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とある3人のデート・ア・ライブ

作者:火雪
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第二章 雨
  第2話 始まり

上条「う……ここは……?」

佐天「あ、気づきました?」

上条はあの後、自分が気絶したのを思い出した。

上条「そうだ!精霊は!?」

佐天「行方不明ってことになってますけど…」

上条「そうか……」

少し沈黙した空気が流れる。すると、佐天が口を開いた。

佐天「そういえば上条さんを助けに行った時、十香さんもいたんだけど……なんか様子が変だったような……」

上条「あ〜…あれはな…」

上条は四糸乃と士道が(事故だが)キスしたことを話す。

すると、佐天がにやけて言う。

佐天「ヘェ〜……」

上条「……何をたくらんでいるんだ?」

佐天「上条さんには関係ないことですよ」

佐天は笑顔で言う。上条は絶対何か裏があると思った。

上条は頭はまだクラクラするが、立って歩く程度には回復した。

上条「それより、精霊を探さないと……」

佐天「あ、それならもうあーくんが行ってくれてますよ」

上条「あいつがよく引き受けたな……」

佐天「まあ、あーくんがサボってましたから、罰ですよ」

と佐天が笑顔で言ってみせるので、少し顔が引きつってしまった。








その頃、一方通行は精霊を探していた。

一方「(いくら俺がフラクシナスにいたからって、杖ついてる人間に探させンなよなァ…….)」

一方通行は佐天を少し恨みながら四糸乃と呼ばれた精霊を探していた。

一方「(あいつは……)」

一方通行はしばらく歩いていると、士道と一緒にいる四糸乃を見つけた。

とりあえず士道と四糸乃に話しかけてみることにした。

一方「こンなとこで何やってンだ?」

士道「ん?一方通行か……今よしのんを探しているんだよ」

一方「よしのん?」

士道「あのパペットだよ」

一方「……そォいや左手にしてたなァ」

その時、何故だか琴里の顔を思い出した。

一方通行は最近琴里に対して違和感を覚えたのだ。それが何かは分からないが。

一方「ンで?何でお前は傘をさしてないんだよ?」

士道「いや…四糸乃が傘をしてなかったから……」

一方「(こいつ……本当に上条に似てやがるな)」

そんなことを思いつつ、四糸乃の方を向く。

すると、四糸乃は怯えた表情で士道の後ろに隠れた。

士道「大丈夫だよ四糸乃。こいつは怖い顔をして素直じゃないけど、優しいからさ」

一方「五河士道、とりあえず一発殴らせろ」

士道が何でそうなるんだよ!?と言っていたが一方通行はそれを無視する。

すると四糸乃が、

四糸乃「あの……一方通行、さんも……一緒に探して……くれませんか……?」

一方「ン?あァ……暇だから別に構わねェよ」

一方「(ここで断ると佐天に何て言われるか分かンねェしな)」

こうして、よしのん探しが始まった。





十数分後、

グルルル…という声が聞こえた。

音源は……四糸乃からだった。

士道「四糸乃、腹が減ってるのか?」

四糸乃は首を横に振って否定する。だがその直後、腹から同じ音が聞こえた。

四糸乃は顔を赤くして、フードを深く被り、その場に縮こまった。

士道が耳に手を当て、1人で喋っていたら、

士道「四糸乃、俺の家に来るか?」

と急に言い出した。それを聞いた四糸乃は顔を上げる。

驚いた表情だったが、コクっと頷いた。

士道「一方通行も来るか?」

一方通行も小腹が空いていたし、何より立ち疲れたのだ。

一方「(休憩もできるし……このガキの情報が何か得られるかもしれねェしな……行って損はねェか……)」

そう結論付ると一方通行は言う。

一方「……ンじゃお言葉に甘えるとしますか」

こうして3人は士道の家に向かった。







上条と佐天は家に訪ねてきたミサカ10930号と話していた。

ミサカ「では、ここに一方通行が住んでるとみていいのですね?とミサカは確認をとります」

上条「あぁ。俺たち3人は精霊の調査で一時的にここに住んでるからな」

ミサカは常盤台の制服……ではなく珍しく私服だ。ゴーグルもしていないので、御坂美琴にしか見えない。

何故ここが分かったかというと、前日にこの辺を歩いていたら上条と佐天が買い物袋を持ってこの家に歩いているのを見つけたらしい。

その日は研究所の手伝いがあったので、そのまま研究所に戻ったのだが、今日は休みらしいので暇つぶしに来たらしいのだ。

ミサカ「ミサカにも手伝えることがあればお手伝いしますよ、とミサカはまたここに来たい気持ちを遠回しにしながら言います」

佐天「いやいや、ミサカちゃんもここに来たかったらいつでも来ていいよ?」

ミサカ「ありがとうこざいます、とミサカはいっそのことここに住もうかなと思いを隠しつつ言います」

上条「いや、ばれてるし……でもベッドが3つしかないしなぁ……」

佐天「でも予備のシートや布団は押入れに何個かありましたから、別に寝れないことはないですよ?」

上条「でもどこで寝るんだ?」

佐天「私の部屋があるじゃないですか!」

ミサカ「いいのですか?とミサカはワクワクした気持ちで確認をとります」

佐天「上条さん、いいですよね?」

上条「俺は別にいいけど……一方通行が何ていうか……」

佐天「んじゃこれもサボってた罰ってことでいいじゃないですか」

上条「(女って怖いな……)」

ミサカ「え?本当にいいのですか?とミサカは冗談半分で言ったことなのに話がすごく発展してることに驚きながら言います」

佐天「大丈夫だって!1人ぐらい増えても問題ないし、なんか面白そうだしね!」

ミサカ「お気持ちは嬉しいのですが、今は研究所で寝泊まりさせてもらってる身なので…」

上条「そうか…なら仕方ないな」

ミサカ「……また泊めてもらえる機会があればきてもいいですか?とミサカはここにきたい気持ちを抑えきれずにいいます」

佐天「全然いいよ。むしろ、そっちの方が楽しそうだし」

ミサカ「ありがとうございます。ではミサカはこれにて失礼します、とミサカは丁寧に挨拶をします」

上条「いつでも遊びに来てもいいからな」

佐天「またね〜」

ミサカ「ではまた、とミサカは2人に手を振りながらいいます」

こうして、一方通行の知らない間に佐天と上条はミサカと会っていた。

一方通行はこの事実を知らない。





















 
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