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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)

作者:あちゃ
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旅立ちの理由

<ゾーマの城>

敵の本拠地の一角で、楽しげに宴を行う常識はずれの一行…
流石に大魔王のお膝元と言う事もあり、かなりの回数襲撃を受けるのだが、その都度撃退をして宴を再開する大人2人。


「それにしてもオルテガっちは凄いなぁ…こんなに可愛い奥さんが居るのに、国に置いて大魔王討伐に旅立つなんて………僕には出来ないね!めんどくさいし危険だし、絶対にイヤだね!」
まだ出会って数時間のこの男は、そんな事を感じさせない口調で語りかける。

「俺だってイヤだったよぉ…でもさ、クソ国王(じじい)に脅されて仕方なく…ちょっと聞いてよリュカちん!あの国王(じじい)、用もないのに俺を城へ何度も呼び寄せ、その都度お姫さんと会わせて罠を仕掛けたんだよ!俺に気がある様に姫さん接近させてさ、いざ一発ヤっちゃったら現場押さえて脅してきやがった!アメリアと別れて王家に婿入りするか、バラモスを倒しに行くか選べって……即答で倒しに行くって言っちゃったよ!」
即答で妻である自分を選んでくれた事が嬉しかったのか、抱き付き温もりにトリップするアメリア。(一発ヤっちゃた事は気にならない様子だ…)

「うわぁ…ヤナ奴だなあの王様。…でも僕だったら一旦奥さんと別れ、王家に入るね!そんで王様をぶっ殺して王位を手に入れたら、再度アメリアさんと結婚して全部自分の物にする!ただ…このアイデアには大きな欠点があるんだ。国王と言うめんどくせー仕事をこなさなければならない事…まぁ、魔王討伐なんて危険な事をするよりマシだけどね」
「なるほど…良い案だけどダメだ。だって俺、国なんて治められない…そんな知識は持ち合わせてないからね!」
オルテガは謙遜ではなく本気で自身の能力を評価している。

「大丈夫だよ!国政なんてよく分かってなくてもどうにかなるから。政務を幾つかのパートに分けて、そのパートにその道のスペシャリストを充て、その人物をしっかり管理すれば問題ないんだ…知識なんてやっているうちに付いてくるよ!」
「へー…随分と詳しいんだな。王様でもやってんの?」
「そうなんだよ…元の世界に戻れば、成長著しい国の王様なんだ!今、結構重要な時だったのに、勝手にこの世界へ拉致られて1年半以上冒険をさせられてる!」
少々トゲのあるリュカの言葉に、ルビスは俯き黙ってしまう。

「うあぁ~、それも最悪だな!誰だよそんな空気の読めない馬鹿な事をする奴は!?」
「僕の世界で『神』を名乗っているヒゲメガネ。気の利かないヒゲメガネ!」
流石のリュカも、指名をした訳ではないルビスを面と向かって責める気にはならなかった様で、俯く彼女をソッとしてあげている。

「でも…大丈夫なのか?国王が居なくなったって事は、家臣や貴族達が国を乗っ取ろうと画策するだろう…更には他国からの侵略も警戒しなければ………おい、1年半以上留守にしてたら、もう国が無くなってるんじゃねーの?」
「いや…多分大丈夫だと思うよ。さっき向こうの世界から『天空の剣』が送られてきたし…きっと誰かが上手く統治してくれてるんだよ」
まるで気にする必要なしとばかりに、軽い口調で自国の平和を信じるリュカ。
「誰かって…一体誰だよ。信用出来るのか?」

「王妃のビアンカも、第一王位継承者のティミーも、第二王位継承者のマリーも、こっちに来ちゃってるから、きっとリュリュが女王になってるね!」
「えぇ!?リュリュが………父さん、幾ら何でもリュリュにはムリですよ!リュリュは王族としての教育を受けてないんですよ…国政を行うのは………」
「僕だって教育を受けてないよ。でも何とかなってる!それにリュリュ本人が国政を執り行う必要はないんだ…僕にそっくりな彼女は、トップに据える事でカリスマを最大限に生かす事が出来る。…多分ポピーがサポートしてるんじゃないかな?あの娘なら国を統べる素質があるし、何より他人(ひと)の心を読む事に長けている。ポピーが家臣や貴族達に嫌がらせをし、リュリュが優しく救い出す…そんな形を作り上げてしまえば、女王に反旗を翻そうとは思わないよ」
「なるほど…ポピーなら出来そうですね…」

「随分とその2人を信用してるんだな…何者だい?」
「2人とも僕の娘だ」
リュカはオルテガの問いに満面の笑みで答える…誇らしげに!
「娘…でも先程の言い方からすると、王位継承権を持ってない様だが?」
「持ってないワケじゃないんだけど………ポピーはティミーの…このティミーの双子の妹だ。でも既に隣国へ嫁がせてしまっていてね…現状では直接グランバニアの女王になる事は出来ないんだ。リュリュは未婚だが、僕が愛人に生ませてしまった娘でね…歳はティミー・ポピーと同じだが、城で育った訳ではないから、能力的に疑問が残る。努力家だし素直で良い子だし、何をやっても上手く行くとは思うけど、何事に置いても勉強する時間というのが必要だ。………でもこのまま統治が上手く行ってるのなら、王位を譲っちゃても良いよね!?僕、グランバニアへ戻ったら、悠々自適な隠居生活に浸っちゃてもOKだよね!?」

「OKなワケないでしょう!リュリュもポピーも父さんが巻き起こした騒動を維持する為に頑張ってるんですよ…早く帰って政務を取り仕切ってくださいよ!じゃないとポピーはともかく、リュリュが可哀想だ…」
「何だ何だ…ボウズは双子の妹より、腹違いの妹の方が可愛いのか?『半分しか血が繋がってないから、ヤっちゃってもOK♡』的な事考えてんのか?わっはっはっはっ…お盛んなボウズだな!リュカちん…余所で子供を作りまくるのも考えもんだぞ!」
オルテガは豪快に笑い、娘の彼氏をからかってみせる。

「貴方が言える立場じゃないでしょう!」
だが即座に反応したのは(アルル)の方で、これまで遭遇した数々の事実を、ご本人様に突き付ける様だ。
「私は今回の冒険を通じ、お父さんの残した偉業を目の当たりにしましたよ!最果ての村と呼ばれる『ムオル』では、私の腹違いの弟が居りましたし…『ラダトーム』の城下町にも、まだ幼い弟が居りました」

「へー…タリーナ(ポポタの母)は子供産んだんだ!?でも俺の子供とは限ら「私そっくりだったのよ!」
あくまで認めようとしないオルテガに切れるアルル。
「あそこまでそっくりじゃ言い訳出来ないわよ!それにタリーナさんも『ポカパマズさんとしか、関係を持ってない』って言ってたわ!」
「ぐっ………じゃ、じゃぁシオンはどうだ!シオンの息子…トライは、俺の子とは限らないだろ!」
何ら確証のない子供の事を話題にあげて、この窮地を助かろうと試みる勇者オルテガ。

「おいおい…見苦しいぞオルテガっち!認めちゃえよ…『あっちこっちで子供作ってま~す♥』って!シオンさん…僕が口説いても『私、愛している(ひと)が居ますから!』って感じで、僕には見向きもしなかったゾ…愛されてるぅ~!でも愛人の数じゃ負けないけどね」
「勝手な事言うなよリュカちん…俺はお前と違って王族じゃないんだぞ。たんなる平民なんだ…ハーレムなんか造れる訳ないじゃん!」

「じゃ、王族になっちゃえば!!」
「はぁ!?」
リュカの嬉しそうな一言に、全く理解出来ないオルテガ…
「そう簡単に王族に慣れる訳ないだろ…」
「ところがドッコイ、今回は簡単になれるんだな!………なんと、ラダトーム国王の娘であるローリアちゃんが、オルテガっちの子供を宿しておりま~す!(大爆笑)」

「な…なにー!!!…そ、そんな馬鹿な!?だ、だって1回しかヤってないんだぞ…」
「1回だろうが100回だろうが、ヤればデきるのが自然の摂理。イェ~イ…跡取りのパパじゃ~ん!ラダトーム乗っ取っちゃうチャンスじゃ~ん!!」
最高に楽しそうなリュカを尻目に、顔面蒼白で落ち込むオルテガ。

「やっべー…ラダトームに帰れないじゃん………あぁ、いっそのことさっきのキングヒドラとの戦いで死んでればよかった…最後の最後に故郷へ残してきた家族と対面出来て息を引き取る…最高のシチュエーションじゃんか!()したわぁ~…格好いい生き様にするチャンス、()しちゃったわぁ~………」

グッタリ項垂れるオルテガを、リュカ以外の男性陣が哀れんで見つめる。
どう言葉をかけて良いのか思い付かずに…



 
 

 
後書き
はい。
勇者オルテガの旅立ちの理由が明らかになりました!
とても立派な意気込みで旅立ったのですね!
皆さんも見習いましょう… 
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