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魔法少女リリカルなのは~その者の行く末は…………~

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Chapter-3 Third Story~Originally , meeting of those who that you meet does not come ture~
  number-25 Walls must exceed

 
前書き



越えなければならない壁。



この場合は、三桜燐夜。


 

 


リンディの緊急出撃(エマージェンシー)の知らせがあってから内容を聞いた燐夜となのは、フェイト、はやての四人は、すぐに出撃ポートから出て行った。
しかし、ここで今までの汚名を返上しなければならない龍雅は出撃ポートにさえ向かおうとしなかった。否、出来なかったのだ。


当然、龍雅も四人と一緒に出撃しようと駆けだそうとしていたのだ。だが、その意気込んでいた龍雅を止めたものがいた。
今、この場におけるもので最高の権限を持つもの。そう、リンディ・ハラオウン提督だった。


「どうして俺は待機なんですかっ」


龍雅はもう数々の問題を起こしている。それでも管理局から首にされないのは、偏に龍雅が持つレアスキルのおかげだった。


『壊れた幻想』
名称、ブロークン・ファンタズムで登録されている龍雅のレアスキルは、何もない所から近接武器、主に剣を作り出せるものとその能力で作り出したものを爆発させる能力が一つになって登録されている。
何もない所から剣を出す能力は、同じようなことを燐夜もできるが、それはユニゾンデバイスエクレイアが自身に収納しておいてそれだけを燐夜が取り出しているだけにすぎない。


ちなみに、燐夜はデバイスを複数所持している。エクレイアを代表として登録しているが、ほかにも名称なしで二つ持っている。二つとも、燐夜の能力を封ずるためだけに燐夜自身が自作したものであり、表向きはアームドデバイスになっている。


龍雅が管理局に残れている理由がレアスキルであることが意味することは、龍雅本人は何も期待されていないということである。事実、龍雅には戦いのセンスはほとんどない。それを言ってしまえばはやても同じような状況にあるのだが、はやては自分が最大限戦える戦い方をもう知っている。
それに、魔力量も根本的に違う。


はやては魔力量SSである。なのはもAAA+からS-になりつつある。フェイトだってAAA-はある。それなのに、龍雅はせいぜいAA-行くか行かないかといったところである。それでも一般の管理局職員より高いのだが、やはりなのはたちと比べてしまうと霞んでしまう。
燐夜はリミッターで制御しているせいか、今はAA+である。しかし、何回か開放しているうちにばれているため、登録されているのはAAA+である。


「今回は、アミタさんの妹の反応があるのよ。なのはさんたちにあんなことをしてたあなたを行かせるわけにはいかないの」
「そう、ですか」


龍雅は悔しそうに顔を俯かせ、だらっとさせていた右手を強く握りしめた。左手にはデバイスがある。自分は無力であることを理解し、そこからどうするか。自分でできなければ、龍雅はもう終わりだろう。


リンディは龍雅に少し期待を抱いていた。あの子ならこの逆境から這い上がってくるんじゃないかという。リンディは少なからず龍雅をかっていた。戦い方を学び、礼儀を学び、心を学べば、次世代の管理局を担っていく一人になれると。そう思っているのだ。
何よりも一番かっているのは、叛骨心。


自我が強すぎるのも難点ではあるが、違うと思ったことはとことん認めない。必要であれば現場の上司にさえ逆らうこと。
今の職員は、上司に媚び売ってるだけの有無無像にしか過ぎない。龍雅はそんな上司を違うと思って殴ったことだってある。この腐りきった管理局を変えるには、彼のようなものが必要なのだ。


「くっそっ……!」


龍雅は今、選択の時なのだ。


      ◯


海鳴市海上。
なのは、フェイト、はやてに連れられるようにして出てきた燐夜の四人は、もうすぐで反応があった地点に到着するところだった。
そんな矢先に何を思ったのか、燐夜が急に止まった。


「――――? どうしたの、燐夜君」
「……悪いけど先に反応のあった地点に行ってくれねえか」
「…………分かった。いこ、フェイトちゃん、はやてちゃん」


こういう時に幼馴染は助かる。いや、過去から来たから何とも言えない微妙な立場にあるのだが、昔と同じように目で意思を伝えるようにして言ったら分かったくれたらしい。正直言って助かった。それと若干の罪悪感も感じている。
そうこうするうちに誰か来たようだ。


燐夜は向こうの空から飛んでくる人影を目視すると、魔力弾を追尾式にして一発放った。向こうはこちら気づいていなかったらしく、いきなり飛んできた魔力弾に慌てつつも対処していた。そして、こちらの存在に気付いたようで進路を変えて飛んできた。


そうして飛んでくるうちに露わになっていく人影。身近にいる人に本当にそっくりではあるが、纏う雰囲気が違っている。
彼女は基本的に明るいのだが、今ここから見える人は、その人とは正反対で、落ち着きがありそうで物静かであり冷静な――――少女。


「あなたですか、邪魔したのは。――――一度だけ言います。邪魔しないでください」


目の前にいる少女。一番身近にいた幼馴染、高町なのはにそっくりな少女。
アミティエ・フローリアンによってもたらされた情報によれば、今向き合っている少女含め、3人。
闇の書に蒐集された魔力等から構成されたプログラム構築体。


一人は八神はやてに瓜二つである少女。3人の少女を纏める構築体――――通称マテリアル。
『闇統べる王』ロード・ディアーチェ。
一人はフェイト・テスタロッサに瓜二つである少女。大人し目で天然なフェイトとは全く違い、天真爛漫が一番似合う構築体。
『雷刃の襲撃者』レヴィ・ザ・スラッシャー。
そして最後の一人。高町なのはに瓜二つである少女。誰に対しても明るく接する彼女とは違い、一歩離れたところから全体を見透かす構築体。
『星光の殲滅者』シュテル・ザ・デストラクター。


今目の前にいるのは、星光の殲滅者だった。


「断る」
「そうですか」


星光の殲滅者――――シュテルは、いったん俯くと手に持っていた杖を構え、明確なる意志を持って、再び燐夜を見据えた。


「では、打ち倒すのみです。――――パイロシューター!」


燐夜の意をついたいきなりの砲撃。
燐夜はいきなりのことにも落ち着いて対応し、すべて避けた後左手に光が小さく溢れ、その光が虚空に消えると一つの剣が握られていた。
その剣はシュテルから見れば刀身に蒼い炎が揺らめいているように見えた。


剣が展開されたことをろくに確認しないまま、一気にブーストをかけ50mはあった距離を一瞬のうちにゼロにした。
しかし、全く動揺することなく、持っているデバイスで応戦する。


――ガキィン!


見るからに遠距離を中心としたスタイルなのに近距離でも十分に対応できるとは。燐夜は驚いてしまった。その隙を見逃さないシュテルは、距離を取りながら魔力弾による弾幕を張る。
自分から隙を作ってしまったことを悔やむ暇もなく、目の前に迫ってくる炎熱の弾を避けるために動く。だが、物量で押してくる砲撃に対応しきれず、いくつか被弾してしまった。


「ブラストファイヤー!」


砲撃を避けているうちにシュテルにチャージさせる時間を作ってしまったようだ。避ける余裕もないため、防御障壁を展開しようとしたが、やめる。勘によるものであるが、回避行動に変更する。ギリギリ被弾は避けられたが、剣が砲撃にのまれてしまい、壊れてしまった。


武器が無くなった燐夜を見てシュテルは、バックステップでさらに距離を取り、魔力のチャージを始めた。近づいて妨害するしかない燐夜は、ブーストを掛けようとするが、いきなりがくんと衝撃が燐夜を襲う。
見ると、手首と足首に赤いリングがつけられている。これはシュテルの束縛魔法(バインド)だ。


「集え、赤星。すべてを焼き尽くす焔となれ!」


燐夜は必至でもがくが、一向に束縛魔法(バインド)は解ける気配がない。
今こうしているうちにもシュテルのデバイスの先には魔力が溜まり続けている。
――――今、バリンと高い音を立てて手首の束縛魔法(バインド)が砕け散った。だが、足首にまだつけられているのを解かない限り動けない。


「真・ルシフェリオン……」
「くそ、くそぉっ!!」


今更悔しがっても遅い。
まだ野性的な動物などを相手にし続けていて理性を持った、例えば人間との戦闘を経験していないのだから、これは初陣も同然なのだ。


「ブレイカァァ――――――!!!!」
「ちきしょぉぉぉぉっ!!」


シュテルから収束魔法が放たれるのと同時に燐夜の体から声に反応したのか感情に反応したのか分からないが、蒼い炎が荒れるように噴き出した。
そして、その蒼い炎は燐夜の鋭い眼光が向けられている先。即ち、収束砲撃の後ろにいるはずのシュテルだった。


大量に噴き出した蒼い炎がシュテルに向かう。そして、収束砲撃とぶつかり合った。
鬩ぎ合う灼熱と蒼炎。二人のちょうど中央でどっちかに偏ることもなくぶつかり合っている。それでも、いまだ噴き出し続ける燐夜の蒼炎の方が強いか。徐々にではあるが、押し始めた。


いつの間にかシュテルの束縛魔法(バインド)も解けている。それでも燐夜が動かないのは、吹き出し続けている蒼い炎の制御で精一杯だからである。
シュテルも自然とデバイスを握る力が強くなるが、何も変わらない。自分の砲撃がせめぎ負けている事実は変わらない。
そうしているうちに、燐夜の蒼い炎が蒼炎がシュテルの収束砲撃を灼熱を打ち破り、息をさせる暇も与えないかのようにシュテルに殺到した。


抵抗する暇もなかった。視界が蒼に染まり、激しい衝撃と共にシュテルは自分の意識が遠のいていくのを感じた。
燐夜はもう意識を保ってはいなかった。青い炎を制御するだけで限界だったのか、意識を保っていなかったのだ。


二人は意識を失ったまま、海鳴市海上から海に向かって落ちていった。





 
 

 
後書き
うーん。
最近、字数が少なめだな。スランプか? 
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