙を渡し、テレポのしおり強制発動。

青い光に包まれた王子は消えた。
無事転送できたようだ。

「よし、転送完了。地下水、そっちはどうだ?」

テレビーを見ていた地下水が返事をする。

「終わったようですぜ。今から逃げるようです」

「わかった。身代わり君1号の方は?」

「ばっちり稼働中でさぁ!言い出来ですぜ!」

「それはよかった。苦労したかいがあった」

「俺達はこれからどうするんです?」

「そうだな……俺達も戻るか」

俺はテレビーと地下水を還し、還りたがらなかったプ二ムを頭に乗せ、ワイヴァーンを召喚して帰る事にした。



ふと思いつく。

「む、王子生存を姫に伝えた方がいいのか……?」

「ぷに?」

「ま、気分次第でいいか」

「ぷに!」

とりあえずプ二ムと空の旅を楽しんだ。





 
 

 
後書き
あれ、サイト達と一緒にワルドととの戦闘を書こうとしたのにどうしてこうなった。
久しぶりに書いたからアルさんの口調若干忘れてるし……

そしてようやく聖母プラーマ登場!ゲームではほんとお世話になりました!

――――――――――――
えー、投稿してる二作品の最新話を投稿したので、新しい二次を出したいのですが……

今あるストック作品。
1、シリーズもの+その外伝作。(何気に本編より外伝のが書けてる。作品は色々)
2、最近暴走して書いたサモンナイトととある作品の混じったもの(これはまだ出せそうにないかな?と微妙な所)
3、前々から書いてるネギまとデジモンFのクロスオーバー(少し苦戦中)
4、最近書き始めたテイルズオブシンフォニアとFF:Uの能力持ったオリ主もの(一番出せそうなやつ)
こんな感じです。

明日、このどれかを投稿する予定です。
 
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