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万華鏡

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第七十九話 マラソン大会その一

                 第七十九話  マラソン大会
 何だかんだで二月も過ぎていった、バレンタインの後のその月も。
 それと共にマラソン大会の日も近付いていっていた、琴乃はプラネっつのメンバーで食堂で昼食を食べながらこう言った。
「ううん、マラソンどうしようかしら」
「仮装をするかジャージかよね」
「そう、どっちがいいかしら」
 里香に対しても言う。
「果たして」
「ううん、結局どっちもね」 
 マラソン大会に出るのならばと答える里香だった。
「完走が目標よね」
「そうよね」
「私達確かに毎日走ってるけれど」
 言うまでもなく部活でだ。
「それでもこうしたことはね」
「運動部、特に陸上部のね」
「長距離の人達だから」
 つまり専門家のものだというのだ。
「トップ狙いはね」
「私達はね」
「あくまで完走が第一だから」
「完走することが目標よね」
「先生達も言ってるしね」
 完走を目指せとだ。
「走りきれって」
「そうよね、じゃあどっちでも完走狙いで」
「仮装してもジャージでもね」
「どんな格好でも」
「何番でもいいのよ」
 順位は、というのだ。
「結局は」
「最下位でもね」
「最下位でも完走は完走だから」
 里香はラーメンをすすりながら琴乃に真面目な顔で話した。食べているものは他に御飯と餃子である。炭水化物系だ。
「だからね」
「最下位でもよくて」
「完走第一よ」
 何につけてもというのだ。
「マラソンは」
「それを言ったらあれよね」
 景子はお好み焼き定食のお好み焼きを食べつつ言った。
「どっちの格好でもいいのね」
「そうなるわね」
 里香もその景子にその通りだと答える。
「言われてみれば」
「そうでしょ、だから私的には」
「里香ちゃんはどっちの格好でもいいのね」
「仮装でもジャージでもね」
 そのどちらでもだというのだ。
「寒い格好でないと」
「ブルマとか水着とか」 
 景子はここでこうした服を出した。
「そういうのは」
「そうした格好はね」
 とてもだとだ、里香はラーメンの麺で御飯を食べつつ答えた。この炭水化物と炭水化物のコラボレーションもまた関西だ。
「冬だから寒いし」
「そもそもね」
 彩夏は焼きそば定食を食べている、そのうえで景子に応える。
「ブルマなんてね」
「もうないしね」
「ないうえにね」
 それに、というのだ。
「昔はあれを穿いて体育の授業やってたのよね」
「二十年位前まではね」
「どんな拷問よ」
 顔を顰めさせてだ、彩夏はこうまで言った。
「それって」
「確かにね、あんなの着て体育の授業って」
「もう露出プレイでしょ」
「羞恥プレイかも知れないわね」
「犯罪の素よ」
 何故そうなるかは言うまでもない。 
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