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嘘のようで本当の自衛隊体験

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射撃 後編

空砲射撃をして、しばらくたったある日の事
起床ラッパが鳴る前に私達は起床して静かに行動します
今日は実弾射撃を行うので、いつもより早く起床したのです

N駐屯地は近くに演習場がありそこに射撃場があります
64式小銃を持ちトラックの荷台に乗車
いつもする脱落防止のブラックテープはしません

そのままトラックで射撃場まで移動
その間土埃が幌の隙間から入って息苦しい思いをしました(笑)

射撃場では様々なルールがあります

まずは火気厳禁
タバコ等は、かなり離れた場所で吸います

射撃場では走らない
どんな理由があろうと走ってはいけません

等があります

今回私達が射撃するのは約200メートル離れた人型の的
近くで見ると大きい的も200メートルも離れると小さく見えます(だいたい小指の先っちょくらい)

事前に決められた順に射撃を行います(この時作者は1番最後でした)

射撃しない人については見学するか射撃予習をします

そうそう
実は実弾射撃には基準点が決められており100点満点中25点は取らないと不合格になります
不合格になった場合は他の不合格者と一緒に射撃します(通称 補射)

それでも合格しなければ再び射撃します(以降エンドレス)

なので合格さえしなければ、ほぼ永久に実弾を撃たせてもらえますが
就職自衛隊希望の読者の皆様は1回の実弾射撃で合格してください(^_^;)

不合格判定になると給料が減ります(正式にはボーナス)
さらに
クリスマスや正月といった休みで同期が楽しんでいる最中
自分だけが実弾射撃!!
という惨めな思いをしますよ(-o-;)

何より1発の銃弾でも国民の血税で作られているので無駄使いはやめましょう

ここで気になるのは銃弾のお値段
その価格64式小銃の7.62ミリ普通弾で







約100円

曳光弾で約200円になります

安っ!!(°□°;)

と思った読者の方あくまでも1発のお値段です
1人がだいたい180発携行するとして
1分隊約10人が携行する弾薬の数と調達価格を計算すると







とんでもない金額になっちゃいます(°□°;)
ちなみに
ミサイルとかだと1発で2000万くらいします(笑)

話を戻します

いよいよ実弾射撃が始まります
緊張の中で射手を見る私達

そして

バァン!!

実弾射撃が始まりました。

…………

………

……




んっ?

何か1人班長に怒られてる?

あっ帰ってきた

開始そうそう射撃中断
射手の1人が、こちらに帰って来ました。

何かあったんかな?

実はこの時N駐屯地初の事案が発生していたのです(-.-;)

それは














実弾を的ではなく山に撃ち込むという

……はぁ!?(」゜□゜)」

電動ガンやガスガンを撃った経験がある読者の方には分かると思いますが
銃は照準さえしっかりしていれば大抵は当たりますし銃身が曲がってなければ変な所には飛びません

なのに山に撃ち込むとか(^_^;)
普通弾ならともかく曳光弾だったので班長にバレたんだとか

そんなトラブルがありましたが実弾射撃は順調に進み

お昼ご飯を挟んで(この時始めて戦闘糧食を食べました)

そしてついに私の順番が来ました
耳栓をして実弾を受け取り
弾倉に実弾を込めます

銃を構えて冷静に照準
不思議なことに私の体の中では血が騒ぐかのように全身が熱いのに頭だけは冷たく冷静だった事を今でも覚えています

弾を込め再び銃を構える

「射撃用意!!」

安全装置を外す
簡単な動作だけで銃は恐ろしい武器に変わる

「撃てー!」

ゆっくり引金を引き

バァン!!

撃発

思った以上に反動は無く再び照準撃発








全弾を撃ち込み私の実弾射撃は終了
その後
不合格者の射撃(山に撃ち込んだ同期 以降ダブと表記も)ありました

ただ

ダブだけはなかなか基準点に到達せず
最終的には全営内班長に射撃の指導をしてもらってました(笑)

実弾や空砲射撃をした際に必ずやる事があります
空薬莢の回収です

1発でも数が無ければ捜索になります(-o-;)

これには、ちゃんと理由があり
例えば10発撃ったら10発撃ちました

という証明の為に回収するのです

後々 班員が班長を射殺する!(°□°;)

何て事がないようにする為です

そして
初めての実弾射撃での作者の点数ですがビックリしました

最初の射撃

38点

2回目の射撃

47点

でした(^_^;)

実弾射撃では1人4回姿勢の違う射撃を行い
2回で50点
4回で100点になるようになっていて
最初の射撃というのは4回の内の最初の2回の時の合計点になります。

自分だけでなく班長・区隊長も驚いていました(笑)

その後
前期・後期教育の射撃では常に教育隊トップでした。
そんな作者が射撃徽章を獲得したのは最近の事だったりしますが(笑) 
 

 
後書き
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