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IS 〈インフィニット・ストラトス〉×トリコ 食を探求する夏の毒!

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歴代最強卒業生登場!!

「ギャオバルルルルルルルッ!!!」

第3アリーナに響き渡る猛獣の咆哮。無人の筈のアリーナには一夏ともう一人の人間が立っていた。嫌人間と言って良いのか解らないが、それは獣化、グレイヴァの状態の一夏そのものだった。鋭い目つきで一夏を睨みつけている、完全に目の前に居る一夏を自らの餌としてしか見ていない目だ。低く唸る声は心にまで響いて揺らがせる、精神面が弱い者ならこの唸り声だけで錯乱してしまうだろう。

「ふ~んこんな感じだったのか獣と化した俺は。まっ、これでも出力はかなり抑えてるし完全獣って訳じゃないか。まあいい、掛かってきな!」
「ギャオバルルルルルルルルルルッッ!!!!」

獣と化した一夏、この場はグレイヴァと呼ぼう。グレイヴァは爪を地面になぞるように這わせて大きな傷を付けながら四足歩行でゆっくりと歩き始めた。そしてだんだんと速度を上げていき、次の瞬間には地面を大きく蹴って跳躍し一夏の喉元に食らいつくように飛び掛った。

「簡単には食われ無いんだよなこれが!」

一夏は身体を大きく反らせる、上半身がほぼ地面と平行になるほど反らせてグレイヴァの攻撃を避けた。が、グレイヴァは攻撃を避けられると大きく右足を突き出して地面に突き刺すようにしながらその足を軸にして、大きく回転をかけて左足で回し蹴りを繰り出す。一夏はその行動を呼んでいたかのような動きで回し蹴りを左手で受け流しながら身体を勢いに任せて回転させ、グレイヴァの首元に蹴りを入れた。

「ギャオ!・・・ギャオバルルルルルルラァァァ!!!!」

グレイヴァはその攻撃に激しい怒りを感じ更に大きな咆哮をあげる。が、一夏は攻撃を続けた。右手を手刀へと変えてそのまま喉元へとぶち込んだ。

「ガバルルア!!?」
「俺は猛獣の対するスペシャリストだぞ?お前の行動なんて手に取るように解る」

続けざまに足払いをして態勢を崩させてそのまま腹部に膝蹴りを決めた

「ガバァル!!!!」
「乾坤一擲、今度俺と戦う時はそのぐらいのつもりで来い」

一夏がそう言ってから膝をグレイヴァから膝を離し、見下ろすとグレイヴァの身体は光の粒子に変換されていき、『超獣龍』へと吸い込まれていった。先程までのグレイヴァは超獣龍が再現した擬似的なもので一夏の手合わせ用に優奈が拵えてくれたものだ。グレイヴァのデータと一夏のデータを混合して出来上がったもの。これは凄まじい速度で学習と進化を繰り返し、戦う度に強く賢くなっていく。一夏のデータも使用している為に一夏の技も全て使ってくる。自分を見直す意味でもかなり役立つものなのだ。

「あ~あ、まっ今日からだしこれからに期待ってとこかな?ん?」

一夏は肩などを回して骨などを鳴らすのを止めて周囲の警戒を始めた。一夏は誰かからの鋭い視線と微妙な命の気配を感じ取った。だが周囲を見回して何も見えない。だが一夏にとっては無意味。見聞色の覇気を使って周囲を探ると・・・

「なるほど・・・おい出て来いそこに隠れてる奴。何の目的があって俺を見ていたかは知らないが、俺は黙って監視されるのが嫌いなんだよ。出て来なくても良いが、殺されたくなければ別に良いが?」

一夏はランスとサイズを作ってそれを激しくぶつけさせる。甲高い金属音が周囲に響き渡る。

「(す、素手同士をぶつけ合っているのに金属音がしている!?あの男・・・かなりの手練れという事なのね・・・)申し訳ありません、コソコソと貴方を見ていて。謝罪致します」

そう言いながら出てきたのは美しい女性だった。身長は170ほどで髪は肩まで伸ばしている茶髪。非常に整った容姿をしていて容姿端麗、この言葉が見事に当てはまる女性だ。そして一夏は彼女から天性のカリスマを感じ取った。龍人までとは行かないが、付いて来いと言われれば付いて行けるほどのカリスマ性を感じる。

「謝ってくれるなら俺としては良い。だが何故見ていた」
「学園の中を見ていたらこのアリーナから獣のような強い覇気を感じさせる咆哮がしたので、興味が沸いてきて見れば貴方があの猛獣と戦っていたので邪魔にならないように見学させて頂きました」
「ふ~ん・・・まあ俺としては見られるのはどうでも良い。気に入らなかったのは隠れていた事だからな。それでアンタは?」

一夏がそう聞くと女性は一歩下がって一夏に頭を下げた。

「名乗るのが遅くなりました。私はモニカ・バイシュタイン、フィンランドの国家代表を務めております」
「国家代表、アンタ随分若いのに国家代表か。大したもんだな」
「と言ってもまだ新米です。代表になったのは最近ですので」
「そうか、知ってるかもしれないが俺は龍神 一夏。国際グルメ機構『IGONEO』第一研究開発所所長を務めてる、宜しくな」
「はい」

そう言って握手する二人、端から見れば仲が良さそうに見える、二人の顔も笑顔だ。が・・・。

「(モニカ・バイシュタイン・・・。確か龍兄が用意してくれた資料の一つにあったな。IS学園卒業生であり、歴代最高成績保持者。座右の銘は『強者には力を、愚者と弱者に力は無用』だったか、完全な実力主義者か。そこらの女尊男卑主義者よりはまともだな)」
「(龍神 一夏、国際グルメ機構『IGONEO』第一研究開発所所長を務めるIGOでも上から3番目の幹部。本人の実力は完全に不明瞭、だけどさっきの戦いで実力のほんの一部は見れた。それでもたぶん1割も出してない筈。そして、世界料理人ランキング3位)」

お互いに相手のことを探り合っていた。

「おっと、もう直ぐ夕食の時間だ。今日は俺が飯作る日だった、モニカもどうだ?」
「ではご一緒させていただきます」

一夏はモニカと共に食堂に向かう、がその途中でモニカの視線は一夏の首からかけているペンダントへ行っていた。それは何を意味しているのか、それは誰も解らない。 
 

 
後書き
今回登場したのは神無鴇人さんが送って下さったモニカさんです!

色々考えた結果、話し方は丁寧な感じにしてみました。イメージ的にある意味猫をかぶっている感じですかね。学校に居るときの遠坂 凜みたいな感じです

さあこれから、一夏とモニカさんがぶつかり合いますが彼女は何故一夏のペンダントに興味を示しているのか!?そしてペンダントの謎とは!?待て!次回!! 
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