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レインボークラウン

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第五十一話

                第五十一話  パーティーが終わって
 パーティーは無事終わった、それ自体は幸せに終わりクラウンと雅美も幸せに和解することが出来た。だがそれでもだった。
 今田先生は皆が帰ってからこう今日子先生に言う、目と顔はいつも通りにこにことしているがそれでもである。
 使い魔達が装飾を外し収めているその様子を見ながらだ、先生はこう言ったのは。
「小学生の間だとどうしてもね」
「学年の違いね」
「ええ、六年生と五年生だとね」
 雅美達と華奈子達そのものだ。
「分かれるわね」
「そうね、どうしてもね」
 今日子先生も使い魔達の作業を見守りながら話す。
「分かれてしまうわね」
「学生の間はね」
 その頃はどうしてもというのだ。
「分かれるのよね」
「仲良くいけたけれど」
 だがそれでもだった。
「皆それぞれで集まったわね」
「六人と三人でね」
 そうなってしまったことを今確認するのだった。
 それでだ、今田先生は今日子先生にこうも話した。
「仕方ないかしら」
「ええ、そう思うわ」
 今日子先生は仕方ないと述べた。
「学生の間は学園が絶対だから」
「一学年違うともう全然違うから」
 それで先輩と後輩に分けられてしまう、友人同士であってもこのくくりで縛られてしまいどうにもならないのだ。
 そのことはどうしようもなかった、それで。
 今田先生は今日子先生にこうも話した。
「やっぱり六年生は六年生でね」
「それで五年生は五年生で、っていうのね」
「ええ、そうしていくのがいいわ」
「そうなるわね」
 こう話すのだった、そして。
 使い魔達の作業を見守りながらだった、今田先生は決めた。
「それで教えていくわね」
「それが一番ね」
「学年だけはね」
「私達にもどうしようも出来ないから」
 だからだった、そうした話をして。
 今日子先生の方からだった、使い魔達に言った。
「皆さん、お仕事の後はご馳走が待ってますよ」
「美味しいものが一杯ありますよ」40
 今田先生も言う、二人共笑顔である。
「ですからもう少しです」
「もう少しだけ頑張って下さいね」
「はい、わかりました」
「それじゃあ」 
 使い魔達も笑顔で応えてだ、そのうえで。
 彼等は最後の頑張りに入る、そうして。 
 作業は無事終わった、彼等は先生達の言った通り先生達が時分から作ったご馳走とミネラルウォーターを貰った、先生達は自分の使い魔達に対しても非常に心優しい先生達だった。そのことは変わらないことだった。


第五十一話   完


                    2013・7・4 
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