不思議なスライム

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。ページ下へ移動

< 前ページ次ページ > 目次

モーモンの巣

「キュー？」

岩の隙間にあったのは、折れた枝だった。
１つや２つじゃない。
かなりの数だ。
何故、こんな所に落ちているのか？
スラ子は上を見上げた。
岩の上に何かがある。

「キュー！」

手足を使い、スラ子は岩を登り始めた。
以前の身体では、絶対に出来ない行為。
スラ子は頑張った！
落ちない様に、手でしっかりと掴み、足で踏ん張る。
そして、ついに登りきったのだ！

「キュー♪」

嬉しそうな声を上げるスラ子。
よくやったと褒めてやりたい。
さて、岩の上にある何か。
それは巣だった。
木の枝、木の皮、枯れ草などで作られている。
鳥の巣と思うだろうが違う。
モーモンの巣だ。
落ちていた枝は、巣に使われていた物だった。

「キュー。」

スラ子は巣の中に入った。
寝っ転がっても、十分な空間がある。
枯れ草をふんだんに敷いてあり、寝心地が良い。

「！！！！！！！！」

大きな衝撃をスラ子は受けた。
今までは草むらや、木の下などで適当に寝ていた。
巣という発想はなかった。
欲しい。
自分の巣が欲しい。
スラ子に強い欲求が生まれた。

「キュー！」

素早く岩から下り、猛然と走り出した。
材料を探しに行ったのだ。
巣を作る為に。
しかし・・・・・・。

この行動こそが、スラ子の運命を変える事になる。

後書き

スライムに巣がないとか、モーモンの巣が鳥の様だとか
全て作者の勝手な考えです。
実際の所は知りません。
この世界では、これが事実と思って頂ければ幸いです。

< 前ページ次ページ > 目次

ページ上へ戻る

全て感想を見る：感想一覧