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ドラクエⅤ主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?

作者:あさつき
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一部:超絶美少女幼年期
  六話:洞窟で感じる父の愛

 ら☆く☆しょー!!

 楽勝です!!
 パパンプロデュース、経験値ドーピングが効いてます!
 むしろ効き過ぎてます!!

 ドーピングした(された)からまあ大丈夫だろうと、武器の購入ケチってひのきの棒(正規品とは言え)で突入したから、奥まで進んで大丈夫かな、って、実はちょっとドキドキしてたんだけど。

 楽勝でした!
 半端な物買わなくて、良かった!
 これで、アルカパでブーメランが買える!
 いばらのムチも、買ってあげられる!
 色々巻き上げ……いや貢がせ……ゲフン!頂いたおかげで、潤ってますから!!

 ……八歳児にムチとか与えて、大丈夫なのかな?
 むしろ、防具でも買ってあげたほうがいいかな?

 うーん。

 本人と、相談すればいっか!


 そんな具合に鼻歌混じりにモンスターを叩きのめし、漏れなく宝箱の中身を回収し、パパンが進んだであろう、今は行けない階段を遠目に確認し、特になんということも無く親方発見。


 ……寝とる!

 岩に押し潰されながら、本当に、寝てる!
 まるで岩が、布団のように!

 現実で見ると、シュールだなあ……。

 これ、本気で潰されてたら、単純に岩退けちゃうと不味いと思うんだけど。クラッシュシンドロームとかいうの。
 ゲームの展開から言えば、まあ大丈夫なんだろうけど。
 手抜きしたせいで、死なれても困るし。

 あんまり不自然な知識を見せつけるのも不味いから、寝てるうちに確認するか!
 良かった、寝てて!


 親方さんを起こさないように気を付けながら、確認します。


 で、結論。

 大丈夫でした……っていうのはまあ、予想通りなんですが。

 大丈夫な、理由が!
 普通、上の階から落ちてきた岩に潰されて、無事なわけ無いと思うんだけど!

 筋肉が!
 ムッキムキで!!

 筋肉の鎧で、ガッチガチに、守られとる!!
 薬師?って、そんな筋肉、要るの??
 あって悪いことは、無いだろうけどさ。

 ……ええー??
 これ、自力で脱け出せたんじゃないの??

 ……まあ、たまたま力入りにくい体勢で固定されちゃったとか、なんかあるんだろうね。
 脱力感が半端無いが、とりあえず起こして恩を売るか。

「おやかたさん、おやかたさん!おきてください!」
「……はっ?……いかん、寝ていたか!」

 ああ、超元気そう。
 完全に大丈夫だね、これ。

「おやかたさん、だいじょうぶですか?」
「おお、ドーラちゃんじゃないか!一人でこんなところに来ちゃ、ダメだろ!」

 まあ、そうなんですけど。
 仕方ないんだよ、ハーレムのためだから。

「ごめんなさい。でも、おやかたさんが、もどらないってきいて。しんぱいで……(うるうる)」

 我ながら、ちょっと無理があるとは思う。
 大人が戻らないからって、子供が見に来てどうするのかって話よね!
 でもそこは、子供の考えることだし!
 涙目で、誤魔化せ!

「そ、そうか!ごめん、おじちゃんが、悪かった!悪かったから、この岩を、退けてくれないか!?」

 よし、誤魔化せた!
 焦って話変えてきたね!

 あとは、サクサク行きましょー!

「は、はい(ぐすぐす)。おしたら、いいですか?」
「そ、そうだな!ちょっと押してくれれば、おじちゃんも一緒に力を入れるから!お願いできるかい?」
「はい!わかりました!」

 ゲームならここで親方さんの方に向かって岩を押すというボケを意味も無くかますところだが(実際に押せるわけでは無いので本当に特に意味は無い)、良い子な美少女ドーラちゃんとしてイメージダウンに繋がるそんな行動を取ってる場合じゃないので、素直に普通に岩を押します。

 と、ちょっと力を込めたところで……本当に、ほんのちょっと力を込めたところで、岩が凄い勢いですっ飛んで行きました。

 ……オイ。

 ドーラちゃんが、馬鹿力みたいじゃないか!
 やめてよね、そういうの!!
 イメージは、大事にしてるんだから!!

「おお、ありがとう!おかげで、助かったよ!」

 いや、もう自力でいけたでしょ、完全に!
 何が目的だ!

 ……ハッ?
 まさか、そのマッチョな魅力を以てして、私のハーレム(まだできてないけど)を乗っ取ろうと企んでいるのでは……!?

 ……うん、無いね。
 無理だし、そういうキャラじゃ無いわ、この人。

「早速戻って、薬を作らないと!さあ、帰ろうか!」

 え?置いてかないの?
 ゲームだと子供を置いて走り去る人でなし、もしくはうっかりさんなんですけど。

 ドーラちゃんが美少女だから?
 イケメンならぬ、ただし美少女に限る!みたいなのが、存在するの?

「わたしは、だいじょうぶです!はやくもどって、ビアンカおねえさんのおとうさんの、おくすりをつくってあげてください!」

 本気で大丈夫なので。
 むしろ余裕なので!

「いや、こんなところにドーラちゃんを置き去りにしたら、パパスさんに何をされるか……!……いやいや、子供を置いて行くわけにはいかないからね!さあ、行こう!」

 ああ、パパンですか……。
 それは、仕方ないね……。

 パパンは普段村人に、何を言ってるんだろう……。

 ……知らないほうが幸せなことって、あるよね!


 などと、ガチロリコン船員を威圧するパパンの迫力を思い出して若干遠い目になりながら、親方さんに連れられて洞窟を出る、超絶美少女ドーラちゃん(六歳)なのでした。 
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