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MS Operative Theory

作者:ユリス
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MS戦術解説
  艦隊遭遇戦➁

——宇宙艦隊戦の実態——

 ミノフスキー粒子の出現により、精密射撃と誘導兵器の大半が無効化されたため、宇宙世紀では艦隊戦はほとんど発生していない。数少ない例として、一年戦争の緒戦であるルウム戦役が知られている。

 ルウム戦役では連邦、ジオン両軍で総数350隻近い宇宙艦艇が参加した大規模な艦隊戦が展開された。ルウム戦役では連邦、ジオンどちらかは不明だが「人類史上 決戦ノ舞台 宇宙ノ試シ無シ. マシテ艦隊決戦ノ試シ無シ. 諸君 歴史ヲ生ムベシ」という電文が打たれたと言われている。

 旧世紀的な艦隊戦は、会敵した後、敵からの照準を避けるために常に動きまわりながら艦列を維持し、敵艦隊の分断、殲滅を狙うのだが、宇宙世紀の艦隊戦は小規模なものを除き長距離からの砲撃戦が行われるケースが多い。

 これは艦砲やミサイルの射程が長いことや、MSが出現した以後はMSの接近を警戒して互いに近づかないようになったためである。また、艦艇同士が衝突する「衝角戦」は、ビーム・シールドなどにより艦艇の防御力が向上したザンスカール戦争時に確認されているだけである。


➀会敵—————両軍の戦域到達

 双方の艦隊が戦に機に到達した後、位置や速度、艦隊数や艦種などを確認する(これらの情報は先遺隊が確認しているケースも多い)。大規模な艦隊戦の場合、両軍が遭遇場所をあらかじめ想定する「会戦」となるため、よほど艦艇数が少ない場合を除いて、奇襲や一撃離脱戦法はまず発生しない。


➁攻撃準備—————艦列再編、相対速度の調整

 宇宙では大きな相対速度が付いている場合があるため、命中速度を確保するために双方の相対速度を調整する。この際、艦隊軌道を確保するため、艦列も同一方向に揃えるのが普通である。「艦隊戦」のみを行う場合、搭載火砲を1門でも多く目標に指向するため、相手に側面を向けるケースもある。


➂攻撃—————敵艦隊への砲撃、ミサイル攻撃

 目標を有効射程距離に捉えると同時に攻撃を開始する。旗艦や中核艦艇を確認していれば、そこに攻撃を集中させるが、ミノフスキー粒子散布時には最も近い目標を攻撃することも多い。ミノフスキー粒子の影響で、誘導性能や射撃の命中速度が低下していると、艦隊同士の「殴り合い」になりやすい。


➃決着—————撤退と追撃

 大きな被害を受けたほうが、撤退を開始する(通常、3割の戦力を損失した部隊は「全滅」と判定され再編制の対象になる)。この際、撤退する艦隊に対して追撃が行われるため、撤退側は追撃部隊を阻止する「殿(しんがり)」部隊を残し、残存艦隊も追撃戦力を分散させるために艦隊を分けて後退する。





補足事項

——ミノフスキー粒子濃度が薄い場合の艦隊戦——

 ミノフスキー粒子濃度が薄い状況では、レーダーなどが降下を発揮するため、艦砲射撃も本来の命中速度を発揮する余地を残している。このため遭遇戦や超遠距離からの砲撃においては、高い命中精度を確保しており、条件さえ整えば艦砲射撃も有効な攻撃手段となる。

 だが、命中精度を確保できるターゲットは、艦艇やコロニーなどの機動力の低い目標に限られており、ミノフスキー粒子濃度が薄い状態でもMSに対する命中率は低い。


■ルンガ沖砲撃戦

 U.C.0083,11,06、強襲揚陸艦アルビオンとチベ級高速巡洋艦が遭遇、砲撃戦を行った。この戦闘でアルビオンは被弾したが、砲撃戦でチベを撃沈した。


■グリーン・ノア1への砲撃

 U.C.0087,03,02、エゥーゴのグリーン・オアシス襲撃時、巡洋艦アーガマがグリーン・ノア1を砲撃。移住区に被害を出さず、ミラー機部だけを破壊した。
 
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