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世界忍者戦ジライヤ×スマイルプリキュア!

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第六話 なおの忍者オリンピック

七色ヶ丘中学校

「えええええ!あかねジライヤの弟子だったのか!?」

なおの絶叫と共に顔面を突き付けられるあかね。

「近い!近いって!まぁ・・・成り行きでそうなったんやけど・・・」

「という事はあかねちゃん今度っから忍法も使えるって事!?」

「凄い!けどジライヤさんの弟子って羨ましい~」

みゆきとやよいにも感激されタジタジになるあかね。

(い・・・言えへんそのジライヤは闘破やって・・・)

「へっくしょん!!」

あかねに噂されてクシャミする店内掃除中の闘破。

「闘破!それ終わったら出前やで!」

「はぁい・・・て何でお好み焼き屋が出前なんだろう?」

闘破が入ったから出前を始めたらしい。

すると、なおが何やらプルプルと震えている事に気付いたれいか。

「あら?なおどうしたんですか?」

「・・・羨ましい・・・あたしも世界忍者の弟子になる!!」

「「「「えええええええええええええええええええ!?」」」」

なおの突然の宣言に絶叫するみゆき達。





第六話 なおの忍者オリンピック





夜の緑川家でなおが世界忍者の事を考えていた。

「あかねに負けてたまるか!」

どうも運動部に所属しているせいかはたまた闘争心を煽られたのか世界忍者の弟子になろうと決意したなお。だが誰の弟子になるかで悩んでいた。

この間のサニー救出作戦の時の世界忍者達の戦い方を見ていたなおは思い出してみた。

「・・・・・・」

瞑想するなおが寝転がりながら数々の世界忍者の姿を想像する。

脳裏の暗闇でジライヤ・フクロウ男爵・馬風破・ワイルド・ロケットマンの姿が出てくると戦い始めた。

「まずジライヤはあかねの師匠だからパス」

あっさり削除されたジライヤ。残りの世界忍者がなおの脳裏で格闘している。

「剣術と鞭・・・それに馬術ならフクロウ男爵・・・けどあの投げナイフとマグナム銃のワイルド・・・それに火薬術と狙撃の名手ロケットマン・・・」

各々の特性を考えながらなおは世界忍者の技をイメージしていくが・・・

「ダメだ・・・あたしの戦い方じゃ・・・ううん・・・あ!」

するとなおは最適な忍者を選んだ。

風のように目にも止まらぬ速さで駆け抜け敵の背後を取る世界忍者の姿が・・・

「そうだ!馬風破だ!あの疾風の術!風を使ったのならあたしにぴったり!よっしゃ!あたしは馬風破の弟子になる!!」

と大声を上げ、なおの脳裏で馬風破が勝利を収めた。

尚、夜中だったため父に怒られたのは言うまでもない。





翌日

「馬風破あああああ!どこおおおおお!?」

馬風破の名前を叫び砂塵を上げながら七色ヶ丘中を走り回るなお。それはもちろん出前の最中の闘破とあかねの目の前も突っ切っていった。

「どうしたんだ?なおの奴」

「おおかた馬風破の弟子になろうとしてるんとちゃうか?」

あかねの冷静にな分析に闘破は言った。

「なぬ!?どうして俺の弟子じゃないの?」

「そりゃ~世界忍者で闘破が一番頼りなさそうやからやないの?」

「むう!」

あかねの一発にいじける闘破。だが、なおは闘破がジライヤである事は知らないのでその線は無いであろう。

そんなこんなで、なおは嵐を起こし地を駆けまわりながら七色ヶ丘を超え・・・隣町を超え・・・更にその隣町を超えながら馬風破を探すのだが、町はずれの神社に辿り着いた時点で肝心な事に気付いた。

「馬風破って何処に居るんだ?」

弟子になる世界忍者を決めたはいいが肝心の馬風破の居場所がわからない・・・そして七色ヶ丘に留まっているかと言う事であった。

それに気づかずにただ馬風破の弟子になる事だけ考えて街を二個超えたなお。

「て・・・ここは何処!?」

更に今思いっきり自分が見知らぬ場所に来たことに気付いた。

「はぁ・・・どうやって帰ろう・・・」

帰る方法に途方に暮れているとある気配が・・・

「てめえ!こんなところで何やってやがる!?」

現れたのはウルフルンだった。今日は七色ヶ丘以外の場所を攻め込もうとしたらしく町はずれまで来たところ、なおを目撃したのだった。

「え!ウルフルン!」

「テメエはキュアマーチ!ちょうど良いぜ!あの鬱陶しいジライヤや他の奴がいないうちに始末してやるぜ!!」

ウルフルンがなおに襲い掛かろうとした瞬間。

凄まじい風が巻き起こりウルフルンの背後を取った。

そして・・・

背中の仕込み杖でウルフルンの首筋を取った。

「テメエは!ひ!!」

仕込み杖の先端から金属の突起物が突出しウルフルンの鼻に突き刺さった。

「え?」

果たして何者かなおが確かめてみると・・・

「・・・去れ」

馬風破だった。

「ひえええええええええええええええ!!」

馬風破の勢いに押されて撤収するウルフルン。すると馬風破は仕込み杖を背中に納めなおの方を向いた。

「・・・無事か?」

「え・・・あ・・うん」

突然の馬風破の登場で混乱しているなお。

「・・・そうか・・・たまたま通りかかっただけだが・・・まぁいい」

そう言って馬風破がバイク・シャドーマッハに乗り去ろうとするとなおが止めた。

「何だ?」

「馬風破!あたしを弟子にしてください!」

「なに?」

なおの突然の言葉に疑問を抱く馬風破。

「本気か?」

「本気だ!あたしも強くなりたい!だからあんたの弟子になりたい!!」

「馬鹿な・・・俺の技は生半可な修行で身につくものではない・・・諦めろ」

そう言って馬風破が去ろうとするのだがなおは食いつきシャドーマッハの前に立った。

「どけ」

「嫌だ!弟子にしてくれるまではどかない!!」

「・・・・・・・」

なおの本気の目を見た馬風破は・・・

「・・・それほどまで言うのなら・・・好きにしろ」

「いやったああああああああ!!」

と言った感じに強引に馬風破の弟子になるなおだった。

こうして馬風破の訓練が始まった。それはまさに血と汗と涙の結晶である程どぎついも訓練だった。

「く!あかねはいつもこれをやってんだ・・・負けるもんか!!」

といって闘争心を奮い立たせて向かって行くなお。元々馬風破は妖魔一族の訓練をしてきた成果訓練そのものはきついようである。

因みにあかねの訓練は・・・

「それじゃ精神の訓練だ!」

「よっしゃ!」

武神館で正坐して経文を唱える闘破とあかね。まだ武術的なことは実践的な領域までやっていないらしい。





兎に角、馬風破に修行を受けながらなおは馬風破の修業メニューをこなしていくと途端に日が暮れてきた。

「はぁ・・・はぁ・・・これで本当に強くなれるのかな」

今更ながら馬風破の物凄い修業メニューに息を切らせながら神社の境内でへばるなお。

すると

「見ただわさ!!」

「「?」」

何者かの声になおと馬風破が振り返るとそこにはマジョリーナの姿が・・・

「マジョリーナ!」

「貴様・・・誰だ?」

マジョリーナの存在など眼中にない馬風破。だがマジョリーナは・・・

「ふん!今日の目的は馬風破!あんただわさ!!」

「俺だと?」

「おうよ!馬風破!ここであんたを倒すだわさ!!」

そう宣言しマジョリーナはマジョリーナタイムで若返り構えた。

「・・・面白い」

馬風破が腰からピストルを抜きマジョリーナに向かって構えた。

「ちょっと待って!あたしも!!」

なおが割って入りスマイルパクトにキュアデコルをセットした。

「プリキュア!スマイルチャージ!!」

凄まじい風と共になおの姿が変わり・・・

「勇気リンリン!直球勝負!キュアマーチ!!」

プリキュアに姿を変えた。だが馬風破は・・・

「どいてろ」

「え?」

「こいつは俺が倒す」

マーチをどかすとマジョリーナに向かって跳躍する馬風破。マジョリーナも分身し応戦すると・・・

「土遁の術!!」

馬風破が土にもぐり姿をくらませた。

「何処へ行った!は!!」

マジョリーナが振り返ると馬風破が現れ己の姿を樹に変えた。

「木遁の術!!」

大木となりマジョリーナに体当たりし分身を消すと・・・

「火遁の術!!」

手から炎を発射しマジョリーナの分身を次々と消し・・・

「!!」

残りのマジョリーナの分身をピストルで破壊した。

「く!流石世界忍者・・・」

「水遁の術!!」

一体になったマジョリーナに高圧水流を浴びせ後方に吹っ飛ばした。

「えああああああ!!」

マジョリーナが吹き飛ばされると・・・

「・・・・・疾風の術!!」

馬風破が仕込み杖を抜き風のように目にも止まらぬ速さで駆け抜けマジョリーナの背後を取った。

「・・・もらった」

「そうはいかないわよ!!」

マジョリーナが手を翳すと凄まじい風の音が響きわたった。

すると馬風破の様子が変わった。

「!!・・・!!風の音!!・・・うううううわああああああああああああ!!!」

両耳を抑え脅え始める馬風破。

「なに!?どうしたの!?」

突如戦意喪失し始めた馬風破を見たマーチも驚いている。

「ふん・・・やはり・・・私の調べたとおりね・・・お前は風の吹く日に家族を失った・・・それ以来お前は風の音を聞くと戦えなくなる!!」

「ううう!!ううううう!!」

両膝を付き、両耳を抑え脅える馬風破。

「世界忍者もこうなるとみじめね・・・!!」

マジョリーナが馬風破に止めを刺そうとしたがマーチが阻止した。

「じゃまするな!」

「うるさい!馬風破はあたしの師匠だ!あたしの師匠を馬鹿にするな!!」

マジョリーナのキックを押し返したマーチは馬風破に振り返った。するとマジョリーナが吹っ飛ばされた事で風の音が止んだ。

「馬風破・・・」

「・・・情けない所を見られたな・・・」

「ううん・・・世界忍者も心に傷があったってわかったから」

馬風破を優しい目で見つめるマーチ。

すると

「このおおおおおお!!」

「危ない!!」

怒りをあらわにしたマジョリーナがマーチに襲い掛かった瞬間馬風破が壁になりマーチを守った。

「馬風破!」

「く!」

肩を斬られ中の金属がむき出しになる馬風破。

「へぇ・・・あんたサイボーグだったの?」

見下したように見つめるマジョリーナ。するとマーチの怒りが頂点に達した。

「ジライヤ風に言えば・・・許さん!!」

「なに!?」

「馬風破に教えてもらった技・・・疾風の術!!」

馬風破と同じように構えるマーチは身体に竜巻を纏いそのまま目にも止まらぬ速さでマジョリーナの背後を取り一撃を入れ吹き飛ばした。

そして・・・

「プリキュア!マーチシュート!!」

風のボールのシュートがマジョリーナに向かって放たれた。

「いいいいいいいいいいいいいいいいああああああああああああああああ!!」

馬風破の修業により攻撃力が上がったシュートがマジョリーナに突き刺さり吹き飛ばされるとマジョリーナの姿が元に戻った。

「ぬいがああ・・・くう!覚えてろだわさ!!」

そう逃げ口上を述べマーチの前から去っていくマジョリーナ。

「馬風破!」

マーチが馬風破に振り返ると何も言わずに頷く馬風破。


その夜

シャドーマッハでなおを自宅まで送り届ける馬風破。

「あのさ・・・ありがとう・・・勢いで出て来ちゃって帰る方法に困ってて」

「・・・ふ」

シャドーマッハから降りたなおが馬風破に礼を言うとある事に気が付いた。

「馬風破・・・その傷」

肩から斬られた馬風破の機械がむき出しになった傷に馬風破はメットを取り人間の素顔を出して答えた。

「・・・気にするな・・・俺はサイボーグだ・・・この程度の傷どうという事は無い」

「・・・馬風破」

「じゃあな・・・次に会う時まで腕を磨いておけよ・・・弟子」

そう言い残し馬風破はなおを後にした。

「・・・馬風破」

翌日、なおのサッカーのスピードが異常に上がったとか上がらなかったとか。



 
 

 
後書き
バッドエンド王国との連戦連勝に調子に乗ったあかね。その時あかねの前に立ちはだかったのは何とキュアサニー!?キュアサニーによりあかねのスマイルパクトが奪われた!立てあかね!今こそ闘志を奮い立たせろ!

世界忍者戦ジライヤ×スマイルプリキュア!

笑劇!?あかねの敵はキュアサニー!?

みんな・・・見てね♪
 
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