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涼宮ハルヒの卒業

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キョンの憂鬱

卒業式の準備が進むにつれてハルヒの機嫌は悪くなり、その度に小泉が何かイベントを持ち込む、そんな日々が続いていた。
「キョン! ベンチだからってだらだらしない! ちゃんと見てなさい!」
いつかやったような野球大会、一応俺も参加はしているがベンチだ。
「大体なんで大会当日に風邪なんか引いて……」
「すまんな」
俺が謝るとハルヒはバツが悪そうに
「そう思うならちゃんと治しなさいよ、今日だって無理して来なくても……」
勿論風邪は嘘だ、小泉達が気を効かせて考える時間をくれている。
「まあ一応見ておきたいしな」
何かやらかさないかをだが
「そう、まあ無理はしないでよ」
本気で心配そうに言うハルヒに心が痛む。
しかしこれはやらなくてはいけない、これは閉鎖空間に閉じ込められた時よりピンチだ。
「……はぁ」
溜息をついて俺はまた考え始めた。
どうすればハルヒを満足させられるか、いや、どうすればハルヒに卒業しても良いと思わせる事ができるか。
「行くわよ! SOS団の逆襲よー!」
ハルヒは元気に手を空に突き出した。 
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