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DQ4 導かれちゃった者達…(リュカ伝その3)

作者:あちゃ
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第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
  第32話:頼りになるトラブルメーカー

(ソレッタ王国)
マーニャSIDE

私は愕然とした……
何に愕然としたかと言うと、それはこのド田舎加減にだ。
ここはソレッタ王国の首都……ソレッタ。

見渡す限りの農村地帯。
ダメだ……私はここでは暮らせない!
刺激が少なすぎるわ……
カジノとは言わないまでも、酒場の一つも存在しないと、生きる楽しみを見出せない!

どんどんと村内へ進んで行くウルフ達を余所に、長閑(のどか)な農村風景の中で立ち尽くす私。
気付いたミネアが私に近付き、心配そうに尋ねてきた。
「どうしました姉さん?」

可愛い妹に心配を掛けてしまう姉……
恥ずかしい限りなのだが、まだダメージから回復しておらず、即座に返答することが出来なかった。
その所為で困惑するミネア……

「わぁ~お、こんな田舎に美女発見! お嬢さん達ぃ~、僕と仲良くベッドで汗かかなぁい!?」
すると何処からともなく男が現れ、チャラい口調で私達をナンパし始める。
不機嫌になりながら、声を掛けてくる男の方に向き直る……
そして私は驚愕した!

い、良い男……
凄く良い男だ!
こんな田舎で燻っていては勿体ないくらいの良い男だ!

あまりの良い男に思わず我を忘れていたが、軽い口調でナンパしてくる事に不安を感じ、慌てて表情を直しミネアを気遣うように見る。
だが、当のミネアはウットリとした顔でナンパ男を見詰めている!
いけない、(ミネア)は私が守らないと……俗世の悪害から、私が守り抜かないと!

「ちょ、ちょっと……何なのアンタ!? いきなり現れて失礼でしょ! この村の人間は、皆アンタみたいに失礼極まりないの!?」
「違うよ、僕はこの村の人間じゃないよ。僕も少し前にこの村にやってきたイケメン旅人だよ。イケメンだから失礼じゃないよ」

何を言っているんだコイツは?
村人ではないことは解ったが、イケメンだからってナンパする事が失礼な事ではない訳ではない!
何より、自分で自分の事を“イケメン”と言うんじゃない……まるでウルフみたいじゃないか!
……そう、まるでウルフの様!?

「二人ともそっくりだね……もしかして双子ちゃんかな?」
「は、はい……私と姉さんは双子なんですよ♡」
こらー、勝手に答えるんじゃないミネア!

「そっか、僕の子供も双子してるんだけどね……兄と妹と性別が違って、性格はまるで似てないんだよ(笑) 顔は似てるんだけどね!」
「まぁ! 私と姉さんも、性格が正反対だと良く言われますわよ♡」

だから勝手に答えるな!
……つか、子供が居んのかい!
妻子持ちがナンパなんてするんじゃねーよ!

「こらナンパ野郎! 妻子持ちが気安くナンパなんてしてんじゃねー! 大人しく家に帰って、嫁さん相手に腰を振ってろ!」
「え~~~……妻子持ちってナンパしちゃダメなのぉ?」

「良いわけねーだろ!」
「お、良いツッコミをするね。でもね……ベッドじゃ僕が突っ込むよ(笑)」
最悪だ……チャラいし、浮気性だし、いい加減っぽいし、絶対にミネアに近付かせないようにしないと!

私が固い決意を持って、ミネアとナンパ野郎の間に割り込んだその時……
「あー、お父さん発見!!」
離れたところから少女の大きな声が聞こえてきた。
この声は……リューノか?

「あれ、リューノにリューラじゃんか!? どうしたのこんな所で?」
え、二人と知り合いなの!?
つか“お父さん”って叫んだわよね……あの()

「うぇ~ん……会いたかったよお父さ~ん!」
「さ、寂しかった……え~ん、寂しかったよー!」
私の目の前では、猛ダッシュで近付いてきたリューノとリューラが、ナンパ男に抱き付いて泣き散らしている。

え、マジで……コイツが二人の父親なの?
……って事は、ウルフのお師匠さんってコイツ!?
師匠で上司で最も尊敬する男って……コイツなの!?

「よしよし……ほら泣き止んで。折角の美人が台無しになっちゃうよ」
左右の腕で二人を撫であやし、優しい口調で落ち着かせるナンパ男。
先程までのチャラさは、今はもう見られない。

優しさに溢れる素敵な父親にしか見えない。
気付くと私も見とれていた……
きっとミネアと同じ表情で見とれているんだろう……

「お、ウルフ……お前も一緒だったのか?」
すると村の方に視線を向けた男が、誰かを発見して呟いた。
彼から目が離せない私には、その言葉で予測するしか出来ないが、どうやらウルフも気が付きやってきたみたいだ。

「パパ~ん!」
素っ頓狂な雄叫びと共に、男に駆け寄るウルフ……が、
(ゲシ!)「ふおっ!」

両腕を娘達で塞がれた男は、スラリと長い足を突き出し、抱き付こうとするウルフの顔面を押しとどめる。
「どういうつもりだキサマ……実の息子とだってハグなどしないというのに!」

「だ、だからって……顔はやめてよね。リュカさんには及ばないけど、俺だってイケメンなんだからさ……股間の次に大切なんだから!」
互いに凄い事を言っているが、表情は笑顔で嬉しそうだ。

しかし、急に男の表情が真面目になり、抱いているリューノと近付いてきたウルフを交互に見詰め、何やら呟きだした。
「あれ……もしかしてお前達……」

マーニャSIDE END



 
 

 
後書き
遂にリュカさんが合流!!
しかも次話はトータル100話!
色んな意味で目出度いね。 
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