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オズのモジャボロ

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第七幕その二

「貴方たちもミュージッカーさんのことは知ってるわよね」
「はい、あのいつもお身体から音楽を出すっていう」
「あの人ですよね」
「そうなの、あの人もパーティーに呼ぶつもりだけれど」
 ドロシー達はというのです。
「貴方達はどう思うかしら」
「いいんじゃないですか?」
「あの人もお呼びましましょう」
 五人はドロシーの問いにこう答えました。
「パーティーは人が多い方が楽しいですから」
「ですから」
「そうなのね、それじゃあね」
「はい、あの人もですね」
「一緒に」
「そうよ、これで決まりよ」
 五人の意見も聞いてでした。
「あの人もね」
「そうですか、それじゃあ」
「また来てくれる人が増えましたね」
「これでね」
 ここでドロシーは言うのでした。
「チョッキンペットに兎の王様、狐の王様と驢馬の王様に」
「ミュジッカーさんですね」
「あの人も加わりましたね」
「多分招待状を渡したら来てくれるわ」
 他の人達と同じく、というのです。
「それと他の人達も来るから」
「かかしさんに木樵さんもですか」
「あの人達も」
「グリンダもジャックもチクタクもね」
 勿論この人達もでした。
「臆病ライオンも腹ペコタイガーもね」
「まさにオズの国の名士がですね」
「勢揃いですね」
「そうなるわ、ヘンリーおじさんとエムおばさんもね」
 ドロシーの大切な、カンサスにいた頃からの家族であるこの人達もパーティーに来てくれるというのです。
「皆来てくれるから」
「オズマ姫のパーティーに」
「皆が」
「そう、来てくれるのよ」
 ドロシーは今からとても楽しそうです。
「オズの国からね」
「そうですか」
「皆がですね」
「そうよ、本当にオズの国の人は色々な人がいるから」
 これまで一行が会ってきた人達以外にもです。
「いるからね」
「だからですね」
「色々な人達が一同に会して」
「オズマ姫と一緒に」
「そうよ、楽しいパーティーになるわよ」
 ドロシーは五人にも笑顔でお話するのでした、そうしてです。
 皆でさらに南に向かいます、その途中でまたお昼を食べます。お弁当の木があったのでそこからお弁当を取って食べていますと。
 カルロスがです、モジャボロに尋ねました。
「あの、南に行く中で」
「どうしたのかな」
「はい、ミュージッカーさんはいいとしまして」
「ああ、ガーゴイルとだね」
「スクーグラーがいましたね」
「そうそう、彼等のことだね」
 モジャボロも林檎を食べつつカルロスに答えます。
「彼等もいるよ」
「あの、凄く危ないですよね」
 恐る恐るです、カルロスは言うのでした。
「あの人達は」
「いや、今はね」
「今はですか」
「彼等も大人しくなったよ」
「そうなんですか」
「昔みたいに凶暴じゃないよ」
 モジャボロ達が最初に彼等に出会った頃とは違ってです。
「彼等もね」
「そうですか、それならいいですけれど」
「スクーグラーに捕まった時は大変だったわ」
 ドロシーはその時のことを思い出して苦笑いになりました、今ドロシーは恵梨香と同じお握りのお弁当を食べています。 
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