仮面ライダーフォーゼ　自分の手で

「ならその好意に甘えさせてもらう」
「ああ、それじゃあな」
「俺達がホロスコープスに向かう」
「スサノオは御願いしますね」
　ユウキも既に彼等の真意を理解していた、それで頷いたのである。
　それでだ、アンクも彼等に対して言う、その言葉は。
「なら勝手にしろ」
「ああ、そうさせてもらうな」
「最後は精々気合を入れるんだな」
　アンクらしいと言える言葉でフォーゼに告げるのだった。
そして勝って来い」
「勝って帰ったら何があるんだ？」
「アイスだ」
　これまたアンクらしかった、彼の大好物である。
「それでいいな」
「よし、わかった」
　フォーゼは最初からえり好みをするつもりはなかった、それですぐに頷いたのである。
「楽しみにしておくな」
「特別に何本でもやる」
　アンクも奮発するというのだ、彼のその好物を。
「好きなだけ食え」
「そうさせてもらうな」
「クスクシエに何本でもあるからな」
　こうしたやり取りを経てだった、ゾディアーツの大軍にはフォーゼとメテオが向かう。メテオは迫る彼等を見ながら自分の右隣にいるフォーゼに言った。
「今からだがな」
「ああ、気合は充分だな」
「君はどうだ？」
　こう彼に問うのである。
「ノーマルフォームでいけるか」
「今のところはな」
「最強のフォームは最後の戦いまで取っておくか」
「ああ、だが手は抜かないからな」
　全力で戦うというのだ、フォーゼは元々そうしたことはしない性格だ、だから最初からそうしたことは一切しないのだ。
「この姿でもな」
「ならいい、俺もだ」　
　メテオも棒を手にしてそのうえで言う。
「戦うぞ」
「ああ、それじゃあな」
　フォーゼは今はタイマンという言葉を出さなかった、そうしてだった。
　二人でゾディアーツに向かう、ホロスコープスに対しては他の面々が対峙していた。十二人の戦士達がそれぞれの相手と対峙している。その後ろではフォーゼ、メテオが戦っている。
　オーズは目の前のサジタリアスを見ながら仲間達に言う。
「じゃあ俺達はな」
「ああ、こいつ等を倒す」
　アンクはレオと対峙している、そのうえでオーズに応えたのである。
「そうしてやる」
「如月君達が折角この戦いに専念させてくれるからな」
　それなら応えないとならない、オーズが言うのはこのことだ。
「だからこそ」
「映司、わかっているな」
「ああ、俺はサジタリアスを倒す」
「俺はこいつを倒す」
　レオをだというのだ。
「そうしてやる」
「はい、それじゃあ」
「今から」　
　他の面々も応える、プロトタイプはタウラス、バーズはバルゴ、アクアはアクエリアス、歌星はライブラ、ユウキはジェミニ、ジェイクはカプリコーン、友子はスコーピオン、大文字はキャンサー、美羽はピスケス、そしてなでしこがアリエスと対峙している。
　そのそれぞれの相手を見ながらだ、彼等は心を一つにして。
　一斉に向かう、今彼等の戦いもはじまった。
　フォーゼはメテオと共に戦い続ける、ゾディアーツ達はその拳と蹴りで次々と吹き飛ばしていく。その
中で、だった。
　フォーゼはキグナスをその右の拳で吹き飛ばしてだ、こう言ったのだった。