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天才少年と電脳少女

作者:ザクロ
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それぞれの思う愛

氷が少しついているため、ロッククライミングの要領で上ることができる。もともと、貧弱な俺が、ロッククライミングなどしたことはないのだが、頭をフル回転させ、こんな俺でも登れる方法を見つけ出した
奈菜が心配そうな目で俺を見ているが、命を投げ出したとしても、俺はここまで来たらやるしかない
腕が痛い、足も痛い、力を手に込めるため、顔は真っ赤だ。だが俺は登った、登って、やっと、氷河期プログラムの集合体の頂上に着いた

一方そのころ、龍次は、ダブルフィンガー、いろは、ギブミーファイブとともに、アインと戦っていた
アインはいまだ、異様な音を出しており、人間とは思えなかった。
「たのむ、ダブルフィンガー、ギブミーファイブ、いろは。これはおそらく北海道の氷河期プログラムだ。ひょっとしたら解除できるかもしれない。何でもいい、全力でプログラムを打ち込んでみてくれ」
そういって龍次は、パソコン2台、iPadを1台渡した。
「これは、本来は自分一人でやらなければならないことだ。だが、自分一人じゃこの世界を救えない。頼む、みんなの力を貸してくれ!」
龍次は土下座をして、3人に願った
「もう、最初から貸してるじゃない。もう今更何を言うわけでもないわ」
ギブミーファイブはそういって少し笑った。
「お願いしてる暇があったら、さっさとアインと和解したほうがいいぜ?」
ダブルフィンガーは少し笑ってアインを指さした
「みんなもう、おぬしを許しておる。おぬしはただ、今できることをやらねばならぬのだ」
彩華はそういって、パソコンを起動させた
「わしも、今できることをやらねばならぬのだ」
その言葉に後押しされ、龍次は走り出した。アインのもとへ、アインを認めるために

一方夢人はメールの発信元を突き止めた。そこは、森の中の廃工場だった
中に入ると、たくさんの管でつながれたその先に、ミスクアトロの姿があった
「まずい、急いでシャットダウンさせないと!」
夢人はシャットダウン方法を知らなかった。しかし、なんとか、シャットダウンに成功したのだ
「ふぅ・・・・ひやひやしたぁ・・・・できるとは思ってなかったぜ!HAHAHA!」
しばらくして、ミスクアトロは目を覚ました
「お?目を覚ましたかぁ。大丈夫か?」
するとミスクアトロは飛び起きた。そして周りを見渡した。
「アインは?アインはどうなったのですか?!」
どうやらかなりアインのことを心配している様子だった
「心配するな、向こうのやつらが一生懸命頑張ってる。あいつらなら絶対大丈夫。だから俺たちはゆっくり、あいつらのもとへ行こう。きっと、大丈夫だから・・・・」
「その確証はどこにある?」
「ん?お前一緒に電脳世界から帰ってきた仲間と、電脳世界から俺たちを出してくれた人を信用してないのか?あんなにすごい人たちなんだ!この確証は、信用だよ!」
夢人は笑顔で、ミスクアトロに言った
「それなら、大丈夫なんでしょうね、きっと」
ミスクアトロはうつむきながらそういって、微笑んだ。 
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