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エネミーワールド

作者:そうん
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1章 平穏な生活に終止符
  第六話「課外活動②」

第六話「課外活動②」

色々な事があり僕らは課外活動を行うことになった。舞台は他校。本当にいいものか。何しろ許可をとっていないらしいじゃないか。これじゃ校門に入ったと同時に侵入者、不審者になってしまうのでは…と不安を募らせながらも全員で行くことになった。

メル
「着いたわね。マインドハイスクールね。」

ユウタ
「でけぇな。毎度毎度本当に思うんだが、ウチらとは比べものにならないな。」

シャイン
「しかし、いいのか…?不法侵入だよね?本当にいいの?」

僕は正論を言っているにも関わらず、メルは僕を睨みつける。本当に怖いよね。女って…。

メル
「何よ?行きたくないっていうの?なら好きにすればいいんじゃない?」

ふぅ…じゃあ帰らせてもらおうかな?

メル
「ただし…」

シャイン
「じゃあ帰りまーす。」

メル
「どうなるか…わかるわよね?」

背後から拳を鳴らしている音が漏れ出してくる。これは…まぎれもなく…殺気…ヤバイ…

シャイン
「は、はぃ…すみませんでした…。」

メル
「それでよし…。」

生きた心地がしなかった。なんでかって?そりゃ…謝らなきゃ今掴まれてる僕の頭はグチャグチャになっていただろうからさ…。ホントおっかねぇ…。

ユウタ
「はぁ…。相変わらず物騒だねぇ〜。」

メル
「何か言った?」

ユウタ
「何も言ってないよ。ほ、本当さ‼」

やっぱり怖いよね。特に…異能者だとタチが悪い…。うん。おっかねぇ…。

国語の教師
「こらこら、やめんかい。ここで怪我人が出たところで責任を負うのは私なんだが…。」

あんたは黙ってろ…。

シャイン
「まぁ、ともかく…行くんなら行きましょうよ。」

メル
「それもそうね。時間の無駄だわ。」

ユウタ
「つうことで、レッツゴー‼」

能天気だな。性格はちょいと歪んでるけど…まぁ仲間にすることはなんとかできそうかもしれない。

こうして僕らは門へと侵入した。言い方が物騒かもしれないけど…実際、警備員をこのメルさんというお方が気絶させているので晴れて僕らは犯罪者ってことになった。

シャイン
「うわぁああああ‼な、な、なんで追われなきゃならないんだよぉおおおお‼」

ユウタ
「知りませんよー‼メルの仕出かした事ですからねぇ!!」

警備員A
「コラッー‼︎待ちなさい‼」

うわ…。だろうと思ったよ。なんでああしなきゃいけなかったんだろう…。

国語の教師
「とりあえず、ここは私が囮に‼」

ぉ、もしかして…

国語の教師
「ならない‼シャイン…君の出番だ‼」

シャイン
「ちょちょちょ‼痛い痛い‼髪引っ張らないで‼」

うわ…ひでぇ…。

僕は顧問に髪を引っ張られ、警備員へと投げつけられた。

シャイン
「うわぁああああ‼」

警備員A
「コラッー‼ぇ!?」

ドガシャアッ‼

国語の教師
「ヒット‼イェーイ‼」

ユウタ
「やるな‼先生‼」

メル
「ナイスショット‼」

顧問…てめぇだけは許さねえ…いつか…いつか…。くぅ…涙しか出てこねぇ…。

ド派手に警備員と接触したせいか身体のあちこちが痛む。

シャイン
「いてててて…。ファ!?」

すぐに状況が飲み込めた。自分が腰を下ろしている真下には気絶した警備員が…。やっちまった。ますます僕が犯罪者に…。

シャイン
「嘘だろ…。そうだ‼皆‼皆は!?…。」

気がつけばもう、誰もいなかった。ここにいるのは僕とその下に気絶した警備員だけ…。これってさ…誰かに見られたら大変な事にならないかな…。

生徒A
「ん…。う、うわぁああああ‼」

廊下を徘徊していた生徒が僕を見て逃げ出した。

シャイン
「ちょちょ…これは誤解だって…。」

説得する間もなく逃げ出してしまった。これはフラグだったのか。というより、ますます危なくなってきたよね!?誰のせいだよ。もうわかりきってるけどさ‼

シャイン
「ひとまず、皆を探さなきゃ…。」

校内アナウンス
「侵入者が発生しました。校内に居る者は速やかにグラウンドまでお集まりください。」

早…。もう伝わったのかよ。どんだけここの警備すごいんだよ。

警備員B
「いたぞ‼追えー‼」

シャイン
「うぇ…。マジかよ…。」

咄嗟に地面を…いや警備員を蹴り上げ、警備員二、三人を蹴散らした。もうこの際とことん犯罪者になってやる!!

シャイン
「よし、今のうちに…。」



一方…

メル
「んー。異能者らしい人はいないわね。」

ユウタ
「それより、良かったの?あんな酷い事しちゃって…。」

国語の教師
「大丈夫だ…問題ない。 彼なら生きてる…といいね。」

大丈夫かしら…ますます心配になってきたわ。

メル
「まぁ…たぶん大丈夫だと思うわ…。とにかく私たちだって安全って訳じゃないんだからね?」

ユウタ
「そりゃそうだ。アナウンスも流れたからまず俺らは犯罪者ってことになるな。」

メル
「いらない説明どうも。」

ユウタ
「…。」

私たちはアナウンスで避難したであろうグラウンドへと向かった。

国語の教師
「一体どういう事だ?グラウンドに出るって。」

メル
「異能者を探すためですよ。こうやって在校生と紛れて…。そうそう、あなたたちはまた一度校内で探索しててちょうだい。」

ユウタ
「うまいな。」

メルは二人を置いて在校生と紛れた。

メル
「流石に人が多すぎるわね。」

シャイン
「そうだな。」

メル
「ぇ!?」

シャイン
「ぇ、なんで!?」

なんと二人は同じ事を考えていたらしい。しかしメルはそんな僕を見て焦り始める。あれだな。うん。

シャイン
「なぁ、それよりさ…」

メル
「な、何よ。」

シャイン
「いや、何じゃなくてさ…」

ビンゴ…。この焦り方…僕に何かあるね。

シャイン
「なんでそんなに汗かいてるんだい?」

メル
「汗?どこが…。!?…何よ…かいてないじゃない…。」

いや、めっちゃ汗かいてますからね…。誰がどう見てもかいてますから…。

シャイン
「僕にいう事は?」

メル
「な、何よ‼別にあるわけ…」

シャイン
「ほぅほぅ。ないと…。それじゃ今までの自分の罪、汚点を背負って行くわけだ。ほぉ〜。勇気あるねぇー。」

少々意地が悪いがこうでもしないと僕の立場というものが、尊厳がなくなってしまいそうな気がした。

メル
「ご、ごめんなさい‼そんなつもりじゃ…。」

よしっ‼網にかかった!!

シャイン
「あれあれ?なんで謝る必要があるのさ…僕に対して何もしていないんだったら…言う必要…ないよね?」

メル
「そ、それは…。(まずいわね。このままじゃ私の尊厳と立場が失われる。それだけは避けたいわ。)」

優位に立っていた僕だが…畳み掛けるように僕に追い打ちがかかった。いつものようにね…トホホ。

生徒B
「おいおい、なんだなんだ?」

生徒A
「あ、あいつは!!あいつ、あの子をいじめてるぞ‼」

な、なんだと…。

メル
「…ぅ…ぅぅ…。(このチャンス!!待っていたわ!!)」

シャイン
「ぇ、あ、その…。(なんてこった。どんだけ不運なんですか!?これ、ギネス載ってもおかしくないよね!?)」

生徒B
「おい、あいつ泣かせてるぞ。皆、畳み掛けろっ!!」

ぅ…嘘…だよね?誰か嘘って言ってくれよ。なぁ…なぁ!!

シャイン
「うわぁあぁあぁあ!!」

生徒A
「やっちまえーっ!!」

メル
「ぅ…うぅ…。(ニヤリ。)」

最後の最後に僕はフルボッコにされた。
これは酷い…。天罰?なわけあるか…神様がそんな事するはずない。え?あるって?
マジかよ…。 
 

 
後書き
今日はここらへんまで更新しようと思います。これでまぁ貯めていた文面をすべて書き出せたわけです。まぁ次回の更新からはこまめにしていくと思います。今後共よろしくお願いします。 
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