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ドリトル先生と日本のお料理

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第一幕 日本のお家その三

「どうして座ろうかなってね、まずは」
「あっ、これを下に敷いてね」
 先生と一緒にいる王子がここで四角くて厚い中に綿が入っているものを出してきました。それは何かといいますと。
「座布団をね」
「それも日本のものだね」
「そうだよ、これを下に敷いて座るんだ」
「日本では椅子はないんだね」
「和風のお家にはね」
 椅子はないというのです。
「ないよ」
「そうだね」
「そう、じゃあ座るにはね」
「うん、それを下に敷いて座ればいいね」
「座り方は。正座があるけれど」
 王子はまずはこの座り方をお話に出しました。
「それはね」
「難しいのかな」
「こう座るんだ」
 王子は畳の上に今持っている座布団を敷いてです、その上にです。
 膝を折り畳んで足の上にお尻を置いて座りました、それがというのです。
「これが正座なんだ」
「ううん、その座り方だと」
「慣れていないとちょっとしたら足が痺れるよ」 
 そうなってしまうというのです。
「そうなるよ」
「そういうのは」
「うん、特に先生は太ってるしね」
 王子は笑って先生の体型も見て言いました。先生の体型は相変わらずです。
「正座は余計に辛いね」
「だからその座り方はね」
「じゃあこうすればいいよ」
 王子は今度は身体の前に足を折り曲げて座りました、足首は股の間にあります。今度の座り方は随分楽そうです。
「これね」
「その座り方は楽そうだね」
「そう、こうして座ればね」 
 いいというのです。
「ずっと楽だよ」
「そうだね、それじゃあね」
「正座をしないといけない時もあるけれど」
 それでもだというのです。
「今はね」
「そうして座ってもいいんだね」
「正座は徐々に慣れていこうね」
「うん、じゃあね」
「後ね。お風呂だけれど」
 王子は今度はこのことをお話するのでした。
「日本ではもう皆が見たけれど」
「僕も見たよ」
「おトイレと別々だから」
「誰かが入っている時におトイレに行きたくなっても困らないね」
「しかも洗面所や洗濯機とは別の部屋になってるから」
 そこも違うというので、イギリスのお家ではお洗面所とおトイレとお風呂が一緒のお部屋になっているからです。
「誰かが歯磨きをしていても」
「お風呂には入られるね」
「それが出来るし。湯船に入るのがね」
「日本だね」
「うん、そうだよ」
 王子は先生達にお風呂のこともお話します。
「シャワーじゃなくてね」
「それで泡もだね」
「お湯で落とすからね」
「そうしないと駄目なんだね」
「そうだよ、日本ではね」 
「そのことは聞いてるよ、食器のこともね」
 ちゃんと泡をお水で洗い落とさないといけないということをです。
「僕もね」
「それじゃあいいよ」
「問題ないんだね」
「お湯に入ると疲れが落ちるから」
 このこともお話するのでした、先生に。 
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