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SAO ~青の剣士達~

作者:ルチル
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第2部 ALO
  36話 グランドクエスト

メンテナンスが終わり、僕達は世界樹の前にいた

「準備はいいか?」

兄さんの言葉に全員が頷いた

「よし、行くぞ」

兄さんはクエストを受けた
僕達は門をくぐり、広い場所にでる
しばらくして、カーディアンがポップした
僕達は剣を抜く

「行くぞ!」

兄さんと一緒に飛び出し、倒していく

「個々の力は弱いのに、ポップ数がやばいな」

「そうだね……でも」

「「やるしかない!!」」



「すごい………」

あたしは回復ぐらいしか出来ず、ただ二人の剣技を見ているだけだった

「うん。流石は兄弟。息ピッタリ!」

アイリさんは感心したように言った
お兄ちゃんは二刀で、タク兄は一刀で
使い方はそれぞれだけど、圧倒的な力を見せつけている
二人のHPがイエローに達し、すかさず回復させる
しかし、何匹かカーディアンがやって来たがアイリさんがレイピアで応戦している

「リーファちゃんは回復に専念して?私がやって来たやつ倒しちゃうから」

「分かりました」

その時、後ろから声がした

「悪い!遅くなった!」

すると、お兄ちゃんが叫んだ

「遅えよ!ソウ!」

「ソウさん!?」

後ろから凄いスピードで飛んで来て横を通過した

「邪魔だ!」

途中にいたカーディアンが一撃で倒されて行く

「これで、SAO三大ソロプレイヤーが揃ったね」

アイリさんが言った

「三大ソロプレイヤー?」

「そう。SAO最強プレイヤー≪黒の剣士≫キリトにその弟≪青の剣士≫タクヤ、その二人の親友≪赤の騎士≫ソウ。
この三人の事を三大ソロプレイヤーって言われてたの。」

「そうなんですか……………」

「あの三人が揃えば怖いもの無しなんだから!」

アイリさんが笑って言った
さらに後ろから声がした

「リーファ!遅くなった!」

「サクヤ!」

「ごめんネ。リーファちゃん」

「アリシャさん!」

これで、攻略チームが揃った
後はあいつらを倒すだけ



「インプ選んだんですね」

「ああ。サラマンダーはなんか違う気がしたからな」

「確かにな」

ソウさんが加わり、僕達はますます強くなった
サクヤさんやアリシャさん達も駆けつけ、後は攻略するだけだった

「先行くぞ」

兄さんが高く飛ぶ
カーディガンが上に行くのを阻止しようとしているが

「全く…………カーディアンは学習してないな…………あれじゃあ、キリトを止められない」

「邪魔だ!!!」

兄さんが剣を高速で振る

「俺らも行くぞ!」

「はい!」

兄さんに続き、僕達も高く飛ぶ
カーディアンは切り倒し、時々魔法を織り交ぜる
その時、前にいた兄さんが叫ぶ

「見えた!」

僕達は目を凝らす
確かに微かだが、前方に白い扉が見えた
だが、見えた途端、大量のカーディアンがポップし、行く手を阻む

「どけええええええ!!!」

兄さんが叫ぶ
すると、剣が光り出す

「え?」

突然の事に、僕達は動きを止める
だが、兄さんはこれがチャンスだと思ったのか、そのまま突き進む

「ジ・イクリプス!!!」

太陽のコロナの様に放たれる二十七の斬撃
その圧倒的な力はカーディアンを寄せ付けない
二十七の斬撃が終わる
だが、兄さんは硬直を課せられるはずなのに硬直しなかった
再び、剣が光り出す

「スターバースト・ストリーム!!!」

今度は流星のごとく舞った
その姿は、どんなに頑張っても、追いつこうとしても追いつけない、僕の憧れた兄さんだった

「綺麗……………」

そう呟いたのは誰なのだろうか
この場にいる全員が息を呑んで、その姿に見惚れる
十六の斬撃が終わろうとしていた

「タクヤ!ソウ!」

兄さんの声に我を取り戻し飛び立つ

「届けえええええええ!!!」

兄さんが叫んだ
十六の斬撃が終わる
だが、後一歩届かなかった
しかし、またしても剣が光り出す

「ダブルサーキュラー!!!」

右の剣で払い、左の剣がそのすぐ後を通る
その攻撃で、扉が目の前に迫っていた
僕達は無事にカーディアンを抜け、扉の前に辿り着いたのだった
兄さんはあれだけのソードスキルを連発していたので息があがっていた
だが………………

「パパ!この扉はプレイヤーでは開けられません!」

ユイちゃんが叫んだ

「嘘だろ?」

息を整えた兄さんが呆然と呟く
その時、ソウさんがふと思い出した様に言った

「ユイ、これは使えないか!?」

ソウさんが取り出したのは銀色のカードキー

「これを何処で?」

「空から降ってきた」

ソウさんの言葉に固まる

「降ってきた?空から?」

「そう。多分アスナが落としたんだろ」

「これなら行けます!コードを転写しますので、捕まってください!」

ユイちゃんがそう言った瞬間、僕は目の前が真っ白になった
だが、同時に声が聞こえた

『やれやれ…………君は本当に、不確定因子だね…………私もいくらか手助けさせてもらうよ』

それが誰の声だかは分からなかった 
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