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オズのモジャボロ

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第四幕その二

「どなたかおられますか?」
「いるよ」
 返事が返ってきました、すぐに。
「とはいってもね」
「はい、今はですね」
「ばらばらだよ。だからね」
「組み立てていいですか?」
「是非そうしてくれないかな」
 こうナターシャに応えてきます。
「さもないと何も出来ないからね」
「わかりました、じゃああがりますね」
「うん、ただね」
「ただ?」
「そこに間違えてね」
「あっ、これですか」
 ここでナターシャは自分の足元を見ました、するとそこにです。
 鉄ではありませんでした、よく見ると。
 銀の灰皿でした、それが落ちてしまったのです。
「灰皿ですね、銀の」
「それを置いてしまってね」
「その音でなんですね」
「うん、こんなことになってしまったよ」
「じゃあ今から」
「お願いするよ、組み立ててね」
「わかりました」
 こうしてです、皆はお家の中に入りました、ですが。
 ドロシーとモジャボロはです、こう五人に言ってきました。
「私達はお外に出てね」
「まずはお外の人達を組み立てるわね」
「じゃあお家の中の人はですね」
「私達が」
「ええ、お願いするわ」
 ドロシーが五人に言います。
「私達は人の身体のパズルに慣れてるから二人でも大丈夫だから」
「一人ならすぐに組み立てられるよ」
「一人組み立てたらその人がまた別の人を組み立ててね」
「その繰り返しになるからね」
「後は凄く楽になるから」
「お外のことは任せてね」
「わかりました」
 恵梨香が二人に答えました。
「それなら」
「貴方達はお家の中の人をお願いするわね」
 まだ人の身体のパズルに慣れていない五人はというのです。
「それではね」
「行って来るね、外に」
「はい」 
 恵梨香が五人を代表して応えてでした、そのうえで。
 五人はお家の中に入っていきました、するとリビングのところにでした。
 パズルのパーツが一杯落ちていました、それを見てです。まずは神宝が言いました。
「じゃあまずはパーツを一つ見付けて」
「それからよね」
「組み立てるのね」
「目立つパーツを見付けよう」
 こう恵梨香とナターシャに言うのです。
「目なり耳をね」
「お顔のところからなんだ」
 ジョージが言いました。
「そこからなんだ」
「うん、まずは目立つ場所を見付けることからなんだ」
 パズルは、というのです。
「人間の身体は目立つところがあるから」
「まずはそこからかあ」
 ジョージはパーツ達を見つつ神宝に応えます。
「じゃあまずはね」
「目のところを見付けたよ」
 早速です、カルロスがパーツの一つを放って言いました。 
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