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古の鉄の巨人を駆る他世界への介入者

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国連軍最強部隊

ほとんどを暗闇が占める薄暗い部屋。いるだけで目が悪くなってしまいそうだ、そこには五人の老人の立体映像と、ネルフ司令、六分儀 ゲンドウの姿があった。

『使徒再来かあまりに唐突だな』
『十五年前と同じだよ、災いは何の前触れも無く起こるものだ』
『しかし碇、あの国連の人型兵器は何かね。あのような兵器があるとは聞いていないよ』
『我々の先行投資無駄にせんで貰いたいものだな、膨大な費用と時間を要して製作した初号機が役に立たずに、戦果も結局全て国連軍に持って行かれたではないか』
『君は、嫌ネルフは本当に役に立つのか?、役に立たねば無駄と同じだ今回の事で国連上層部より不要論が出されている』

一人の言葉にゲンドウは怒りを感じた。この使徒の殲滅は既に国連上層部に知らされており、ネルフは何もせずに結局膨大な費用を掛けたエヴァは使用されずに国連軍の機動兵器がたった1機で、しかも使途を圧倒して殲滅している。唯でさえネルフは膨大な費用をを要していて国連からは良い印象を持たれていない。国連直属の組織だというのに、肝心のエヴァの詳細データは機密だとしてまともなデータを提出していないし、ネルフ職員中にはネルフの特務権限を私事に使用したり、軽犯罪を揉み消したりに使用したりしている者もいる

『今回、使徒の殲滅を行ったのは国連軍の最強部隊『グライナルリーゼズ』という話もあります』
『『『なんだと!?』』』

一人の立体映像の男が言った言葉に一人を除いた立体映像の男達はその発言に耳を疑った。
『グライナルリーゼズ』世界最強の部隊として名高い部隊。その部隊の構成員の有能さは世界トップクラスでどんな困難な任務もその腕で遂行して来たという腕利き集団。紛そのトップに立つのがキョウスケ・ナンブという中将。実力で中将にまで上り詰めた史上最強の男と言われる男。たったナイフ一本でテロ集団を殲滅した、敗北確立80%越えの負け覚悟の戦闘も勝利に導いたという事までやってのけた生ける神っという扱いをされている軍人である

『むぅ・・・あの部隊というと最大の敵はあのナンブか・・・』
『やっかいな・・・。しかも今回の事で国連軍には特務権限が与えられ、最早第二特務機関とも言える存在となっている』
『そしてこれからが問題だ』

ゲンドウの真正面のいる男の言葉に全員がそちらを向いた。その男はバイザーを掛けて妙な雰囲気が漂っていた

『今回の事でネルフは用済みとまで言われている。特務権限の縮小、予算縮小が既に決定されてしまっている。我々委員会の力をもってしても撤回は不可能だ、あのナンブが後ろ盾となっている』
「キール委員長、あのナンブを如何にかする事は出来ないでしょうか」

ゲンドウがバイザーを開けた老人、キールに尋ねた。キールは重くなった唇を動かしてこう言った

『無理だな、ナンブの実力はお前も知っている筈だ碇。それにあの男の所在は不明だ。現れては直ぐに姿を消す。追跡しても奴の居場所を特定出来た試しは無い』
「・・・」

ゲンドウは口を閉じた、これ以上何を言っても無駄だと悟ったからだ

『さて、これからの事だ』

まだまだ老人達の暗がりでの会議は続く・・・



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国連軍グライナルリーゼズ本拠地。第二格納庫


第二格納庫では二機のユニット、上半身を構成する『チェストフライヤー』下半身を構成する『レッグフライヤー』と分離していたコアスプレンダーのメンテナンスを手伝っているシンキの姿があった。今は今回の使徒との戦いで得られたデータをもとに、OSの書き直しを行っていた

「・・・こうしたら反応速度が上がるか、よしこれで行こう」

シンキは何かを決めた様にキーボードに指を走らせる。それもかなり早い、手元も見ずに一流のプログラマー並に速度でキーボードを叩いていた

「よっと」

そんな作業をしていた時、聞き覚えのある声がしたのでシンキが上を見たらそこにはシンがコクピットを覗き込むようにして立っていた

「どうだ調子は」
「まあまあだよ、インパルスのOSを調整してるだけだしね。・・・終わったよ」
「そっか、お前がインパルスを大事に使ってくれるなら良いさ。それよりキョウさんが呼んでるぞ。俺とキラさん、それとお前を」
「解ったよ」

シンキはコクピットから出て、残りのメンテを整備兵に任せて格納庫を出た。エレベーターに乗って一気に上の階へと上がり、とある回のとある部屋に入った。そこにはテーブルの傍に置かれている椅子に腰かけているキラと『グライナルリーゼズ』の隊長、キョウスケ・ナンブ中将がいた。シンとシンキは敬礼をしてから椅子に腰かけた

「それでどうだった、エヴァ初号機は」

キョウスケはキラとシンにネルフで見た初号機について尋ねてみた

「別に大した事はありませんよ、性能も高いとも言えないし」
「あれでテストタイプだし、正式戦闘タイプのエヴァが出来たとしてもゲシュペンスト6機で十分撃破可能ですよ。あんなので使徒を倒そうなんて馬鹿げてますよ。それとシンキ、実際に戦ってみてどうだった?」

シンはシンキに話を振った

「そうだね、シン兄さん達の作ってくれたシュミレーションで戦ってのよりは弱かったけど、予想されたのにも明らかに強化されたよ」
「やはりか・・・インパルスのレベルを上げて置いて正解だったな」

シンキの言葉に安心したように言ってキョウスケはコーヒーを口にした

「それでキョウさん、転生者はどんな奴なんですか?使徒が原史よりも強化されてるのはそれが原因なんじゃ・・・」
「・・・(ゴクッ)正解だシン。今回の転生者っというよりも逆行者と言った方が正しい。未来からこの時代に戻ってきている」
「転生者じゃないんですか、それで一体どんな奴が?」

シンキがそう尋ねると、キョウスケはもう一度コーヒーを啜った後口を開いた

「逆行者の名は碇 シンジ。未来のお前だ」
「え?・・・ああ~なるほど、サードインパクトが起きた未来から来たって事?」
「そういう事だ」

シンキは一瞬惚けたが、直ぐに言葉の意味を理解した

「でもそのシンジって未来のシンキなんですか?」
「いや、パラレルワールドの碇 シンジが上手く元の世界へ逆行出来なかっただけだ。だがそいつはアダムを含めて全ての使徒の力を有している。その力を隠さずに堂々と土足で侵入して来た」

それを聞いたシンはあちゃ~っと胃声を上げて頭に手を当てた

「それで世界が反応して修正が働いて、使徒が強くなったって訳か。それで再度進行早かった訳だ」
「約4倍程強化されていたな、それでもインパルスには敵わなかったがな。これから出てくる使徒も強化された状態で出てくるぞ。次からはもっと強化されてな」

キラは苦笑いをし、シンは面倒臭そうに溜息をして、シンキは逆行者が自分だと聞いて、どんな自分なのかと思っていた





第三新東京市、郊外

そこに一人の少年がいた、が普通の少年には見えなかった。髪は銀髪で両目は血の様に赤かいのだ、その少年は携帯を取り出して、携帯の画面を見るや驚いた声を上げた

「えええええええ!!?僕が父さんに呼び出されて第三新東京市を訪れた日の1日後!!?うっそ!!?誤差で丁度に戻ってこれなかったのか!?」

少年の声が周囲に似僕が幸い周囲には誰も居なかったので聞かれる事はなかったが、少年は口に手を当てて塞ぎ、心の中で考え始めた

「(でも一日後だとしてもサード・インパクトは起こってないみたいだから使徒には勝ったみたいだな。でもどうやってだ、綾波が初号機に乗ったのか?・・・考えててもしょうがない。僕にはアダムや使徒の力が備わってるんだからな。使徒如きなんて問題じゃない)」

っと考えながら立ち上がって、歩き出す少年

「(絶対に護って見せるこの世界を、父さんを、母さんを。そして綾波をアスカを絶対に幸せにしてみせる!)」 
 

 
後書き
はいっというわけで、今回の敵は未来から逆行して来た使徒の力を得たパラレルワールドのシンジ君でした。そしていきなり死亡フラグを建築なさいましたね。さて、これからどうなるのかお楽しみ! 
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