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魔法少女リリカルなのはStrikerS~赤き弓兵と青の槍兵

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後日談
  ⑩~新しい生活

 
前書き
リオ「ようやくあたし達の出番か!」

コロナ「リオはでないよ」

リオ「マジ?」

コロナ「マジ」

リオ「い、いいから本編いくよ!」 

 
side ヴィヴィオ


私の名前は衛宮ヴィヴィオ。St.ヒルデ魔法学院初等部の一年生!
パパの名前は衛宮士郎。お料理、お洗濯、お掃除が得意で、とっても優しいパパです。
私は詳しく知らないけれど、とっても強いらしいです。
魔導師ランクは総合SS、さらにレアスキルと呼ばれる稀少な能力まで持っている……凄い人何だそうです。
ママの名前は衛宮なのは。この名字に変わったのは、つい最近のこと。
今でもお仕事の同僚さん達は昔の名字で呼んでしまう、とこの間教えてくれました。
そんなママのお仕事は、時空管理局の戦技教導官と言う先生みたいなお仕事をしています。
ママはお仕事の時は『エース・オブ・エース』と言う時空管理局の最高のエースでいる、と言うお話しを聞きました。
だけど、私の前ではとっても優しいママです。
パパほどではなくても、ママもお料理、お洗濯、お掃除は上手です。
これが私達家族です。



……………………………………………………………………………


「行ってきまーす!」
「気を付けて行くんだよー」
「寄り道はするんじゃないぞ」


勉強は大変だけれど、優しいママとパパと三人で仲良く毎日を過ごしています。



side なのは


「ヴィヴィオ、大丈夫かな?友達出来たかな?」
「心配しすぎだ。これではフェイトの過保護を笑うこともできなくなるぞ?」
「うぅ……」


そんなに過保護かなぁ……?


「まあいいさ。それより、そろそろ時間だろう?」
「あ!そうだった!」
「ほら、荷物は用意してあるから」
「ありがとう。行ってきます」
「気を付けて行くんだぞ」
「うん。それじゃあ……」


日課になりつつある出かける前のキスを済ませる。
そろそろ連休も控えている。
連休には地球で挙式の予定もある。
私の足取りは軽かった。
そう、昼休みにあの連絡をもらうまでは………




side フェイト


「あれ……?」


体が重い。ここのところこういう事が何度かあったが、今回は特にだ。


「フェイトさん、大丈夫ですか?」
「大丈夫。ごめんね、心配かけて」
「いえ……」


副官のシャーリーにも心配をかけてしまっている。疲労を見せないようにしないと。
ランスも長期任務に出ているんだから。


「それじゃこの案件ですけど……!?フェイトさん!!」


一歩踏み出そうとしたら強い目眩が襲って来て、倒れこんでしまった。


「と、とりあえず医務室に!!」



……………………………………………………


「う~ん、詳しくはわからないですね。掛かり付けの医師に診てもらっては?」
「ですが仕事が……」
「今日はデスクワークだけですから私がやります。フェイトさんはシャマル先生に診てもらってください」
「でも……」
「もう連絡入れちゃいましたから」
「シャーリー……ごめんね」
「これくらい副官の務めですよ」


シャーリーと先生の強い勧めでシャマルが来るまで医務室で休ませてもらうことになった。




side シャマル


シャーリーから連絡を受けて、フェイトちゃんの元へと向かう。
幸い本局内に居たために20分程で着くことが出来た。


「お待たせ」
「ごめんね。シャマルだって忙しいのに……」
「平気よ。フェイトちゃんに何かあったらランスさんも任務に身が入らないでしょうから」


とりあえず症状を聞いてみる。
全てを聞いて思い当たったものは1つだけだった。
診断を行うと、やはり私の考えが一番可能性が高い事が分かった。


「ねえ、フェイトちゃん。生理来てる?」
「え!?いきなり何を……」
「来てないのね?」
「そう言えば……来てない、かも」


決まりね。何もかもが当てはまってるわ。
なのはちゃん、先越されちゃったわね。


「おめでとう!」
「え?」
「フェイトちゃん、出来たのよ」
「出来たって、なにが?」
「子供」
「…………え?」
「妊娠したのよ。おめでたよ」
「ええええええええー!?」


ものすごい叫びが部屋中に響いた。





side なのは


[通信が来ていますよ、マスター]
「あ、ほんとだ。ありがとう、レイジングハート」


通信の相手はフェイトちゃんだった。
六課が解散してから1ヶ月しかたっていないのに、どうしたんだろうか?
ひとまず繋いでみる。
すると、顔が緩みまくったフェイトちゃんが画面越しにいた。


「ど、どうしたのフェイトちゃん」
「えへへ…なのは。聞いて聞いて」
「う、うん……」


正直に言えばこんなテンションの高いフェイトちゃんは見たことがない。
はっきり言えば怖いくらいだ。
一体何があったんだろうか?


「私ね、親になるんだ」
「へ、へぇ……(また新しく子供保護したのかな?)」
「どうしよう……ランスになんて報告しようかな?」
「新しい子供保護したよ、でいいんじゃない?」


そう答えた私に対してのフェイトちゃんの返答は私を驚愕させるものだった。


「違うよ!私の子供!正真正銘血の繋がりのある子供!」
「え?」
「私、妊娠したんだ」
「ふぇえええええええ!?」
「こういうのってできちゃった婚って言うんだよね?どうしよう…?母さん喜ぶかな?」
「さ、さぁ……」


もうなんて答えればいいかわからない……。
その後はフェイトちゃんのマシンガントークに相槌を打つことしかできない私だった。



………………………………………………………


「って言う事があったの……」
「へぇ……あの二人もなぁ……」


なにか遠い目をして私の話を聞いているヴィータちゃん。


「こうして人は進化していくんだなぁ……」
「なんで悟りを開いたみたいな感じで言ってるの!?」
「なのはよ。時には息抜きも必要なのだぞ」
「待って!キャラが違うよ!」


ヴィータちゃんがどんどんおかしくなってきている。
何とか元に戻ってはくれたが、生徒たちの中に最近のヴィータ教導官はおかしい、という噂が生まれてしまったようだった。




………………………………………………………………………


帰り道、ぼんやりと考えながら歩いた。


「子供かぁ………」


私達にはヴィヴィオがいる。大切な娘が。だけど……


(あんなフェイトちゃんを見てると、なぁ………)


惚れた男の子供ができた、ということでとても幸せそうだった。
自分に置き換えてみる。もし彼との子ができたら………


「私も欲しいなぁ………」
「何がだ?」
「子供が」
「ヴィヴィオがいるだろう?」
「そう言う事じゃなくて……!?」


そこまで言って気づく。
なぜ独り言に返答があったのか?
なぜ普通に返答した?
色々と疑問は浮かぶが、一番は………


「ししし、士郎君!?なんでこんなところに!?」


なぜか旦那がここにいる。ということだ。
一体なんで?と、思っていると………


「それはこちらのセリフだ。ここの商店街はうちとは反対方向だぞ?」
「え?」


そう言われて周りを見渡すと………
知らない場所だった。


「ま、迷っちゃったの!」
「わざわざ逆方向に行ってか?」
「少し寄り道してて……」
「全く、私が買い物に来ていなかったら帰れなくなっていたぞ?」
「はうぅ………」


思いっきり嘘だが、本当のことを言うよりはましだ。
“あなたとの子供が欲しいなぁ、って考ながら歩いてたら知らないところにいました”
なんて恥ずかしくて言えるわけがない。


「では、車を出してくるからここで待っていてくれ」
「待って!」
「ん?」
「駐車場まで一緒に行っちゃダメ?」


ここまで来てしまった理由は言いたくないけれど、だからと言って少しでも離れているのは嫌だった。


「かなり距離があるぞ」
「平気。たまには一緒に歩きたいから」
「……そうまで言われては断れん。行こうか」


そう言って士郎君は荷物を持っていない方の手を差し出してくる。
たったそれだけのことが無性にうれしかった。
だから私は、


「うんっ!」


無垢な子供のような返事をしていた。




side 士郎


「それでね、今日は先生に褒められたんだ!」
「そうか、勉強頑張っているようだな」
「うん!」
「……………」


夕食時。明らかになのはの様子がおかしい。
いや、商店街で会った時から変だったな。


「ママ?なのはママー?」
「………ふぇ!?な、なぁにヴィヴィオ?」
「どこか悪いの?」
「そ、そんなことないよ!ママはいつでも元気元気!」
「そっか~。良かった」


と、少し経つとまた上の空。
そんな状態が続いていた。




………………………………………………………………


「それで、お話って何?」


風呂も終え、ヴィヴィオを寝かしつけたところでなのはを居間に呼び出した。


「何があったんだ?今日の君は少し変だ」
「何でもないよ。ホントになんでも……」
「子供の事か?」
「………!?どうして……」


なぜ知っているんだろうか?とでも言いたげな顔をしている。


「フェイトから聞いた。自分が身籠ったことを伝えたらなのはがどこか陰りのある顔をしていた、ってな」
「フェイトちゃんが……」
「舞い上がっていても執務官は伊達じゃあない、という事だ」


ここまでいってもまだ言うべきか悩んでいるなのはに対し、私は、


「一人で抱え込まないでくれ。私たちは家族なのだから」
「うん……。わかった。全部話すよ」


そしてなのははぽつり、ぽつりと語り始めた。




―――聞いた内容を簡単に説明するとこうだ。
好きな男の子供が出来たフェイトが羨ましい。
自分も欲しいと思った。
だが、私たちに実の子供が出来ればヴィヴィオは引け目を感じてしまうのではないか。
ということだった。―――




「やっぱり、ヴィヴィオのためにも……」
「決めつけはよくないぞ。あの子は優しい子だ。血が繋がっていようがいまいが、姉として接してあげられるだろう」
「そう、かもしれないけど……」
「本人に聞くか?丁度起きてきたみたいだしな」
「え?」


なのはは気が付いていなかったようだが、ヴィヴィオが先ほどトイレに行った音が聞こえていた。
そして足音がこちらに近づいてきている


「う~、お水飲む……」
「ヴィヴィオ、少しだけお話良いか?」
「うん………」


眠そうに眼をこすりながら水の入ったコップを片手によたよたとこちらに来た。


「お話って何?」
「ヴィヴィオはお姉ちゃんになる、って言ったらうれしいか?」
「うん!とっても嬉しいよ。できれば弟がいいな。いっぱいお世話してあげるの!でねでね、色んな所に連れてって、一緒に遊んで……お勉強も教えてあげるの!」


ヴィヴィオのその言葉を聞いて、なのはは驚いている。
予想と全く違う答えだったのだから当然と言えば当然だが。


「そうか。ヴィヴィオはきっといいお姉ちゃんになるな。ありがとう。おやすみ」
「おやすみなさ~い」


そのままヴィヴィオは二階へあがっていく。
それを見送るとなのはの方を向く。


「どうだ?私の言ったとおりだったろう?」
「どうして……?」
「簡単だよ。あの子は君のように思いやりのある子だからな。ああ言ってくれることくらいはわかる」
「そっか………ヴィヴィオ………」


そこまで言うとなのはは、


「じゃあ……いいかな?」
「は?」
「そろそろ……あの日だから…ね?」


マジですか。
てかここでそれを言うか普通。


「ヴィヴィオも待ってるし、なるべく早く欲しいな」
「………念のために聞こう。なのは、明日仕事は?」
「今ヴィータちゃんに変わってもらったよ♪」


そう言ってモニターを見せてくる。


「士郎……赤飯の差し入れは、任せろ」


それだけ言って通信を切るヴィータ。
拒否権とかは無いようだ。


「………寝室に行こうか」
「うん。今夜は寝かせてもらえないのかな?」
「そんなにするのか……」
「嫌?」


なのはが少し女狸に毒されていないか心配になった日であった。
………この数か月後になのはの妊娠が発覚することになる。 
 

 
後書き
はい、生活のお話でしたね。

……誰だ?生の字が違うとか言った奴。

………事実だよ!!

と、わりとどうでもいいことを後書きに書きたくなってます。

最後にお知らせです。

18禁版もただいま執筆中です。ご期待を。 
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