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魔法少女リリカルなのは 世界を渡りあるく者

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第三章 孤独だった者たち 〜海鳴 闇の書事件〜
  第六話 フラグ回収って怖いよね

あの後、直ぐに猫が消えた。そしてシグナムと第二ラウンドを開始した

だがそれも謎の、いや恐らくは夜天の魔道書にあった魔法の一つであろう雷により結界は壊され逃げられてしまった

まあ今回は皆に怪我があんまりなくて良かったかな。ヴィータと戦っていたなのは達も記録を見る限り押していたっぽいし

問題はあの猫だ。記録を見て見ても仮面の男しか映っていなかったので多分変身魔法により姿を偽っていたのだろう

ネコの正体が直ぐにでも分かればいいんだが....

とりあえず今日フェイト、というかリンディさんの家で会議をするからということで来ている

なのはとフェイトは一階でデバイスの説明を受けているだろう。俺はもう聞いてあるから問題ない

二階には俺とクロノ、リンディさんにアルフがいる

「問題は彼等の目的よね」

「ええ、どうも腑に落ちません。彼等はまるで自分の意思で闇の書を完成させようとしているようにも見えますし...」

リンディさんとクロノが話を切り出す。目的がわからないというのは現時点の状況だと分かるがクロノよ、何でそれが異常なんだ?

「ん?それってなにか可笑しいの??闇の書ってのもようはジュエルシードみたくすっごい力が欲しい人が集めるもんなんでしょ。だったらその力が欲しい人の為にあの子達が頑張るってのもおかしくないと思うんだけど」

アルフ...根本的に違うぞ

「まず」

「第一に」

俺とクロノが同時に喋り出して重なってしまった。クロノの方を見るとアイコンタクトで、どうぞって言ってるので俺が説明するとしよう

「確かに彼等の意思で集めるってのは可笑しくないかもな。例えばデバイスに積まれてるAIだってマスターの為になろうと自分自身で色々考えるだろう?それと同じだな」

「なんでAI?彼等は人間じゃないのかい??」

あ、そこからですかアルフさん。よく考えてみれば夜天の書の細かい性質を知ってるのは管理局員だけか

「あー、あいつらヴォルケンリッターっていうのは夜天の魔導書に備わってるプログラムの一つで本自体と主を守り、頁を集めたりするのが目的で作られた。だから感覚としてはAIと同じだな」

「なんでそこまで詳しいんだ?それに夜天の魔導書とは?闇の書じゃないのか??」

クロノが質問を大量にしてくる。しまったな、管理局予想以上に無能だった。これくらい知ってろよ

「あ....まあ置いといて「どうせ魔法なんだろ」おいクロノ、察しがついてるならちゃちゃ入れるな。で後ろの質問な、夜天の魔導書っていうのは闇の書の本当の名前だよ。闇の書っていう名前は恐らく壊れた防衛プログラムの特性が由来だろうな」

「壊れた...ですって?」

リンディさんが驚きの真実が発覚したかのような感じになってる

おい管理局仕事しろ

おまえらにはあれがあるだ......もしや

「.....もしかして無限書庫使ってないのか?」

「........整理すらされていない。ユーノに頼もうかな」

「oh......」

情報は大事。これをないがしろにしたらだめ

「本来、夜天の魔導書の作られた目的はな、夜天の主と共に旅をし、各地の魔導師の技術を収集して研究するために作られた収集蓄積型のストレージデバイスなんだ。それがいつの時代か、ある夜天の主がプログラムを改編し、旅をするという機能は転生機能に、損失しても復元できるという機能は無限再生機能へと変わってしまったんだ。さらにこれらが積み重なってバグが蓄積し、防衛プログラムがいかれた。これが今の夜天の魔導書が破壊の力しかふるえない理由だろうな」

「そんな事情があったなんて...」

リンディさんがショックを受けていた

まあ、組織にいる以上その組織の価値観に染まるのは仕方のない事だと思う。だからこんなことがあるなんて考えつけというのは酷だろうし、向こうにとってこれは絶対悪なんだろうしな

「で、問題のヴォルケンリッターの目的なんだが」

「わかるのかい!?」

「察しはつくんだがな...まだ話せる段階じゃないんだ、すまない」

「そうかい...」

アルフが耳を垂らして残念そうにしている

もし、もしも仮に俺が考えている前提が合っているなら夜天の魔導書のある機能が働いていたはずだ

そして、それが原因で蒐集を始めた。と説明はつく

だが...如何せん主がわからん。検索しても夜天の魔導書の知識が手に入るだけなんだよな...

「ああ、そうだ。一つ質問いいか?」

危ねえ、忘れてた忘れてた

「ん?なんだ??」

「お前らの知り合いにさ、灰色の毛並みの猫の使い魔っている?」

「「「はぁ?」」」

ま、いきなりそんなこと言ったらこう言われるわけで




ーー説明中ーー

「そんなことないと思うが......もしかしたら」

すべてを説明し終わった。なんかクロノが小声でなんか言ってるけどどうしたんだ。心当たりあるのかな

「心当たりはあるが....すこしこちらでも調べさせてくれ」

「わかった。頼んだ」

クロノに心当たりがあるらしく、とりあえず明日から本局にいって調べてみると言うことでまとまった。とりあえず話すことはすべて話したので今日はこれで解散となった。なのは達にはリンディさん達がもともと知っていた情報のみを教えておいた














クロノ達が本局に行っている間、俺たちはいつでも動けるようにしておかなきゃいけない。いつスクランブルかかるかわからないからな

無限書庫の整理兼俺の情報の裏付け、そして仮面の男(仮称)の正体を暴くためにある程度時間がかかるだろうって予想されてるから動かせる戦力は俺、なのは、フェイトの3つだけだろう

というわけで現在俺はリンディさんの家にそのまま居座ってます

「たっだいまー」

エイミーさんが買い物袋を持って帰ってきた、食材が切れていたのでお買い物に行ってきたのだ

手伝おうかといったが断られてここで待機していたんだけど、けっこう重そうだな。やっぱいけばよかったかな?

「艦長、もう本局に出かけちゃった?」

「うん。アースラの武装追加が済んだから、試験航行だってアレックス達と」

「武装って言うと...アルカンシェルか」

はぁ、とエイミーさんがため息をつく

「アルカンシェルって、あの魔導砲?」

このあいだクロノから聞いた覚えがある。管理局が保有する最大火力の艦砲だとか

「うん。あんなもの最後まで使わずに済めばいいんだけど...」

アルカンシェル

一言で言うと広範囲殲滅砲撃に分類されるそれは着弾地点から百数十キロを空間歪曲させさらに反応消滅させる。簡単に言うとやばい、トンデモ兵器だ

「クロノくんもいませんし、戻るまではエイミーさんが指揮代行だそうですよ」

「責任じゅーだい」

アルフが寝そべりながら(子犬)でエイミーをいじる。てか手伝えや

「それもまた物騒な。まあ、とはいえそんなこと早々非常事態なんて起こるわけが」

あ、それあかんやつや

予想通り警告音が鳴り響く




エイミーフラグ回収乙

 
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