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ファンタシースターオンライン2 蒼穹の剣士

作者:竜胆
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第十話 無様な敗北、砕かれたプライド、消えたカリスマ性

 
前書き
ジルベールの技紹介
ナハト流・天翔斬
宙返りをしながら抜刀し、敵を斬り上げる技
ここからの派生技があり、斬り上げた敵を踵落としで地面に叩き付けるのが天翔連弾である

ナハト流・燕返(つばめがえし)
相手の攻撃を受け流し、懐に強烈な一閃を与える技
並外れた動体視力がなければ出来ない

ナハト流奥義・天翔冥斬封
刹那で懐に入り、天翔斬で斬り上げた敵を刹那で追いかけて、刀で滅多斬りにして最後に強烈な一閃を放ち、止めを刺す 

 
中庭でお互いに見つめ会うジルベールとルシード

沈黙を破ったのはルシードだった
ルシード「ナハトよ、まさかこの私に勝つ気ではあるまいな?」
ジルベール「悪いな…そのつもりだ」
もう臨戦体勢の二人である

ルシード「では…チェストォォォォッ!」
ルシードが抜刀と同時に鋭い突きを放った
ジルベールは避け、抜刀し一閃しようとしたが、ルシードの剣に防がれた
そのままつばぜり合いになった
ルシード「ほう…やるな…」
ジルベール「お前もな…」
二人はお互いに距離を取った

そして息が合ったようにお互い突進し
ルシード「星光百裂撃!!」
ルシード神速突きを連続で繰り出し、
ジルベール「ナハト流・朝霧連弾!!」
ジルベールは滅多斬りを繰り出した

それはまるで打ち合いの如く、突きと斬撃がぶつかり合い無数の剣劇が生まれていた
ルシード「そらそらそらぁっ!」
ジルベール「オラオラオラァッ!!」

両者が気合いを込めると剣劇がさらに激しくなり、速度も上昇し周りに衝撃波による傷が生まれていた


ユウリ「す、すごい打ち合い…」
クルル「はわわ…激しすぎる…」
と二人が怯えている他は…





キース「いいぜジル!!負けんじゃねえ!!」
カリーナ「ジル!!もっと速度あげろぉ!!」
リン「根性です!!ジルさん!!」
由花里「負けてはなりませんわ!!頑張って下さい!」
エルシア「ジル君!頑張れ!!」
アルト「行け行けー!負けるなー!頑張れ!!ジル!」
アテナ「…頑張れ…ジル…」
テンションがブーストアップしていた

この激しい剣劇に観客も盛り上がっていた
まるで疑似アリーナのような感じである



ガキィン!!


強い剣劇の音と共に両者が間合いを取った

ルシード「食らいたまえ!瞬刃空牙!!」

ルシードが突きの衝撃波を放ったが


ジルベール「ナハト流・蒼破刃!!」
ジルベールも蒼い斬撃波を放った

お互いの衝撃波が衝突し、大きな音を立てて相殺した



ルシード「フフ…ナハト家の実力がこんなものだったとは…見謝ったか?」
ジルベール「口達者だけだと思ったが…やるな…」


お互いを称賛した二人である



お互いに一進一退の攻防が繰り広げられており、ルシードの突きを躱し、ジルベールが抜刀一閃、ルシードが防ぐという展開となっており、時折突きと斬撃のラッシュになるなどかなり名勝負であった

その雰囲気に周りの観客も声援を忘れていた


ルシードがもどかしいように間合いを取り


ルシード「フフ…ナハトよ、感謝しろ!私の最強奥義を披露してやろう!」

ルシードが剣を天に掲げ何か詠唱を始めた
その掲げた剣に白い光が集まってきた

ルシード「天に貰いし光の刃よ!無数の光剣となりて、仇なすものを討ち取れ!」

そしてルシードのレイピアが白い光の大きな剣になり

ルシード「見よ!!星光魔法剣方陣演舞(せいこうまほうけんほうじんえんぶ)!!」


ルシードが言うと剣に纏っていた光が上空に放たれ、無数の魔方陣が生まれた
その魔方陣から光の剣が召喚され、その数は数え切れない程であった

それを見ていたキース達は


クルル「ひええっ!!な、何あれ!?」
ユウリ「テクニック!?いや…PA?」
カリーナ「な、なんかヤバそう…」
リン「あんなの一斉に来たら…」
アテナ「…全部避けるのは…無理…」
アルト「出た…ルシードの最強奥義…」
キース「最強奥義だぁ!?」
由花里「星光魔法剣方陣演舞…光のフォトンによって無数の光の剣を生み出し、攻撃する…ルシードの最強の奥義ですわ」
エルシア「じ、ジル君…」


アクア「大丈夫!心配しさんな!」

と後ろから聞き覚えのある声

「「「「せ、先生!?」」」」

そういつの間にかジルベールの姉、アクアがいたのだ
その両側に妹であるリシアとアーシアもいる

由花里「あの…心配しさんなって、どういう意味ですか?」

そう疑問思った由花里は聞いたら
アクア「見てればわかる」

そう言われてキース達は再び戦いに目を向けた





ルシード「どうだ?ナハトよ!私の星光魔法剣方陣演舞は!この奥義から逃げられた者はいない、敗北を覚悟するんだな」

ジルベール「…」

ジルベールは内心どう避けるか模索していた
剣で斬り防ぐか、避けるか、そう考えていたが…どちらも危険である
斬り防ぐにしても一斉に襲いかかって来るので流石に全方位の攻撃を防ぐ事は出来ない
避けるにしても何発か食らってしまうだろう
ジルベール(だとするなら…あれしかないか…)
ジルベールは深呼吸をして、精神統一を始めた

ルシード「ふん、今更精神統一などして何になる?さあ!」
ルシードが掲げていた剣を降り下ろした
ルシード「滅せよ!」

一斉に襲いかかって来た光の剣にジルベールは避けるそぶりを見せなかった

そして幾千の光の剣が炸裂し、ジルベールの周囲に爆煙を巻き起こした

その様子を見たキース達は
キース「おいおい…嘘だろ?」
カリーナ「どうして…避けないのよ…」
ユウリ「はわわ…ジルさんが…やられた…」
クルル「あんなに強いジルさんが…そんな…」
由花里「そんな…ジル様ぁっ!」
アルト「え…うそ…冗談よね?」
アテナ「…そんな…どうして…」
リン「ジルさん…」
エルシア「ジル君…そんな…いや…」

誰もが絶望していた
あのジルベールが負けたと…

ルシード「さあ、ゴミ虫は消えた!さあ、エルシア嬢、私の妻となろう」

そう言ってエルシアに近づこうとするルシード
カリーナ「待ちなさいよ!こんなに嫌がってるのにあんたわからないの?この鈍感男の唐変木!!」
ユウリ「嫌がってるのに近づくなんて…最低です」
クルル「勝手な妄想で判断しないで下さい!」
リン「女心もわからない男なんて、最低よ!」
由花里「その通りですわ!こんな男なんて、最低の中の最低ですわ!ストーカーより質が悪いですわ!」
アルト「最低過ぎて人でなしね」
アテナ「…目も合わせたくない…」
と女子達の総攻撃、普通なら精神的に大ダメージなのだがこの男は違う




ルシード「馬鹿め、わからんのか?エルシア嬢は素直じゃないのだ、ただこの私と一緒になれることに恥ずかしがってるだけだ」

お前が馬鹿だろ…というツッコミが聞こえてきそうな言葉に全員呆れていた

とここで

アーシア「ねぇ、にぃにほっといてだいじょうぶ?」
ルシード「何?」


アーシアがルシードに突然言った
アーシアに続いてリシアも

リシア「そうそう、さっきからお兄ちゃんの事放っといているからさ大丈夫かなーなんて」

そう言われたがルシードは


ルシード「フハハハハハハッ!やはりゴミ虫の妹も同じだな!先程の見ただろ?私の星光魔法剣方陣演舞を出した瞬間、勝利はもうすでに決まったと同然、煙で見えないがナハトはもう倒れている、無様にな」

高笑いしながらアーシア達を馬鹿にしたルシード…


アクア「ふーん、じゃあ後ろの少年だぁーれ?」

ルシード「何?…!?」







ジルベール「余興は終わりか?」




ルシードが後ろを振り返ったそこに
なんと無傷のジルベールがいたのだ

エルシア「え…ジル君!?」
由花里「よかった…生きていましたわ」

ルシードは狼狽えていた

ルシード「ば、馬鹿な…私の星光魔法剣方陣演舞を受けて無傷な訳がない!」

ジルベール「受けた?ははっ…」
ルシード「な、なにが可笑しい」
ジルベールは不敵な笑顔で言った
ジルベール「悪いが、俺は全部避けたぞ」

ルシード「な、なんだとぉぉぉぉっ!!」

ルシードは目を見開いて、後退りした
無理もない、最強奥義を受けて無傷のジルベールがいるのだから
ジルベール「ナハト流・空極流舞(くうきょくりゅうぶ)…お前が俺に攻撃した時、既に発動していた、これは空気の流れや乱れを気で感じ取り、死角からの攻撃を避けることもできる…つまりお前の星光魔法剣方陣演舞はもう見切ったと言うことだ」
その技の説明を聞いたキース達は驚きで開いた口がふさがらなかった


キース「ははっ…あいつはとんでもなく強いな…」
カリーナ「し、心配なんていらないかもね…」
ユウリ「ジルさん凄いです!ね?クルルちゃん」
クルル「うん!ユウリちゃんの言う通り凄く強いね!」
リン「ジルさん…素敵…」
エルシア「ジル君…かっこいいー!」
由花里「ああ…また貴方に惚れてしまいましたわ…」
アルト「ざまあみろ!この唐変木!!」
アテナ「…ジル、こてんぱんにやっちゃえ…」


ルシードは完全にプライドがズタボロになっておりもはや先程の威圧的な態度も出なくなっていた
ルシード「うおおおおおおおおっ!!この私が!!このルシード・フォン・アドラステアがっ!!こんな下級家系の当主ごときに負けてたまるかぁっ!」

怒りに身を任せ、ルシードは再び鋭い突きを放った
ジルベール「ふん、甘いな…」

ジルベールはその突きを受け流して、ルシードの懐に入った
ルシード「なっ!?」


ジルベール「ナハト流・燕返!」
そして抜刀一閃、強烈な一撃を与えた

ルシード「ぐあああああああっ!」

吹き飛ばされたルシードはこれまた無様に地面を転がっていた
砂と埃にまみれたその姿はもはや麗雄という言葉は似合わない…

ルシード「お、おのれ…こんな恥辱…生まれて初めてだ…」
ジルベール「ふん、それはよかったな…」
ルシード「な、なんだと!貴様ァ!」
ジルベール「お前に足りないものが、今埋まったぜ」
ルシード「何?」
ジルベール「それはな、敗北だ…お前は敗北を知らない、故に自分の力を過信してしまう…だから力の差を見謝ってこんな辱しめを受けるんだよ」
ルシード「ぐっ…ぐぬぬ…」

ルシードはこの上ない辱しめを受けていた
彼のプライドのお陰で、ジルベールの言葉が精神的なダメージを発生させているのだ


ジルベール「これに懲りたらこの敗北をいか…」
ルシード「ふざけるなあぁぁぁぁぁぁ!!」

この言葉にキレたルシード
ルシード「この私がっ!いつ、いつ負けたと言う!貴様ぁっ!この私をここまでこけにしおって、さらに説教か!!下級家系の底辺が、場をわきまえろ!」
ジルベール「…」
ジルベールはさらに軽蔑の籠った目でルシードを見下ろした
ルシード「私にはまだ残っているものはある!それは…このカリスマ性だ!私のような美男子に応援してくれる女性は数知れない!!そうだろ?お前たち!」
しかし後ろの女子達の声援はなかった
それどころかかなりドン引きして、ルシード軽蔑している
ルシード「な、何故?どうして…」
ジルベール「ふん、取り巻きもお前に愛想を尽かしたようだな」

ジルベールは鼻で笑いながら言った

そしてルシードは
ルシード「貴様ァ!!プライド、勝利に続いて、この私のカリスマ性まで奪うのか!!」

ジルベール「奪った覚えは無い、お前の被害妄想だ」

軽く、クールに受け流すジルベール
しかしルシードにとっては怒りの着火剤となった

ルシード「おぉぉぉぉのおぉぉぉぉれええぇぇぇぇぇぇぇっ!貴様ァ!!殺してやる!」

ルシードの怒りが爆発し、ジルベールに吶喊してきた

ジルベール「汚い言葉まで使うようになったか…なら、その言葉が似合うようにしてやるよ!」

ジルベールは中腰になり、左手を顔の近く、右手を相手に向けた
ナハト流・封殺陣の構えで、攻撃特化の構えである

ルシード「そんな構えがどうした?無様に貫かれて死ねい!!」

構えを見ても吶喊してくるルシード、その動きにはもう理性の欠片も無いような感じであった

ルシード「チェストォォォッ!!」

強烈な突きを放って来たが、ジルベールはいきなり消えた

ルシード「な!?ど…何処だ!」

ルシードは辺りを見渡したがジルベールの姿が見えない…
そして…

ジルベール「何処を見ている?」
ルシード「!?上か!」

ジルベールは消えたのではなく、刹那で上空に跳んでいたのだ
そして落下スピードに乗せて踵落としを繰り出した

ジルベール「まずは一撃!!」

ドゴォッ!!

ジルベールの踵落としがルシードの脳天にヒットし
ルシード「ぐあ…あ…」
と怯んだ

しかしジルベールは容赦なく追撃を開始した

刹那で間合いを詰め、ルシード顔に容赦ない蹴りを連続でかました
その後回し蹴りを食らわせ、足を払い、
ジルベール「ふっ飛べ!砕破猛襲脚!!」

強烈な蹴りを相手のみぞおちにクリーンヒットさせた

ルシード「うわああああっ!!」

ジルベールの蹴りにぶっ飛ばされたルシードは校舎の壁に激突した
ルシード「く、くそ…が…」

ジルベール「あらら…酷い顔だな」

ルシード「な、何?」
ルシードは食堂のガラスに映る自分を見た
その姿は醜く、以前の美男子ではない、
骨格は完全に変形しており、顔全体が腫れ上がって痛々しい

ルシード「貴様ァ!!なんだこれはァ!!」
こんな醜い顔にした張本人に怒鳴った

ジルベール「な、汚い言葉に似合う顔だろ?」

そう笑いながらジルベールは返した

ルシード「うう…こんな屈辱…辱しめ…敗北…そして醜い顔にされた…ええい!!」

ルシードは腰からあるものを取り出した
それが地面に触れた瞬間眩い光が襲った
閃光弾(スタングレネード)である
ジルベール「ぐっ、しまった…」
ジルベールは目を塞がれ、空極流舞でルシードを探した

ルシード「ナハトォッ!!これを見ろ!」
ジルベール「?…!?」

エルシア「うう…ジル…君…」
ジルベール「エル!?」

ようやく目が回復したジルベールが見た光景は
ルシードがエルシアの喉元に剣を当てていた
キース達は先程の閃光弾で目を塞がれ、一瞬でやられ、地面に倒れていた
ジルベール「!?みんなッ!!大丈夫か!?」

大声でキース達の無事を確認したが
キース「ちくしょう…銃さえ壊れてなければ…すまねえ…」
カリーナ「く…悔しい…よ」
由花里「申し訳…ござい…ません…」
アルト「いたた…」
アテナ「ぐっ…」

全員の傷に見覚えがあった

ジルベール「まさか…お前星光魔法剣方陣演舞を使ったのか?」

ジルベールは怒鳴ってルシードに聞いた

ルシード「フハハハハハハッ!そうだ、あの閃光弾はただの閃光弾ではない!私の剣に光を一瞬で纏わすことが出来る兵器だ」

ジルベールは怒りが込み上げていた…
この男はここまで根性が曲がっていたのかと…
そして何よりも許せないのは…仲間に手を出した…

その事を思った瞬間…ジルベールの中で何かが弾けた…





アクア「アーシア、リシア、何か感じた?」
アーシア「うん」
リシア「お兄ちゃんから何か感じる…」

アクア腰に手を当てて

アクア「ルシード、君はやってしまったね…」

後ろに振り向いたルシード
ルシード「何をだぁ?何をやってしまったんだ? 」

アクア「触れてしまったんだよ…ジルの触れてはいけない逆鱗にね」

ルシード「何?…!?なんだこの感じは!?」

そうジルベールを見た途端、ルシードは狼狽えた
剣を突き付けられてるエルシアと倒れているキース達もジルベールを見て恐怖した


ジルベールから赤黒いオーラが出て、時々赤黒い稲妻のようなものが発生する
ジルベールから風が起こり、大気が乱れていた

ジルベール「貴様…もう…絶対…」
オーラが激しくなり

ジルベール「許さねぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
叫んだと同時にジルベールから赤黒いオーラが激しく放出した

そのオーラはジルベールを取り込んだ

ルシード「なんだ?なんなんだあれは?」
突然の出来事に思考回路が回らないルシード

キース達は普段見ない赤黒いオーラに恐怖を抱いていた

キース「なんだ?どうしたんだよ…」
カリーナ「な、なんか怖い…」
由花里「何が…起こっているんですの?」




そしてオーラが段々と晴れてきて、その中から現れたのは…


藍色の髪を真っ白に染め、蒼い瞳は鮮血の如く赤く染まり、右目の所で交差している十字、頬の部分に剣が交差している傷跡が生まれていた…ナハト家の家紋である
それはまさに蒼穹の剣士とは程遠い、邪悪な雰囲気であった

アクア「ナハト家の人々はこう言うわ………『血の覚醒(ブラッド・トランザム)』と」
 
 

 
後書き
ユウリ「ひあああっ!!ジルさんが変貌したぁっ!」
クルル「な、なんか怖いよぉ…」
由花里「ジル様…そのような姿でも…素敵…」
アルト「由花里…完全に恋の病にかかってるわ…」
キース「ジルのあんな姿は初めてだ」
カリーナ「これから怒らせないようにしないとね…」

アクア「VSルシード次で完結だよ!お楽しみにー」 
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