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MS Operative Theory

作者:ユリス
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Z計画(プロジェクト)②

——「Z計画を巡るAE内の動き——

 エゥーゴの依頼を受けたAEでは、後にMSN-100(百式)の開発主任を務めたM・ナガノ博士や、MSZ-006(Zガンダム)の開発に携わったカツミ―開発主任を中心に、変形システムおよびムーバブル・フレーム開発課にはゲルハルト・グルック博士、ジェネレーターおよび熱核ロケット⁄ジェット開発課にオスカー・ライエル博士(元先新開発事業部)、総合開発アドバイザーにジオン公国においてMS開発に携わっていたアレクサンドロ・ピウツスキ博士ら、AEグループでもトップクラスの技術者を収集。

 RMS-099(リック・ディアス)の開発が終了しようとしていたU.C.0086初旬、「Z計画」をスタートさせた。なお、開発は主にフォン・ブラウンやグラナダなどの月面都市で進められた。

 リック・ディアスの開発において、ガンダリウムγに関するノウハウを蓄積していたAEではあったが、変形機構対応ムーバブル・フレームの開発が遅れ、Zガンダムのロールアウトはジャブロー攻略戦に間に合わなかった。

 そのため社内では「Z計画」不要論も唱えられた。しかし、メラニー・ヒュー・カーバインAE会長の後押しもあって計画は続けられ、U.C.0087,07上旬、「グリプス戦役における最高傑作機」の一つに挙げられるMSZ-006(Zガンダム)が完成。

 U.C.0088,03には「最強のガンダム」とも呼ばれるMSZ-010(ZZガンダム)も完成し、実戦に投入された。



——「Z計画」の開始と、Zガンダムの前身機——百式、メタス——の開発——

■エゥーゴが要求した仕様

 対ティターンズ⁄地球連邦軍用可変MS(Zガンダム)の開発にあたり、エゥーゴがAEに要求した使用は下のとおりである。大気圏突入能力は、エゥーゴの基本戦術と考えられていた地上施設攻略に必要であり、頭頂高の宣言は運用母艦のサイズによるものと思われる。

 また、全領域に亘る運用能力を求めた点も組織の規模や戦略数によることが多い。

①MS形態での頭頂行が20m以下

②変形所有時間0.5以内

③全領域運用能力を持つ可変MS

④ノンオプションでの大気圏突入能力を持つ


■プレ「Zガンダム」の開発

 「Z計画」着手からおよそ1年後のU.C.0087上旬、2基の試作MSが完成した。変形機構の試験機であるMSA-005(メタス)、そして後にMSN-100(百式)となる機体がそれに当たる。

 AEは、リック・ディアスで頭部に操作系が集中した特殊なムーバブル・フレームを採用していたほか、可変機にも有効なAMBACシステム、バインダーを実用化していた。百式にはこれらの技術を改良したものが投入されており、リック・ディアスの上位機的なマシンとなっていた。


◆百式に投入された新テクロノジー

 百式は可変MSとして完成しなかったが、各署に可変MSとして設計された名残が見られる。もっとも顕著なデバイスが可変翼バインダー=ランダム・バインダーで、MA形態でもAMBACシステムとして有効に機能するものだった。

 ムーバブル・フレームも、腹部に操縦系を集中させた標準的規格であり、AEが短期間のうちにフレーム技術を向上させていたことが理解できる。


●ガンダリウムγ製装甲

 軽量化と強度を両立させた新素材「ガンダリウムγ」を装甲材質として採用。機体のサイズや使用しているシステムに比較しても、軽量化に成功している。


●ランダム・バインダー

 稼働肢が設けられたバインダー。MA形態用AMBACシステムとして使用されるはずだった。


●ムーバブル・フレーム

 機体すべてにムーバブル・フレームを搭載。脛部ではフレームが露出しているが、耐久性を損なうことはなかった。


■ムーバブル・フレームの問題

 一旦は完成した百式だったが、高G環境下で変形を行った場合、胴体部フレームに歪みが発生することが判明。結局、AEの技術陣はこの問題を解決できず、百式は非変形型MSとして再設計された。

 百式のムーバブル・フレームは、非変形型MS用として高い完成度を誇っていたが、可変MS用としての使用には耐えられなかったのである。変形機構の中核として採用したムーバブル・フレームの問題により、「Z計画」は挫折することとなった。


●RX-178(ガンダムMk-Ⅱ)のムーバブル・フレームの入手

 ムーバブル・フレームの改良に行き詰っていたAEに、エゥーゴが奪取したRX-178(ガンダムMk-Ⅱ)のムーバブル・フレームが届けられた。ガンダムMk-Ⅱに使用されていたムーバブル・フレームは柔軟性と靱性に優れた構造を持ち、AEではこれを参考として可変MS用のフレームを新たに設計した。


●エゥーゴによる新設計案の提示

 ガンダムMk-Ⅱのムーバブル・フレームとともに、エゥーゴのパイロット、カミーユ・ビダンによる設計試案が届けられた。背負い式フライング・アーマーなど、Zガンダムの基本スタイルはこれによって決定されたといわれ、機体の完成に多大な影響を与えた。





補足事項

——「Z計画」における技術の裾野——

 Zガンダムの完成に至るまでに試作されたMSや機材は、膨大な数に上ると推測される。その中で有名なのとして、技術試験的な側面を持つ百式とメタスが知られている。

 また、AE系以外にもティターンズ⁄地球連邦軍系のガンダムMk-Ⅱ、カミーユ・ビダンの設計試案も取り込まれていたことを考えれば、「Z計画」は地球圏の先端テクロノジーが動員されたプロジェクトだったともいえよう。


●MSA-005(メタス)

 「Z計画」における変形機構試作機。メタスのムーバブル・フレームの設計を取り入れた機体として、MSA-005S(メタス改)、MSA-005K(ガンキャノン・ディテクター)、MSZ-008(ZⅡ[ゼッツー])などが開発されたといわれる。


●FXA-05D(Gディフェンサー)

 AEが開発したガンダムMk-Ⅱ用支援機メカ。ジェネレーターの分散配置方式や合体機構はZZガンダムに影響されたと考えられている。

 
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