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MS Operative Theory

作者:ユリス
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MS戦術解説
  一撃離脱➁

——射撃兵装を用いた一撃離脱——

 射撃兵装を用いた一撃離脱戦法は、旧世紀の航空機時代からの伝統的な戦法である。急加速により敵機に接近し、すれ違いざまに攻撃を加えるという手法が基本となり、大口径ロケット・ランチャーやメガ粒子砲などが使用される。推進力に劣る機体でも、宇宙空間であれば十分な加速が可能なため、有効な戦法と考えられる。

➀接近

 目標を確認した後、急加速を行って接近する。加速前に発見されると迎撃を受ける可能性が高くなるため、可能な限り遠方から目標を確認する必要がある。非発見率を下げるには、MAや小型MSなど、短時間で加速が終了する大推力機や正面投影率が小さい機体が有利となる。


➁攻撃

 接近後、目標が有効射程内に入ったら攻撃を行う。敵機との相対速度のため攻撃時間は短くなるが、その奇襲性は高く、艦隊レベルの目標にもダメージを与えることが可能である。しかし、敵機が回避運動を採った場合や防御火網を展開した場合、命中率が著しく低下するという欠点を持つ。


➂離脱

 攻撃終了後、攻撃の成否にかかわらず離脱を行う。離脱についてはそのまま戦域を離脱する場合と、旋回を行う場合の二通りの方法がある。この後、再攻撃を行う際は十分に距離を取り減速を抑えて旋回したのち、再侵入を図る。ただし、二度目以降は奇襲性が低く、迎撃を受けやすい。



——格闘兵装を用いた一撃離脱——

 攻撃プロセスは射撃兵装を使用した時と同じだが、単一目標への攻撃に限定される。また、格闘兵装のリーチの問題から、目標に接近する必要があるため、非発見率だけでなく迎撃や反撃を受ける可能性も増すなど、射撃兵装を使用した場合に比べリスクが高い。しかし、数十~百トンを超える大質量を威力に反映できるため、その攻撃力は絶大である。


➀接近

 基本的には射撃兵装使用時と同じだが、強く発光するビーム・サーベルなどが非発見率を増大させるため、攻撃直前まで準備しないことが望ましいとされる。また、射撃兵装のほうがより確実に接近できるため、格闘兵装は直前まで使用されない。


➁攻撃

 格闘兵装のリーチ内に敵機を捉えたら攻撃を実施する。この際「突く」と敵機と衝突する可能性が増すため、「斬る」方がよい。ただし、MAのような大質量を有する機体の場合はこの限りではない。また、防御された場合、反撃される可能性が高い。


➂離脱

 射撃兵装使用時と同じく、攻撃後には離脱を行う。サイド、格闘を仕掛ける場合は、攻撃命中後の減速とAMBACシステムなどを仕様して姿勢制御を行う必要がある。その場合は標的になりやすくなるため、奇襲が成功した際や、1対1の戦闘を除き、行われることは少ない。





補足事項

——一撃離脱の実例——

■U.C.0087,05,11—————エゥーゴ艦隊迎撃

 パプテマス・シロッコ大尉搭乗の可変MA、PMX-000(メッサーラ)が、ジャブロー攻略のため衛星軌道上に展開していたエゥーゴ艦隊とMS部隊を攻撃。

 メッサーラの攻撃は完全な奇襲となり、サラミス級巡洋艦シチリアを撃沈している。この後も反復攻撃を加え、艦艇に被害を与えたほか、数基のMSを撃墜、または小破させている。


■U.C.0083,10,13—————トリントン基地襲撃

 「星の屑」作戦の第一段階において、公国軍残党のMS-09/TROP(ドム・トローペン)が、トリントン基地に侵入。

 この際、ドム・トローペンの1機が、連邦軍所属のMS-06F-2(ザクⅡF2型)にホバー走行による突撃を決行し、ヒート・サーベルで両断した。ザクⅡはザク・マシンガンで反撃したが、高速接近するドムを足止めできなかった。
 
 

 
後書き
次回 遠距離狙撃 
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