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魔法少女リリカルなのは~その者の行く末は…………~

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Chapter-2 Second Story~sorrowful and graceful……that occurrence~
  number-14 my friends your friends

 
前書き



自分の友達、あなたの友達。




この場合は、三桜燐夜。―――――。


 

 


「ここ、海鳴市から離れてもう半年もたつのか…………」


誰もいない夜の海鳴公園に小さく響く少年の声。
少年――――三桜燐夜は、ミッドチルダでやることを終えてようやく戻ってこれたのである。これは、現地時間……地球の時間に換算して、12月5日のことである。


管理局は退局されてなかった。任務中行方不明扱いされていたが、燐夜が戻ったことでそれも取り消された。しかし、執務官の権限……要するに執務官は、続けることが出来ないそうだ。理由よく分からないが、燐夜はそれでもまあいいと思っている。
執務官の代わりに今までの戦果と成果から三等空佐に任命された。この年で、佐官になるのは歴代最年少らしい。
思うと、歴代最年少記録しか作ってないような気がする。まあ、どうでもいいことなのだが。


フェイト・テスタロッサは、もうこっちに来ているとのことだ。裁判が予定通りに終わって真っ先に連絡をよこしたのは、燐夜のもとだったが、その時にはまだ燐夜は手続きが終わっていなかったため、先にフェイトだけを行かせたのだ。


……フェイトと言えば、ある小さなことがまたフェイトの環境を変えていた。実は、フェイトはリンディ・ハラオウンから自分の娘にならないかと誘われていた。要するに、養子になってくれないか? ということだ。
そして、フェイトは自分で考え抜いた末、リンディの申し込みを承諾したのだ。考えている途中で燐夜に意見を求めたが、自分に関することなので、燐夜はフェイトが自分で決めるようにと、この件は、力になれないと言った。残念がっていたが仕方のないことだった。


そんなんで、今はフェイト・テスタロッサ・ハラオウンと名乗っている。名前を書くときはさすがに長すぎるので、フェイト・T・ハラオウンらしいが。
――――そう考えると、アルフはどうなるのだろうか。フェイトの使い魔だからそのままだとは思うけど……
アルフはアルフのままか。それとも、アルフ・ハラオウンになるのか。


そんな自分に何ら関係のないことを考えながら、燐夜は公園のベンチに寝転び、冬のこの季節にしては珍しい満天の星空を眺めていた。
あれが、冬の大三角。あれがオリオン座。あの星が、リゲル。あれがアルデバラン。あの強めに光っているのが、北極星。
北極星は、動いていないように見えるが実際は少しずつ真ん中から離れていっているらしく、何百年だか、何千年だかに一回北極星が変わっているらしい。


そんな無駄な知識を誰もいない公園で無駄に披露しながら寒空の下、さほど厚着もしないで体勢を変えずにそのまま寝転んでいた。
まだ雪は降っていない。12月の頭だから結構当たり前のことである。


「…………あ」


ここで不意に思い出した。
燐夜は腕時計で時間を確認すると、再び星空に目を戻した。
今は、12月5日の20時40分である。
あと一週間もしないうちに燐夜の誕生日がやってくる。その誕生日を迎えると、燐夜は12歳になる。まだ小学5年生だから、さほど変わらないと思うが、一つ年を取り大人になっていると実感できるかもしれない。


いつもは高町なのはがお祝いをしてくれるのだが、今年はどうだろうか。
今年は、あいつとの距離を近づけてみようとしていた。だから、誕生日――――12月10日――――に直接翠屋に行ってみようか。
誕生日はお祝いされるものだけど、逆にサプライズしたっていいかもしれない。
と、考えたところまでで燐夜はやめた。


思えば、これはなのはに見つからないこと前提であるし、木曜日である今日はもう終わって、復学届を明日だしに行かなければならないし、そう言うところを見られてしまうと噂として広まるのは早いし。そして、そういう噂を女子は聞くのが早い。あっという間にばれてしまう。
だから、発案したはいいが、実行できないため没。


――――少し寒いかもしれない。
段々服を通して感じる風が冷たくなってきた。
そろそろ自宅のあるマンションに戻りたいが、隣に住んでいる人に見つかりたくないのだ。フェイトとアルフ、そしてリンディ。
帰ろうにも帰れない。


「あの、どうかなさいましたか?」


そんな時である。普段使わない敬語を無理して使って、若干関西風になまっている少女の声が聞こえたのは。
そしてその発信源が、ベンチの前にいる車いすに座っている少女である。そして、後ろには車いすを押している金髪の女性がいた。


敬語ということもあり、見知らぬ人が話しかけてきたと思った。
だが、体を起こしてその声をかけてきた少女の方を見ると、その顔はとても見覚えがあるもので。


「あれ? 確か――――」
「あ、燐夜君やん」


話しかけてきた少女――――名前を八神はやてという。
後ろの女性は見覚えがないが、もう一人前に会った時にいたのは、桃色の長い髪を一つに束ねた女性だった。
そして、前に会った時というのが――――


「この前、お見合いした時以来やなぁ。元気してたかー?」
「ああ、まあ元気だったさ。……如何してこんな時間に公園に? 散歩?」
「うんまあーそんなとこ。……ってそれはこっちのセリフやないか?」
「それもそうか」


そう、八神はやては三桜燐夜の許嫁という立場にいる。逆に言えば、三桜燐夜は八神はやての許婚なのだ。
どうやら、生前お互いの両親が深い仲だったようで、よく一緒だったらしい。魔道士で、同じ空を飛んでいたらしいが、今となってはあの人たちのことを知る人に聞くことでしか当時のことを知るすべがない。
それで、子供を産んだ時にそう言う約束を結んだ。
しかし、はやての両親が殉職し、燐夜の両親も死んでしまったため、その話は白紙になったとばかり思っていたが、八神はやての後見観察人、ギル・グレアムに遺言で残していたのだ。


そして、二人が引き合わせられたのが11月のこと。つい最近である。
予想外だったことが一つ。会場がミッドチルダであったことだ。相手は地球にいるのに、どうやってここまで来るのかが分からなかったが、会場に直接転移してきたのだ。それにはさすがに驚いたが、それから特に何もなく過ぎていったのでまあ、よかった。


二人で話した結果が『まだ結論を出すには早すぎる。これからお互いのことを知って、その後に決めるべき』だった。


「それにしても、どうして地球にいるんやー? 向こうの方に住んでんじゃなかったのか?」
「ああ、それはもともとこっちに住んでいたんだ。あっちにいたのは、ちょっとした私用で」
「ふーん、そーなんかー」


二人は公園から離れることにし、燐夜と並ぶようにはやての車いすを押してくれている金髪の女性は配慮してくれていた。
燐夜は、お互いに両親がいないということは知っているのだが、後ろの女性は誰なんだろうと疑問に思っていた。この前は、桃色の髪をした女性だったのだから。


そのことを思い切って聞いてみようとも一時は思ったが、やめた。相手にだって触れてほしくないところだってあるだろうという配慮からだった。


「んじゃ、このへんで」
「もうお別れかー。どの辺なん? 家」
「ああ、あそこに見える高層マンションだ」
「へー。結構家と近いんやね、私の家もこのあたりなんよー」
「そうか、なら今度お邪魔しに行こうかな。……じゃあまたな」
「別にかまわへんよー。またねー」


そう言って二人……いや、三人か。はやての車いすを押していた金髪の女性を忘れていた。……三人は別れた。
燐夜とはやての仲は概ね好調と言えるだろう。お互いにそれなりに深いところまで話して、相手と同じ境遇にいたこともあり、そうなるのは当たり前のことなのかもしれないが。現になのはとも似通った境遇だったことから仲が良くなった。そう思うと、フェイトとも同じだったかもしれない。


「友達、か……」


自宅までの帰路で燐夜は思わずといった感じで呟いた。
友達。
実のところ燐夜には友達がほとんどいないのだ。男友達ともなると0と言っていい……いや、0人と断言できる。


燐夜は友達とも言える人物の名前を心の中で上げてみた。
なのは、フェイト、はやて、すずか、アリサ……この5人だけである。
いつもこの5人の誰かといるか、一人である。所謂『ボッチ』であるが、燐夜は気にすることはない。燐夜にとって一人はもう慣れたもの、今となってはもはや心地いいとさえ感じられるようになってしまったものなのだから。


ならば、はやてはどうなのか。
燐夜とほとんど変わらない立場にいて、寂しくないのだろうか。
しかし、はやては燐夜と会った時には寂しそうな表情は一切しなかった。それ程今に満足しているらしい。


では、あの女性たちは何者なのだろうか。
燐夜はあの女性たちをどこかで見たことがあった。どこかですれ違ったとかそういう類ではなくて、管理局にいた時の資料で。……確か、最も忌避するべき事件の資料の中で。


「――――ッ!」


ここでようやくすべてが繋がった。いや、繋がってしまったというべきか。
世の中には知らない方が幸せな事実だってある。だが、そこにたどり着いてしまうのも、管理局元執務官だったからだろう。


「くそっ……これじゃあ、11年前の繰り返しになる……闇の書事件の」


――――あの古代遺産(ロストロギア)、闇の書の悲劇が……


燐夜の声は、暗くなった海鳴市の街の闇に吸い込まれて消えていった。


 
 

 
後書き


うーん、はやての口調難しいなぁー。関西弁なんて使ったことないから分からないー。

……そんな作者の悩みは置いておいて、迷ってることがあるんで意見をくれたらと思います。
それは、GOD編……ゲーム版のなのは、The Gears Of Destinyを入れるかという点です。迷ってます。それもかなり。
期限は別に決めません。私の気持ちが固まり次第です。どうかよろしくお願いします。

※尚、この後書きは、作者の気持ちが固まり次第削除させていただきます。 
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