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機動戦士ガンダムSEED DESTINY~SAVIOUR~

作者:setuna
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desire 8 カガリ・ユラ・アスハ 3

 
前書き
続きです 

 
私達はミネルバがクレタでオーブ軍とぶつかることを知り、再び出撃する。
ミネルバのMS隊にはやはりあの女がいた。
切り掛かりたい衝動を抑えて声を張り上げる。

カガリ『オーブ軍!ただちに戦闘を停止して軍を退け!!オーブはこんな戦いをしてはいけない!!これでは何も守れはしない!!地球軍の言いなりになるな!オーブの理念を思い出せ!!それなくして何のための軍か!あの艦を討つ理由がオーブのどこにある!!討ってはならない!!自身の敵ではないものをオーブは討ってはならない!!』

しかし私の声は届かず、ミネルバのMS隊と交戦する。
キラのフリーダムはシンのインパルスに抑えられていた。
アスランのセイバーはオーブ軍を堕としていく。
そしてあの女のストライクがオーブ軍を堕としたのを見て私は耐えられなくなり、あの女に切り掛かる。

カガリ「ナオト・フジワラアアアアア!!」

ナオト「ん?」

ストライクルージュがストライクにビームサーベルで切り掛かるが、パンツァーアイゼンでビームサーベルを受け止められる。

ナオト「いきなり何するの!?あなたに切り掛かられる覚えなんてないんですけど!!?」

カガリ「アスランはっ!!アスランは私の物だああああ!!」

ナオト「はあ?」

呆れたような声を出しながらあの女のストライクにストライクルージュを蹴り飛ばされた。

カガリ「くっ、お前が現れるまでは全部うまく言っていたんだ!!お前さえいなかったら、私達はっ!!」

ナオト「……変わるものって、無いの。でもね、変わらないものも無いの…あなたがアレックスのことが好きなように私も…彼のことが好き。これだけは譲れない。」

カガリ「なっ!?」

ナオト「譲れないし、譲る気もないから!!」

ストライクのバーニアを吹かされ、一瞬でストライクルージュのエールパックを切り裂き、ストライクルージュは海に墜ちた。

カガリ「くそ…くそおおおおお!!」

あの女!!
私からアスランを奪っておいて!!
悔しい!!
せめてインパルスと同等の機体があれば!!








































その後私はAAに回収され、ストライクルージュとフリーダムの修理を見つめていた。
キラもシンに撃墜されそうになったようだ。
どうしてアスランもシンも私の言葉を分かってくれないんだ。
その後、ベルリンが攻撃を受けていることを聞き、私達は出撃した。
しかし、ミネルバから出撃したアスランから聞かされたのは信じられない内容だった。

アレックス「こちらはザフト軍特務隊、アレックス・ディノだ。これより敵大型MAに攻撃を仕掛ける。なお、AAとその部隊に告げる。そちらが撤退しない場合、敵と認識し行動させてもらう」

キラ「アスラン!?」

キラが信じられないと言いたげな表情をするが、アスランは気にせず言葉を紡ぐ。

アレックス「俺は…お前達がしたことを許せないし、許す気もない。俺はお前達を信じられない!!そんな奴に背中を預けられるか!!」

そう言い切るとセイバーは他のMS隊と共に大型MAに向かっていく。

キラ「どうして分かってくれないんだ…アスラン!!」

キラが悔しそうに言う。
私も同じ気持ちだ。
そして赤いインパルスに巨大MSがビームを放ったが、赤いインパルスはビームのシールドで防ぎ、対艦刀で巨大MSを切り裂いた。
更にセイバー、グフ、フリーダムが攻撃し、巨大MSを追い詰める。
後少しで倒せると思った時、ミネルバのMS隊が止まった。

カガリ「何をしてるんだあいつらは!?早く攻撃を!!」

巨大MSが砲撃を放とうとした時、キラが攻撃をしたことで、巨大MSは爆散した。
私は安堵した。
これで終わったと。
しかし赤いインパルスがフリーダムに攻撃を仕掛ける。
グフやセイバー、ストライクまで。
何でだ!?
更にインパルスまでフリーダムへの攻撃に加わる始末。

マリュー『カガリさん!!急いでAAに戻って!!この場を離脱します!!』

私はストライクルージュをAAに向かわせ、帰還する。
キラはアスラン達の攻撃から逃げ延び、潜水しようとした時、インパルスの攻撃を受けた。
私は一瞬キラが死んだと思ったが、何とか一命を取り留めていた。












































何とか逃げ延びた私達はオーブに戻り、AAを修復させる。
ミネルバがヘブンズベースを陥落させたと聞き、世界の情勢は変わっていく。
そしてジブリールがオーブにいるということ知った私はスカイグラスパーを使おうと飛び出そうとした。

キサカ「待て、何処に行くつもりだ!!」

カガリ「ジブリールを探す!!あんな言葉をザフトが信じるわけがないからな!!」

キサカ「だが、それはウズミ様の言葉を聞いてからでも遅くはない。」

カガリ「お父様の…?」



































そうして連れてこられたのは格納庫の1つだった。
その正面には碑があり、こう書かれている。

カガリ「この扉開かれる日の来ぬことを切に願う……?」

そうして、開かれる扉。
その先にあったのは…。

カガリ「黄金の……MS!!?」

ウズミ『カガリよ、もしもお前が“力”を欲する日来たれば、その希求に応えて私はこれを贈ろう』

お父様の声が聞こえ、私はこの黄金のMSがあることを含めて驚きが増す。

ウズミ『力はただ力…多くを望むのも愚かなれど、むやみに厭うのもまた愚か。守るための剣、今必要ならばこれを取れ!お前が定めた、成すべきことを成すためならば!!…だが、真に願うはお前がこれを開く日の来ぬことだ。今この扉を開けしお前には届かぬ願いかもしれないが…“どうか幸せに生きよ”カガリ』

カガリ「おとう、さま……」

キサカ「カガリ、アカツキに乗るか?」

キサカが私にそう問いかける。
黄金のMSアカツキ。

カガリ「…うん!!」

オーブを救ってみせる。
この力で!!
私はパイロットスーツを着込み、アカツキに乗り込む。

カガリ「カガリ・ユラ・アスハ、アカツキ。発進する!!」

私はアカツキを発進させ、オーブに向かう。
まずは国防本部に向かう。





































私が国防本部に向かい、ユウナを国家反逆者として拘束させた時、オーブ軍を堕とすザフトの新型がいた。
しかもあの中にはアスランのセイバーも。
私は新型に向けてビームが放ち、動きを止めた。

アレックス「あれは!?」

シン「黄金のMS!?邪魔だ!!」

アカツキに向けて長射程ビーム砲を放つが、アカツキの装甲に弾かれる。

アレックス「ビームを弾いた!?」

クレア「だったら直接攻撃で!!!」

赤いインパルスがエクスカリバーを構えて突撃しようとするが、私はそれを止める。

カガリ「待て!!聞こえるか?アスラン!!」

アレックス「カガリ!!?」

カガリ「私は戦闘を止めるために動いている!!ここは退いてくれ!!」

レイ「何だと…?」

クレア「戦闘を止める…?今更あなたが出て来て何になるって言うのさ!!今まで散々戦場を混乱させておいて!!」

カガリ「それは…私はオーブを守るために…」

レイ「ならば、何故、早期にオーブに戻らなかったのです?あなたが不在でなければ、ジブリールはオーブには来なかった。あなたがAAに乗り、身勝手な正義を振りかざさず、オーブに戻っていればこのようなことにならなかったのでは…?」

カガリ「そ、それは…」

アレックス「カガリ、俺は言ったよな?権利は責任を伴う。国を動かす権利を持ったらそれ相応の責任があると…、今までその責任から逃げていたツケが今になって来たんだ」

シン「あんたは…あんたらはいつもそうだよな。理念理念って…そのMSはあんたにお似合いだよ!!外側ばかり着飾って、守れると思うな!!」

新型が対艦刀を構え、アカツキに突撃する。

カガリ「シン!!」

私はアカツキのシールドを構えるがシンはパルマ・フィオキーナを叩き込み、シールドを粉砕する。

シン「終わりだ!!」

新型がアロンダイトを振り下ろそうとした瞬間。
新型とアカツキの間にビームが放たれた。

シン「!?」

上空を見上げるとそこにはフリーダムが。

アレックス「フリーダム!?それにあれは…!!」

クレア「ジャスティス!?」

キラ「カガリ、ここは僕に任せて国防本部に!!」

カガリ「キラ!?すまない!!」

私は急いで国防本部に向かった。







































カガリ「ユウナ!!」

トダカ「カガリ様」

ユウナ「カガリぃ!酷いよこれは!!あんまりだ!!僕は君の留守を一生懸命…」

ユウナが言葉を言い切る前に私はユウナを殴りつける。
ユウナは盛大に尻餅を着いた。

カガリ「お前だけを悪いとは言わない!!ウナトやお前や…首長達と意見を交わし、己の任を全う出来なかった私も充分に悪い!!だが、これは何だ!!意見は違っても国を守ろうという想いだけは同じだと思ったのに!!」

ユウナ「し、仕方ないじゃないか、どの道今のオーブは…」

シン「今のオーブが…何だって?」

トダカ「き、君は!?」

カガリ「シン!?」

キラ達と戦っていたはずのシンが何故ここに。

シン「もう少し警備を厚くしたらどうだ?仮にも本部なんだろ?久しぶりですね、トダカ一佐。あの時はお世話になりました。フリーダムとジャスティスならアレックス達が相手をしてる。さて、あんたがユウナ・ロマ・セイラン…オーブ代表の代理で間違いないな?」

ユウナ「ヒッ、ヒイィィィ!!」

シンから放たれる殺気にユウナは顔面を蒼白にさせながら後退する。
シンは構わず、ユウナに近づく。
オーブ兵がシンに銃を向けるが私が制した。

ユウナ「な、何をしてる!?は、早く撃て!!こ、殺される!!」

シン「……………」

叫ぶユウナに構わず歩み寄るシン。
そして両者の距離は殆ど無くなり、シンはユウナの胸倉を掴む。

ユウナ「ぼ、僕を誰だと思っているんだ!!ユウナ・ロマ・セイランだぞ!!前の大戦でオーブを復興させたセイラン家の人間なんだぞ!!!!」

ユウナの見苦しい言葉にシンは拳を握り締める。

シン「うわあああああ!!!!」

ユウナの胸倉を掴んだまま、ユウナの顔面に拳を叩きつける。
軍人であるシンの拳を受けたユウナは壁に叩きつけられ、鼻が奇妙な形になっていることから鼻の骨が折れたのだろう。

シン「言え!!ジブリールは何処だ!?何処にいる!!?まだあんな奴を庇うのかよ!!?」

ユウナの胸倉を掴んでジブリールの居場所を吐かせようとするシン。

ユウナ「し、知らない!!僕は本当に知らないんだ!!」

シン「てめえ!!オーブの国民の命がかかってるんだぞ!!」

ユウナ「本当だって!!たしかにうちにはいたけど…今は!!」

シン「…っ!!」

ユウナ「あっ…でもひょっとしたら、屋敷の地下シェルターにいるかも…」

シン「何だと!!?」

ユウナ「パニックルームだよ。前大戦の後にパパが地下に作ったんだ…」

シン「な…っ!?ジブリール…自分だけ安全な場所に…!!ジブリールはセイラン家にいるんだな!!?」

ユウナ「た、多分…」

シン「くそ!!」

私はシンが出ていくのを見て、やるせない思いでユウナを見つめた。

カガリ「ユウナ…どうして…」

ユウナ「君は僕に国を守ろうという想いは同じだと信じていたと言っていたね…」

カガリ「あ、ああ…」

ユウナ「同じだよ…どの道、今のオーブは彼を庇うしかなかったんだ…。彼がどんなに危険な人物なのか、君は知らないんだよ!!」

火種の人間を拒むことも。
自国への砲撃を防ぐことも出来ない。
これが今のオーブだというのか?
その後、セイラン家からシャトルが発射され、アスラン達が向かったが撃墜は出来なかった。



































その後、私はデュランダル議長にメッセージを送るために声明を出す。

カガリ『オーブ連合首長国代表首長、カガリ・ユラ・アスハです。今日私は全世界のメディアを通じ、プラント最高評議会議長、ギルバート・デュランダル氏にメッセージを送りたいと思います過日、様々な情報と共に我々に送られたロゴスに関するデュランダル議長のメッセージは確かに衝撃的なものでした。ロゴスを討つ。そして戦争のない世界にというの議長の言葉は、今のこの混迷の世界で政治に携わる者としても、また生きる一個人としても確かに魅力を感じざるを得ません。ですが、議長は、ロゴスが意図的に“世界”とやらを操作し、戦争を起こしてきたという。これはつまり、ロゴスという、民間の一組織が、世界各国の世論を誘導し国家間紛争を誘導してきたという意味であると解釈している。個人的にはこれだけで既に大いに疑問があるが、仮にそうだとして、これを裏付ける証拠はどこにあるのか?議長はまず、これを立証するべき……』

しかし回線がジャックされ、ラクスの偽者が出て来た。

ミーア『私はラクス・クラインです。過日行われたオーブでの戦闘はもう皆さんも御存じのことでしょう。プラントとも親しい関係にあったオーブが、何故ジブリール氏を庇うような発言をするのか理解することは出来ません。ブルーコスモスの盟主、プラントに核を放つことも巨大破壊兵器で街を焼くことも、子供達をただ戦いの道具とするこもと厭わぬ人間を、何故オーブはそうまでして庇うのでしょうか。私達の世界に、誘惑は数多くあります。より良きもの、多くのものをと。望むことは無論悪いことではありません。ですがロゴスは別です。あれはあってはならないもの。この人の世に不要で邪悪なものです。私達はそれを……』

その時、私の隣にラクスが立ち、口を開いた。

?『その方の姿に惑わされないでください私はラクス・クラインです。私と同じ顔、同じ声、同じなの方がデュランダル議長と共にいらっしゃることは知っています。ですが、私、シーゲル・クラインの娘であり、先の大戦ではAAと共に戦いました私は、今もあの時と同じ彼の艦とオーブのアスハ代表の下におります。彼女と私は違うものであり、その想いも違うということをまずは申し上げたいと思います。私はデュランダル議長の言葉と行動を支持しておりません。戦う者は悪くない、戦わない者も悪くない、悪いのは全て戦わせようとする者。死の商人ロゴス。議長のおっしゃるそれは本当でしょうか?それが真実なのでしょうか?ナチュラルでもない、コーディネーターでもない、悪いのは彼等、世界、あなたではないのだと語られる言葉の罠にどうか陥らないでください。無論私はジブリール氏を庇う者ではありません。ですがデュランダル議長を信じる者でもありません。我々はもっとよく知らねばなりません。デュランダル議長の真の目的を』

アレックス『ふざけたことを言わないで頂きたい。破滅の歌姫よ』

偽者の隣には彼女を守るように立つアスランとシンの姿があった。

アレックス『こんにちは、プラント、地球の皆さん。俺は、アスラン・ザラです。プラントを守るアスラン・ザラであると、どうか民衆にはご理解頂きたい。このようにメディアをお騒がせしたこと、心よりお詫びしましょう。ただ私は皆さんに伝えたかったのです。“真実”を、かつて彼女は先の大戦で、地球連合軍に所属していた者に赤服を着せザフトに侵入させ、そしてフリーダムを与えた。』

ラクス『っ、えぇ、それは事実です。ですがそれは…』

アレックス『他にも。行方不明になったエターナルを、クラインの名の下、秘密裏に所持し補給してきた。プラントの財を使って…更にザフトの技術を盗用し、MSを建造していた。』

ラクス『私達には力が必要でした、それは、オーブにもプラントにも全て平和な未来のためです。私はオーブにもプラントにも平和を』

アレックス『笑わせるな、ラクス・クライン。俺達を、ザフトを舐めるのもいい加減にして頂きたい…。それにしても、そんなにあっさり認めるとは思わなかった…。あなた方の罪状を集めた資料も映像も意味がないな』

ラクス『資料?映像?』

シン『ええ、あなた方の罪を纏めた資料と映像ですよ。否定した場合の証拠を集めてたんですよ。あ、ちなみに流れてますから』

ラクス『罪などと…』

アレックス『そうやってあなたはプラントを傷つけるんだな…無自覚に…“偽者の歌姫”』

ラクス『いいえ、アスラン。あなたはご存知でしょう。あなたの傍にいる方こそが偽者だと』

アレックス『ええ、彼女は“ラクス・クライン”の偽者だ。けれどあなたは、“歌姫”の偽者だと言ったんです』

ラクス『…それは、どういう』

シン『プラントの歌姫はプラントに平和と癒しの歌を響かせる存在です。彼女はプラントの歌姫なんですよ。本物の」

ラクス『っ、ですからあの方は、議長に騙された偽者の…』

アレックス『ええ、彼女は…ミーアは確かに偽者だ。“ラクス・クライン”にはどんなに頑張ってもなれない…他人がどうやっても…』

ラクス『なら…』

アレックス『だが、今まで傷ついた人々を癒したのは、紛れも無い彼女だ。』

カガリ『アスラン!!』

どうして分かってくれないんだ。
私達は世界のために!!

ラクス『アスラン、ただ私達は平和のために』

アレックス『平和のためなら何でも許されると思うなよ。これ以上は俺が許さない』

シン『プラントの歌姫は…彼女です。いい加減、俺達を馬鹿にするのは止めてもらえませんか?俺達は生半可な覚悟で戦ってきたわけじゃない』

ミーア『シン…アレックス…』

その後、映像が途切れ、何度声明を出そうとしても出来なかった。
その後、オーブ政府へのデモが頻繁に起こるようになる。









































ジブリールがプラントを攻撃し、ザフトがジブリールを討ったことが伝えられた。
そして…。

デュランダル『私は人類存亡を賭けた最後の防衛策としてデスティニープランの導入実行を、今ここに宣言いたします!!』

デスティニープランという遺伝子による管理社会を作るというふざけた宣言をした。
レクイエムまで使う議長の思い通りにはさせないと、現時点で送り出せるオーブ軍を宇宙へと向かわせた。
しかし私を待っていたのは…。 
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