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IS 〈インフィニット・ストラトス〉×トリコ 食を探求する夏の毒!

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IGO強襲

太平洋上 国際グルメ機構 IGONEO本部 会長室

「会長、失礼致します」

会長の部屋に入ってきたのはIGO幹部の一人、アリト・ブロンデー。ショートカット金髪が良く似合う騎士道を持っている女性である。アリトが会長室に入ると鼻を付くような煙草と血の臭いがする。それも夥しいの匂いだ、煙草の臭いは何時も通りなのでなんでも無いが、血の臭いはしない、アリトは持っていた書類を放り出して腰につけていた両刀剣を手にとって会長室の奥へと進んで行く。

「(会長・・・ご無事なのですか・・・?)」

アリトは不安に駆られていた。会長の実力はIGOの職員全員が承知している、アリト自身も手合わせをした事があり手も足も出なかった、そんな会長の事だから無事だろうが、ここまで床が血の海になっていると流石に心配にもなる。

ドガァァアアアアアンッ!!!

耳を貫くような強烈な爆発音が響く、アリトも耳を塞ぎそうになるがそんな場合ではないとそのまま意を決して前進する。そして会長室の一番奥の部屋へと到達する。そこからは未だに血が流れ出している。アリトは一度深呼吸をしてから、扉を蹴破った。

「会長!ご無事ですか!!?」
「!!ちっ!他の職員も着やがった!!」
「おっ、アリトか」

そこにはISを纏い、数人を率いて会長である龍人を囲っている者達がいた。部屋の隅には他に20人ほどの女などがいたが全員全身から血を流し、辛うじて生きている程度怪我を負って気を失っていた。

「そいつも殺せ!!」
「「「はっ!!」」」

隊長と思しき女が指示をすると、ISを纏った女達はアリトに襲い掛かった。

「残念だったな会長さんよ、折角助けに来てくれた職員が死んじまうなぁ」
「その言葉、そっくりそのままリボンをつけてお返しするぜ。アリトはIGO幹部、実力は折り紙付きだ、なっアリト?」

龍人の言葉にアリトは口を曲げて笑う。ISが迫る中、両刃剣を構え、身体を揺らす。その姿はまるで不規則な流れをする風のような動きだ。ISは近接用武器を構えてアリトに突撃して武器を振り下ろす。

「そのお言葉に答えて見せましょう会長!!」

不規則な身体を揺らしを止めて、一気に動きを爆発させる。アリトはまるで草原を走る疾風となってISに向かう、そして・・・

「ふぅぅ・・・」

アリトは4体のISを通り過ぎていた。深い息を吐き、立ち上がる。ISは一瞬何が起こったがわからないが、今度こそアリトを殺そうとするが・・・

ゴトッ・・・ゴトッ・・・

「「「「何の音・・・なんだこりゃぁぁあああああああああああああ!!!!???」」」」

操縦者達が音のするほうを見ると、自分達のISの装甲が全て細切れにされているのだ。そして次第にボディにまでその綻びは広がっていく。

「な、何だ!?一体何が起こったというの!?」
「IGONEO上層幹部アリト・ブロンデー。実力はIGOの中でもずば抜けている。アリトの持ち味は相手さえ気付かぬ程の繊細な技のキレと、必殺の威力を持った一撃」
「剣技 エア・カット」

アリトがそう呟くと、ISのボディが弾け飛び、コア、部分を残して全て部位が破壊された。そこまでの一撃を攻撃している相手にも悟らせずに決めたのだ。アリトも龍人や一夏と同じ様に食義を体得している。この程度の事は造作もないのだろう。

「さて、私と戦いますか。既に玩具は壊しました、それと会長を人質にとろうとでも考えたのでしょうがそれは無意味です」
「何故だ!」
「何故なら・・・」

アリトが隊長に剣を突きつけると、それと同時に部屋の壁が上へと上がっていく。そしてそこから大勢の警備員が入り込んで襲撃してきた女達を全員包囲し、銃や剣を首に突きつけた。

「な・・・に?」
「既に囲いは出来ていたからです。会長のお遊びを邪魔するまいと待機させていましたがもうその気使いも不要でしょう。では皆さん、そいつらは危険物専用隔離室にでも閉じ込めて置いて下さい。後でたっぷり吐いて貰いましょう」
「「「「「了解いたしました、我らが会長に手を出した事を後悔させて見せます」」」」」
「それでこそIGONEOの職員です」
「「「「「感謝の極みです」」」」」

そう言って警備員は女全員の手足に拘束具を嵌めてそのまま引き摺るようして連行していく。怪我をしている者は別だが、この運び方はどうなのだろうか。龍人は溜息をついてから葉巻樹の枝を咥えて火を付けて、煙を吸って楽しむ。

「ふぅ~・・・そだアリト、あいつらなんかアメリカ政府の命を受けた貴様の身柄を頂きに来たっとか言ってたからさ。アメリカとの加盟取り消すぞ、拒否しても許さん。俺の命を奪おうとしたんだ、それ相応の支払いをしてもらうぜ」
「賛成です、会長のお命を奪おうなど抹殺物です。私ならアメリカの首都に核ミサイルでも落とします」
「・・・それはやりすぎだろ」
「冗談です、それとこちらが新しい書類です」

龍人はキョトンとしながら書類を受け取り、ジト目でアリトを見る

「あのな~・・・俺が先程まで命奪われようとしてたのによくもまあ直ぐに仕事しろって言ってくるってお前なぁ・・・」
「会長の事を信頼していますので」
「便利だなその言い回し・・・」

そう言って書類を見ると、一夏のISについての書類だった。送り主はココ、調査を終えての報告書だった。

「相変わらず仕事はぇえなおい・・・ああ優奈もやったのか、納得だわ・・・。ふんふん・・・搭乗者の身体を分析して、最終的には搭乗者を殺す可能性までありね・・・魔改造する必要があるな、アリトぉ!!」
「既に秘蔵混沌技術部には連絡を入れておきました。これより一夏様のISの改造計画に入れと」
「うむ仕事が速くて会長は嬉しいぞ」
「感謝の極みです」
「あっ、ついでにそこのISのコアも使っていいぞって言っておいてくれ。加盟解除されたくなきゃ今回襲撃に使ってきたISのコア全部寄越せやぁ!じゃなきゃ全世界にこの事実を公表すんぞって脅すから」
「了解しました」

そして龍人は血で汚くなった部屋をアリト共に出て、会談室に向かいアメリカ政府とコンタクトを取った。アメリカ政府は言い逃れをしたが、証拠となる音声と映像、構成人員を見せて言い寄ったところ、顔を真っ青にして何も言わなくなってしまった。除盟するというと顔が青を通り過ごして灰色になり、やめてくれと必死になる。そしてISコアを渡せば、除盟は勘弁してやるというと、渋るが今回の襲撃事件を全世界に公表するといったら素直にコアの所有権を放棄してくれた。

こうしてIGONEOはISコア4つを手にいれ、一夏の専用機のコアも含め5つのコアを手にした事となった。 
 

 
後書き
一夏のヒロインは優奈となります、因みにハーレム予定では在りませんので悪しからず。 
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