| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

少年は魔人になるようです

作者:Hate・R
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第52話 魔人と計画とフラグが蔓延るようです


Side ネカネ

「"目指すは3-A!……は、いいのだけれど………。どこにあるのかしら?"」


入場門に居た生徒に、パンフレットと地図を貰ったのですけれど、

この学園・・・広すぎませんか?

(同封されていたチケットを見せたところ、私は特別招待客と言う扱いらしく普通に入れました。)


「"ええと……あ、すみません。"」

「え?ええっと……俺日本語以外分からないんすけど……。」


近くに居た子に場所を聞こうとしたのですけれど、ついウェールズの言葉で話してしまいました。


「えと、にほんご、しゃべれます。」

「あ、助かります。それで、えっと……なにか?」

「ここ、いきたいです。ばしょ、わかります?」

「え?お姉さん、マジで3-Aに用事あるんですか?」

「は、はい……。」


3-Aの場所を指差すと、男の子は嬉しそうな顔で確認してきました。

な、何かあるんでしょうか・・・・・?


「っしゃ!俺も丁度行き……え、えと。

俺も用事ありますし連れてきますんで、ついて来てください。」

「は、はい!ありがと、ございます。」


よく分からないですけれど、丁寧に連れて行ってくれるらしいです。

ようやく、愁磨さんとネギに会えそうです。

………
……


「うわっちゃー……。どんだけ人集まってんだよ。」

「"随分人気みたいですね……。なにしてるんでしょう?"」


15分ほどもかけて歩いて、ようやく3-A前まで来ました。

でも列が階段まで続いていて、とても入れそうもありません。


「いらっしゃいませぇー!三人?ほら、早く入って!!」

「うぉっ!?あ、は、ハイ!」

「(やべぇ、俺目覚める。つーか普通に良いんだけど。)」

「(テメェこれで普通とかどんだけだよ!いや中身思いだしたらあれだけどさ。)」


入口を見ると、ウェイトレスの子がお客さんを入れている所でした。

メイドの様な恰好をしている白髪の子で、とてもかわい、ら・・・し・・・・・。


「"しゅ、愁磨、さん………?"」

「はいー?(ビシッ)…………………………………………………………………………。」


私を見たその子は微動だにしなくなり、私見つめます。

え、あの・・・本当に愁磨さん・・・・・・・?


「"しゅ、こ、あ、こ、これは……。"」

「い、いや!?"違うんだネカネ!!これは生徒のあれがあれで無理矢理だな!?"」

「"か、か、か……………………………。

かわいいですうううううううううううううううううううーーーーーーーーーーーーーーー!!"」

「"え、ちょ、待てネカネ!?話せば分かりあえるはず……"

って、いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?」


なんて言う事でしょう。愁磨さんが可愛いんです。

子供の頃は前はかっこいいって思ってましたけど、

高校生くらいから可愛いと思っていた愁磨さんがまさか出会い頭こんなにかわいいなんて。

ああ、かわいいです。なんてかわいいんでしょう。

ギュッってしてナデナデしてグリグリして一緒に寝たいくらいです。"」

「"と、途中から声に出てるって!離せって!!

け、結構な質量を持ったモノが当たってやばいんですけど!?"」


ハッ!?お、思わずグリグリまでしてしまっていました!?

あ、あぅぅぅ・・・・・。恥ずかしい・・・・・・。


「"コホン。久しぶり、だな。来てくれたんだ。"」

「"は、ハイ……。折角貰ったし、その、あ、会いたかった、ですし……///"」

「"そ、そうか……。会えてうれしいぞ、うん。"」


逃げたいです・・・。物凄く逃げたいです・・・・・・。

でも逃げ場ないですし、ここまで来て逃げれないですし!!


「愁磨さん!?どうしまし……た……………。"お、お姉ちゃん!?"」

「"ネギ!!あなたまでそんな恰好してどうしたの!?"」


愁磨さんの悲鳴を聞きつけて、教室からネギ、も・・・・・・。

女装したネギが出てきました。な、何が起こってるんでしょうか。


「とりあえずサボるなああああああああああああああああああ!!」

Side out


Side 愁磨

「へー!ネギ君のお姉さんなんだ!!初めまして―――じゃ、分かんないかな?」

「い、いえ……。しゅうまさんに、にほんご、おしえてもらったので。」

「おぉーー!よかったぁー!英語とか喋れないしね。」

「いいから早く働け……は、働いてください!」

「はいはい、分かりましたよ――じゃなかった。分かったよ。」


全員落ち着くまで時間がかかったが、事情を話し落ちついた後。

ネカネは案の定生徒に囲まれてしまった。当然店が回らなくなるので注意――を女言葉でした。


「"いらっしゃいませ、お嬢様。ご注文は如何なさいますか?"」

「"え、ええと……。それじゃ、ダージリンだけお願いします。"」

「"かしこまりました。少々お待ちくださいませ。"」


と、珍しく真名が率先して注文を取りに行く。

燕尾服・ポニテ・褐色肌・長身・モノクル・クール・・・と素晴らしい男装だ。

事実、女性客支持は5割以上が真名と言う現状だ。つーか、ウェールズ語喋れたのか。


「す、すみませーーん!」

「はぁーーい!ご注文はお決まりですか?」

「え、あの、えと……。」

「おい、行けって!つーか行かないんなら俺が行くぞ!?」


男客に呼ばれ、営業スマイルを忘れずに注文を取りに行く。

・・・実はこのカフェ(?)、メニューの裏側に小さく隠しメニューがある。

値段はなんと千円。しかし噂が噂を呼び最早一番人気。それは、ズバリ!!


「落ちつけ……クールになれ俺。行け、行くぞ、行くんだ……。」

「あ、あのー……。」


「「す…………スマイルください!!!!!」」


・・・・・・いい加減、やめてくれないかな?

Side out


Side 愁磨

ザッ
「超、教室に行ってた俺からの報告だ。ネギの姉――正確には従姉が来た。」

「従姉……?ええと、ネカネとか言うたアルか。」

「ああ。俺について来るらしくて、あいつはこっちに来れない。

ダブルブッキングだけは無いから安心だが……。」


問題は無いように見える――が、計画上敵味方をハッキリしておかないといけない。

無論、敵になるからと言ってどうこう出来るわけではないのだが。


「困ったな……。ネカネは『人間』じゃないから攻撃出来ない――って言うか

とてもじゃないけど危害は加えれん。」

「そんな事は分かってるネ。……まぁ、大丈夫だろう。あなたならいつも通り、

なんとか説得するアルよ。」

「それもそうだが……。いや、俺はフォローに回るからもう一人出すぞ。」


そう言うとカシオペアを起動させ、十数秒前のこの部屋に跳ぶ。

すると、その時部屋に居た俺と跳んできた俺、超と言う構成になる。


「うわっ!?ま、またアルか……。何度見ても心臓に悪いアル。」

「申し訳ない。…で、全員がいる世界線はここで合ってるか?」

「ああ、間違いない。と言っても、他の世界線にも最低一人は俺がいる訳だが。」

「だから良いんだってそう言うのは……。」


超には言っていないが、この俺達が持っているカシオペアは超の持っているそれではない。

俺が創った物で、跳んだ時間の俺はそのままその時間軸の別の場所へ行くだけ。

そして、跳んだ先にも俺が出る。

――つまり、使った時点で分裂している、と考えればいい。

何故そうしたかと言うと・・・俺のいない時間軸の皆とか考えたくなかっただけで。

増えた俺どうすんの?とか全く考えてない。


「これこれしかじか。」

「かくかくうまうま。」

「うむ。じゃあ俺は俺とネカネを見張りに行く。」

「訳が分からないヨ!!」


思考を共有していないため、事情を把握できなくて頭を抱える超。

知った事か。説明する気もないし、出来るか。

―――――――――――――――――――――――――――――

「そ、それで……。だ、大事な話って、なんですか!?」

「ああ、いや、その。」


出店交代の時間となり、ネカネと久しぶりに話したいと思い

逃げ・・・移動してきた所、報告に行っていたらしい俺の記憶が入り、

説得するために連れてきたわけだが。


「(思いっっっっきり勘違いしてるよな?これ。・・・仕方ない。)

ふぅ……。単刀直入に聞くぞ。」

「は、はい!!」

「俺の事、信じてくれるか?」

「え……?え、えっと?」


俺の言葉に首をかしげるネカネ。今までも、言うと皆この反応をしてきた。

ノワールとアリア以外はな。


「全員、俺とあいつの考えを肯定した上で俺と一緒に居る。

だから……お前にも言っておかなきゃならん。」

「なんの話、ですか……?」

「の、前に。『形態:モード≪崇神魔縁(スガミマエン)≫』『失せよ』『祓え』!」


神言により、超と学園が寄越していた偵察系統を全て帰らせ、

一応ネカネが操られていた時の為に、催眠系統を祓う。


「俺と超……いや、"造物主"ツェラメルはある計画を実行中なんだ。」

「ぞう、ぶつしゅ…………って、あの"造物主"ですか!?

でも、でもあれは愁磨さんとナギさん達が倒したって。」

「あれは嘘だ。あいつは生きてる。」

「そ、そんな……。え、だって……え、じゃあ英雄って言われてるのは?」

「魔法世界を一時、収める為だ。演出は必要な事だった――って、それは置いといてだな。」


話がずれて来たので、無理矢理話を戻す事にする。


「俺達の目的は、ただ一つ。『魔法世界の再建』だ。」

―――――――――――――――――――――――――――――
subSide ネギ


「あぁあぁあぁあぁぁぁぁぁああぁあ、つっかれたぁぁぁぁーー!!」

「…………………フッ。」


前夜祭が終わって、僕は心底疲れていた。

午前は女装店員、午後は見回り警備。その後修行・・・・・・。

の、残り三日生きていられるのかな・・・?

と言うか、今日のが前哨戦とか嘘だよね?嘘だと言ってよバーn


「ハッ!?僕は一体何を言ってるんだろう?」

「大丈夫?ネギ。疲れてるんじゃない?」

「そ、そうですね…。今日はもう寝る事にします。」


それにしても、今日は散々だったなぁ。

まさか今日お姉ちゃんが来るなんて思わなかったよ。

あ、そう言えばまともに話してないや。愁磨さんと一緒に行っちゃったし。


「……また明日話せばいいか。」

「なんか言ったーー?」

「いえ、何でもないですー。おやすみなさい。」

「ん、おやすみーー。」


なんとなく、明日は同じように平和な日が――来ないような気がした。


Side out
―――――――――――――――――――――――――――――


「―――これが、俺達の目標。あるいは信念と呼び変えられる。」


ネカネに計画の事を話すと、驚き・・・いや、悲しそうな顔をした。


「なんで……なんでそんな事をするんですか!?だって、皆で話し合えば、きっと!」

「ああ、お前等は優しいな……。

でもな、俺とツェラメルにはもう止められないんだよ。」

「どうして、ですか……。だって、愁磨さんはそんな事する人じゃ…!」


まぁ、俺だって初めは・・・本当に計画当初は、軽い気持ちもあったさ。

だが、あの怨嗟の声を聞いた後では、無理なんだ。


「―――ネカネ、お前は聞いたことがあるのか?

狩られた魔獣の声を、畏れられた龍の声を、大地を穢された精霊の声を、

無為に死んでいった人の声を、失った人の悲しみの声を、

残してしまった謝罪と対する怒りの声を!!!」

「そ、そんなの……分かりません!!

私はただ、愁磨さんがそんな事をするのが、かな、悲しくて……!!」


ネカネは泣きながらも、俺を睨むように、悼むように見つめる。

悲しい、か・・・。そんな風に言われたのは初めてだよ。


「――――分かりました、愁磨さんについて行きます。

ついて行きたいです!」

「………………え?ちょ、ちょっと待て。今までの会話n「ただし!」

お、おう。」

「条件があります。私にも、その声を聞かせてください。」


混乱に混乱が重なって大変な事になっていたが、

ネカネの申し出だけは理解した。―――ダメだ、あれだけは。


「ネカネ、"あれ"は常人に……いや、英雄と呼ばれようとも耐えられない。

事実、俺は"あれ"のお陰で一度精神をやられた。」


ノワールが一度殺してくれたから、≪Alucard≫で復活し、精神が直ったからよかったが・・・。

あの時、唯一ツェラメルに恐れを抱いた。あいつの精神は最早、人間のそれじゃない。


「だから、ネカネ。お前に壊れられるくらいなら、俺は――」

「嫌です!!聞かせてくれないなら、私は、私は……!!」


そう言うと後ろに飛び退き、杖を構えるネカネ。


「お、おいネカネ……。」

「無理なんて、分かってます。でも、それでも嫌です!!

ですから……!!あなたを、止めます!『紅き(フラグランティア)―――」

「待て!待て待て待て!!

クソッ!これだけは絶対に使いたくなかったのに……!!」


仕方なく、ネカネに青い人形・リバースドールを渡す。

これは対象の髪を埋め込むことで、対象が死んだ場合、普通は天界に行く魂が

体と精神で繋がったまま、人形の中に閉じ込められると言うものだ。

当然、そのまま時間経過(30分程度)か人形が破壊されると魂は天界に行く。

その前に俺が魂を肉体に憑依(戻す)のだ。


「いいか!お前に見せるのは量的には一人分、これが限界だ。

常人なら100%壊れるレベルの代物。だから、お前が壊れたなら、その時は……。」

「―――!(ゴシゴシ)ハイ、覚悟は出来ています!!」

「そうか。……『『移れ』『映れ』『うつれ』『我が魂』『我が記憶』』。」


涅槃符を出すと、それに俺の魂を媒介に記憶―――

俺とツェラメルが常に聞いている怨嗟の記憶を移して行く。

手加減出来ようものなら良いが、こればかりはキッチリ一人分やらないといけない。


「さあ、出来たぞ。」

「は、ハ「良いかネカネ。」は、ハイ……。」

「これに触った瞬間、全てがお前に流れて行く。本当に、良いんだな……?」

「……はい!(ギュッ)

…………………………………………あれ?全然なん、と、もっ!?」


心に隙が出来た瞬間そこに入り込み、精神を全て汚染し、食らう。

もしこれに耐えられるなら、七つの大罪の内憤怒(ラーズハイル)異端(ハーガズィ)を一部ではあるが

使う事すら出来る。精神だけなら魔王級になると言う事だが―――


「………こ、ん、なの………!!」

「!?」


顔をグチャグチャにしながらも、ネカネは立っている。

いや、立っているどころか、喋っている・・・!


「私だって……わたし、だって………!!待ってるの、辛かった、ん、だから!!

恋、する、女を……!甘く見るなああああああああああああああああああ!!!」


涅槃符がポフン、と音を立てて消え、煙がネカネの中へ入って行く。

これは、符の中にあった精神をネカネが受け入れ、超えたと言う証し。

符の分の精神がネカネの精神値(パラメータ)に加算され、魔力や魔力運用が上がる。つまり。


「(これだけで通常の二倍、魔法に関しては準達人級になった、と。)」

「ハァ………ハァ………。ど、どうですか……。やり、ましたよ……!!」

「あ、ああ。凄いぞ、ネカネ。なんて言うか、凄い。」

「え、へへ………。や、ったぁ―――」


そう言うと、子供の頃以来にふにゃっと笑い、倒れてしまう。


「っと、ネカネ!?」

「ん………。う、ん………………。」

「そりゃ疲れるか。っと、これ……。どう言ったもんかなぁ。」


ネカネを背負い家へ向かいながら、言い訳を考える。

ネカネに話してしまった事と、こちらについてしまった事と、ネカネにあれを見せた事を。

主にノワールにどう言ったものか・・・・・・。


「殺されるかなぁ………。」

「んぅ……しゅうま、さんはぁ……。わたしが、おまも……り………。

すぅ……すぅ………。」

「………ま、何とかなるか。」


うん、きっと。きっと最後にゃなんとかなる。

そう、信じたい。

Side out







「なる訳、ないわよねぇ~?」

「ですよnぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」


「ん、ふふ……。しゅうまさぁーん………。」

「・・・・しあわせ、そう・・・。」(ナデナデ

 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧