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鋼殻のレギオス 勝手に24巻 +α

作者:
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原作24巻感想とか

 
前書き
 色々突っ込みたくなるくらいあっさりと終わってしまいました。
 というわけで感想と言うか批評と言うか批判と言うか……です。
 感想なんて別のところでやれと思う方がいらっしゃると思いますがご容赦ください。
 読んで不愉快になっても責任は取れません。
 それでも良いという方のみどうぞ。
 若干下から始まってます。 

 








 アルシェイラとリンテンスの会話、よかったと思うのだが
「倒れた者の未熟を笑い、こんな境涯から脱せたのだなと歯噛みすることがあったとしても」
 という部分。『歯噛み』は『くやしがる』という意味なので、未熟者を笑いながらそれを残念に思うとか思いっきり矛盾してると思う。文脈から言えば羨ましがるという方がいい気がする。
 無理にリンテンスを怪我させなくてもいいじゃん。レイフォンが怪我しないのは鋼糸を剣の柄につけてるからで直接触ってないもん、怪我する訳無い。

 ツェルニとシュナイバルとの話に出てきた『青年』はディックの事だと思うのだが
「あの者がこちらに現れたそのときから」
 のその時って何時のことですかね。
『こちら』と言うのはこの世界に出現した時というより聖戦一巻、メルニスクで塔を登って要らない因子を吐き出した時だと解釈するのが妥当だと思うのだが聖戦を読んでないと全く解らないのもどうかと思う。

 シュナイバルの奥の手=廃貴族爆弾。
 想像以上にエグい手だと思ったが、んな事するぐらいならシュナイバルにいる余りの電子精霊ぶつけた方が数も多くて便利じゃね。
 ついでにジルドレイドから来た四体は都市になったことが無いんだから廃貴族のカテゴリーには入んないでしょ。メルニスクも廃貴族じゃないって言ってたじゃないか。

 剄羅砲とかの話。
 十七小隊の合わせ技ってのをやりたかったんだろうけど一言で言うと残念。場面がそっちに行く度に緊張感とかが無くなってだれるように感じた。
 そもそも一発撃って壊れるレベルまで充填出来るように普通は造らない。ましてただの剄羅砲にそんな威力が出せるなら殆どの武芸者は電池になった方が威力出せる事になる。外で白兵戦なんかやらずに剄羅砲射ちまくりで汚染獣仕留めるのがスタンダードになる筈。
 にもかかわらず連携技のために無理矢理異常な威力を叩きだそうと言うのが私は好きになれない。
 まあヴェルゼンハイム戦自体おまけみたく終わっちまった訳だけど。
 私が書いたのでもあっさり倒したけどそんな私でも何かな、と思ってしまった。

 ラスボスディック参上。
 あり得ねー。聖戦三巻的に言えばオーロラフィールド内じゃ死ななくてもこっちにくれば死ぬんだろうが。それにディックが残っていたとしてもそれで世界を滅ぼすって所が理解できない。ディックの怒りは世界に向けられてはいない、そこはヴェルゼンハイムの固有成分だったのだから。
 失う事を恐れる怒りで失おうとするなんて全くもって可笑しい。

 ディックの倒し方。
 まあニーナが折れたのは仕方無いかなとも思う、恩人だし話の筋としてもね。それで電子精霊が爆発しようとする。レイフォン参上、で止まる。何で?レイフォンに止めるような力は無いしこの状況プラス一人の犠牲ぐらい全く気にせず弾けてくれないと。最初のシュナイバル側の決意は何処へ行った。レイフォンもニーナの中で何が起きているのか解ってるみたいに言ってるけどお前にんな特殊能力はない。
 錬金鋼の増援、小隊を入れたかったんだろうけどやっぱり場違いに思える。念威端子を送った所より遥か先にあっさりと到達って異常すぎ、ランドローラーで二日掛かるところにシャーニッドでは飛ばせん(シャーニッドではというより殆ど誰もそんな事出来ない、アルシェイラが投げつけたって方が説得力ある)。
 ニーナ復活。らしいっちゃらしいのかもしれんがレイフォンに関係無く復活して欲しかった。

 でまあエンディングの日常モード。
 フェリとくっついたのに文句は無いが新しい変な単語が出てくるし。
 第一小隊、来年は一人だけだぞ。ニーナ以外居なくなって武芸長の小隊が人数不足とか笑えない。どっかの小隊と合併しないと。



 ファイナルバトルの巻だったのに女王も天剣もハルペーもニルフィリアもエルミも存在する理由がないレベルだった。
 特に周囲の都市は予想通り何もしてない。ツェルニというかシャーニッドとハーレイを出すために理由付けとして無理に集めたようにしか思えなかった。
 天剣が十二人揃うのに本気で全く意味が無かった。期待してたのに。バーメリンが死ななかったのって(ファンには悪いけど)剄技無いからだと思う。見せ場作れないから。
 汚染物質が無くなって剄脈が動かなくなっても武芸者の肉体が一般人とは違って元から頑健なのは変わらないし、天剣みたいなのは汚染物質無くても剄使える。にも関わらず使う場所が無くなったし突発的にこれからも産まれるはず。どうすんのよ。アイレインの因子が無くなる訳ではないのでこれからも剄脈持ちの人間は産まれ続けるはず。
 武芸一直線だった武芸者の燃え尽き症候群で社会問題が起きそうだ。

 レジェンドと聖戦、特に聖戦を読んでないと最後の辺り殆ど意味が分からないのに、読んでいると盛り上がりに欠ける。



 感想だけだとやっぱり怒られそうなので

 シュナイバルの奥の手の所で言及した電子精霊アタック

 シュナイバルにいるまだ自分の都市を持たない電子精霊がシュナイバルの傍に集う。光の球として周囲に認識される電子精霊がシュナイバルの周囲でその時を待っている。
『行くのです、妾の子達よ』
 シュナイバルの号令と共に目標に向けて飛ぶ。迎え撃とうとする炎を掻い潜り、着弾すると即座に自爆する。
 これと言った個我も無く他の物と変わるところがない程度の幼い電子精霊とはいえそのエネルギーは馬鹿に出来ず、爆発の度にヴェルゼンハイムを抉り取っていく。

 ファンネルみたいだけとそうすりゃいいじゃんと思わざるを得なかった。



 電子精霊が爆発しようとした時

 ニーナの中で電子精霊によるせめぎ合いが起きている。無制限に剄圧を高めようとしているのが四体、ジルドレイドから受け継いだものだ。
 反対にそれを抑えようとするのが二体、廃貴族メルニスクと幼き電子精霊だ。
 両者の争いは前者に天秤が傾き破滅の時は刻一刻と近づいている。単純な数の差で言っても四対二だからだ。
 だが自らの死を目前にしてもニーナの瞳に力が戻ることはなく、それを見てとったメルニスクが吼える。
『目を醒ませ主よ、ツェルニとの誓いを忘れたか。幼き同胞も他の思惑とは関係無く汝にこそその身を捧げたはず。我は汝が力、汝が剣。汝こそ我が想い、託すに値すると信じたからこそ汝と共にいる。汝に意思あらばあらゆる壁を塵と変えようぞ』
『メルニスク、貴方は妾達を裏切るのですか』
『偉大なる母よ、我は貴方を裏切るのではありません。我が主を意に添わぬものから護るだけのこと。相手が何者かは関係ありませぬ』
 だが未だ動かないニーナ、その体に突き刺さるものがある。
「まったく、あんな大口叩いといてこんな下らないことは止めて欲しいわ」
「お前は……、そんなにそいつを気に入ったのか」
 つきたったのは闇の槍、現れたニルフィリアにディックが皮肉混じりに話し掛ける。
「あの子のお気に入りだからよ、そうでなければこの子がどうなろうと知ったことではないわ」
 圧倒的な迫力に電子精霊達の動きも鈍る。だがシュナイバルはその圧を無理矢理はね除けようとする。
『闇の少女よ。妾の考えは変わらぬし、汝が何をしようと止める事は出来ぬ』
「レプリカごときが私に意見するとはね、傲慢にも程があるわ。そもそも成功しないとわかっているものを」
『なに』
 嘲弄の色濃いニルフィリアに本気で訝るシュナイバル。
 だが、そこに差し込まれた一言で全てが決まった。
「止めなさい」
 決して強圧的でも逆らえないほどの威厳に満ちているわけでもないただの静かな一言、だがそれだけで全ての電子精霊が動きを止めた。
「ほらね」
 ニルフィリアが嘲笑うなか、その声の主が姿を見せる。
 ニルフィリアと外見は同じ、だがだれも同一人物とは考えない程異なった雰囲気を持つ少女、サヤだ。
「お前は」
「やっぱり生きてやがったか」
 急に体の制御を取り戻し事態が飲み込めないニーナと予想していたといったディック。
「アインとならあのまま死んでも構わなかった。でもその人が使い捨てにされるのを見過ごすことは出来ない」
「ま、そういうこったな」
 その後ろから隻眼の男、アイレインも姿を見せる。
「で、どうすんだ。お前の中の奴らが勝手な事をすることはもうないが、出来ないってなら俺が代わりにやってやってもいい」
 何処からともなく取り出した銃を構える。
「お前らに遇って始まり、お前によって終わるか。それも悪くはねえな」
 ディックとアイレインが向き合おうとするがその間にニーナが割り込む。
「やれるのか。まあお前がやる方があいつも嬉しいだろうが」
「先輩、どうしても駄目なのですか」
「ああ、どうしようもない。俺と戦うなんて考えるな、ツェルニを守る事だけを考えろ」
「はい、メルニスク頼む」
『承知』
 メルニスクが返すと共に剄量が跳ね上がる。アーマドゥーンらも暴走を狙う事無くただニーナに力を与えている。
(そうだ、それでいい)
 心の中で呟きながら鉄鞭を肩に担ぐように構える。その視線の先ではニーナもまた鉄鞭を構える。
 放つ剄技は同じく雷迅。ディックからニーナに受け継がれた前に進むための剄技。
 そして二人は同時に一歩目を踏み出す、互いに迷いなくただ一撃を加えるために。
 だが二歩目はニーナの方が僅かに早かった。それが何から生じた差なのかは誰にもわからない。だがその結果は一瞬の世界で大きな差となって現れた。
 圧倒的ニーナ優勢の形で激突するその光の中、ディックの頬には笑みがあった。
『よくやった』
 もうディックに伝えられるのはそれだけだった。
 一瞬の均衡、それが崩れた後の一瞬の閃光、その後に残るのはニーナと持ち主のいない一振りの鉄鞭だけだった。

 本当はメルニスクが吼えた所で立ち直らせたり、ニルフィリアが完全に抑え込むって案もあったんですが折角だからサヤまで使うことにしました。
 相変わらず私が書くとレイフォンが出てきませんね。最後の戦いに乱入してレイフォンが隙を作るというのもいいかなと思いましたが、ただの無粋な男になってしまうので却下しました。 
 

 
後書き
私はこのように思いましたが他の考えもあると思います。
そんな方、感想、意見ある方是非感想欄に書き込んでやって下さい。最後の改変小説部分が面白い、つまらないだけでも構いません。
拙作にお付き合いいただき有難うございました。 
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