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いつか必ず、かめはめ波を撃つことを夢見て

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第12話 鍛練!武泰斗、修行の日々

 新しく弟子に加わった武泰斗は、まずナシゴのこなす日課の修行を消化できるようになるまで基礎鍛錬が主な修行となった。
 ナシゴがこなす日課、カリン塔の下り上り、筋力トレーニング、瞑想、などを重り無しで、何とかこなせるまでに武泰斗は1年の月日がかかった。
 次に、ナシゴとカリンとの手合わせを行うようになった。武泰斗は基礎の技術力は十分にあるため、後は修行で鍛えた身体に振り回されないように、上手く使いこなすことが次の課題となった。

 睨み合う武泰斗と、ナシゴ。最初に動いたのは、武泰斗だった。
「でゃあっ」
武泰斗が、自身の出せる最高の速さでフェイントを交えながら右ストレートを繰り出すが。
「遅い」
 フェイントを物ともせずに、右ストレートをいなすナシゴ。体勢を立て直そうと、一旦距離を置く武泰斗は更に、ナシゴに対してストレートの連打を浴びせかけるが、全てを避けて余裕のあるナシゴ。
そのまま、ナシゴは武泰斗の右腕を掴み一本背負いの要領で、投げ飛ばす。くるりと、空中で一回転して着地する武泰斗の背後から、ナシゴが追撃でパンチを放つ。
「うっ」
「そこまでじゃ」
 武泰斗は着地で中腰の体勢になっており、ナシゴからの右パンチを寸止された状態になっている。寸止されなければ、大きなダメージになっていただろうと考えられる。カリンの止める声で、今日の模擬戦もおしまいだった。

「「ありがとうございました」」
 互いに礼を言い合い、模擬戦を終える。今のところ、武泰斗はナシゴやカリンに一本を取ることが出来ずにいた。

 ナシゴとカリンの指導を受けながら、武泰斗は日々成長を続けていた。武泰斗の今の目標は、二人から一本を取ることだった。

 ナシゴとカリンと武泰斗は、技の開発も進めていた。技の着想は、ナシゴの原作知識である。ナシゴの原作知識を読み取ったカリンと一緒に、武泰斗に技の説明をして、三人で技を再現するという方法をとった。
 まず一番初めに再現出来たのは、技巧的な技の代表である残像拳であった。残像拳とは、高速に移動して、相手に残像を誤認識させるという技である。残像拳の再現は比較的簡単に出来た。なぜなら、もともとカリン様の頭の中に構想としてあった技だったので、アプローチもしやすかったからである。
 ナシゴと武泰斗も残像拳を使い慣れるまでに時間がかからなかった。多重残像拳もナシゴは再現してみせて、カリンと武泰斗の二人を驚かせた。カリンと武泰斗の二人は、多重残像拳については、まだ上手く使うことが出来なかった。
 それから、亀仙人の弟子であった孫悟飯の技「じゃん拳」や、ヤムチャの編み出した技である「狼牙風風拳」、天津飯の使った技、「排球拳」などの打撃技、他にも色々なドラゴンボールの世界で登場した技を三人は再現してみせた。ただ、どの技も漫画の知識だけを参考にした技なので、本当に再現出来ているかどうかは分からなかったが、どの技も戦いに使えるぐらいのアレンジを加えた技にはなっていた。

 また、気を使う技に関しては、武泰斗が中心となって、開発を進めていた。武泰斗が中心なのは、武泰斗が気の使い方について、天才的に上手い事が後から分かったからである。
 そして、技の開発に関して特にナシゴの要望で、かめはめ波を一番に再現しようとした。かめはめ波とは、まず全身の気を操作して一箇所に集めて、次に気を圧縮、最後に手のひらから放出するという3つの過程が必要となると考えられた。武泰斗は、気を一箇所に集めて操作することはうまく出来たが、次の圧縮という過程で手間取った。
 この気を圧縮するというのが、かめはめ波という技の肝である。しっかり、気を圧縮せずに放つのは、ただの気弾となる。気が圧縮されて青白く光るかめはめ波と、気のまま放出されて黄色の気弾という、気が放つ色の点でも違っていた。

「なかなかに難しい技ですね。気を圧縮するという考えはあるけれど、実践するためにどうしたら良いか全然わかりません」
 武泰斗は、お手上げ状態だと言った感じだったが、どうすればいいか更に考えていた。
「そうか、残念だなぁ」
 ナシゴは、本当に残念だという感じで、武泰斗の説明を聞いた。その後も、自分の考えた様々な方法で試してみたが、中々上手くは行かなかった。

 その後も三人は、気の感じ方や、気の高め方、気の隠し方などを研究し、それを実現していった。そんな風にして、技の開発は進められていった。 
 

 
後書き
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