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ソードアート・オンライン~ニ人目の双剣使い~

作者:蕾姫
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シリアスブレイカー

「さて……」

しばらくしてキリトたちがこちらに来たので、抱き合うのを中止し疑問に思っていたことを言う

「何でお前たちがここに来てるんだ?」

俺は誰にもこの世界に行くことを告げていない。巻き込むことを恐れたからだ

「お前の母さんに頼まれて、な。助けてやって欲しいって。クラインとエギルはちょうど一緒にいてついてきた」

「私も一緒。ミユは部屋を出たときにバッタリ。それでついてきた」

「おまえら……ペナルティのことは知ってるのか?」

「知ってる。お前の母さんから聞いた」

キリトがそう言うと全員がうなずく

「だったら何で来たんだよ。これは俺だけの問題だ。おまえらがリスクを背負ってまでやることじゃない」

「お前だって助けてくれたじゃないか!アスナのときだって!」

「俺はお前たちにリスクを背負って欲しくないんだよ」

「私たちはあなたに守ってもらうほど弱くない。私たちはあなたの背中の後ろじゃなくて隣に立ちたい。それとも私たちでは力不足?」

ミユがいつものような途切れ途切れの言葉ではなくはっきりとした口調で言った。長文だったので疲れたのか口で息をしている。俺が全員を見渡すと全員がうなずいた

「ったくどいつもこいつも自分のことを顧みないやつばっかだな……」

「その最たるやつが何を言う」

「……違いないな。……ありがとな」

俺は多少恥ずかしくなったのでそっぽを向く

「ツンデレか?」

「お前だけは死ね、クライン」

地面に横たわっていたクラインの言った言葉によって多少シリアスだった空気と俺の感動が消えた。KYなクラインにはもれなく全員の白い目と踏みつけが授与された

「じゃあ、絶対にクリアするぞ」

「ああ」

俺とキリトは拳を突き合わせる。決意を胸に抱きながら








「そういえばどんなクエストなんだ?」

「ん?えっと……」

俺はメニューを開き受注しているクエストを確認する

「八岐大蛇の討伐かな?まだ正式に受けてないからちゃんとクエストフラグを立てないといけないが」

そういえば東洋の世界って言ってたか?

「ふーん……。八岐大蛇ね……。なんだそれ?」

「お前本当に大学を出たのか?」

クラインが頭の上にクエスチョンマークを浮かべながら聞いてきた。八岐大蛇って常識だよね?

簡単に言うと須佐之男命が生け贄に捧げられる娘を好きになる→八岐大蛇が邪魔→酔わせて不意討ちって話だよね?ざっくりすぎて神聖さの欠けらも無いが

「なるほど……。とりあえず……」

「クエストフラグを立てるのわ賛成だが、ぶつかってみるってのは反対だぞ。俺らはまだレベル1。様子を見るまでも無く瞬殺だ」

「何でわかった……」

「読みやすい、単純、猪突猛進」

「……そうか……」

とりあえず関連クエストをやりながらレベル上げをするのが適当だろう。伝承通りなら十拳剣がいるかもしれないからな

「よし……。じゃあ行こうか」

「……どこに……?」

ミユが倒れているクラインを棒でつついている手を止めて聞いてくる

「ここはマップ上日本の東京都だ」

この世界、実は日本と同じ形をしているのだ。まあ縮尺はされているが

「八岐大蛇の伝承は出雲の国の物語。つまり現在の島根県東部だ」

物語は動き始める







.









〜おまけ〜

「そういえばクラインを見て嬉しそうだったのいたな」

「えっ、まっ、マジか!?」

クラインはそう言ったとたんに俺に噛み付かんばかりに近づいてきた。つか、近い

「あのクラインに……だと!?」

「……あり得ない……」

「見間違いじゃないのか?」

上からキリト、ミユ、エギルだ。ミユはクラインの扱いがわかっているためそう言って、シオンはクラインの扱いはわかっているが肩をすくめてやれやれと首を振っただけだった。ちなみにクラインは俺に全意識を集中させているため皆の様子に気付いていない

「俺の家の隣に住んでいるのだ。しかも複数だ」

「可愛いのか?」

「可愛いぞ」

「いよっしゃぁ!!姉妹で惚れられるとは俺にも春が来たぁ!!!」

いきなりアクロバットな動きで踊り始めるクライン。そんなクラインを尻目に俺はクライン以外の皆を手招きする

「どういうことだ?イマイチ信じられないんだが」

「いや事実だ










……犬だが」

「い!?……わかった。黙るから首元に剣を当てるのはやめてくれ」

大声を出してクラインに聞こえたらどうするんだ。いじれないだろ

「……笑顔が……黒い……」

「しかしクライン……あんなに喜んで……」

キリトの視線の先には動きを止めまだ見ぬ彼女(実際は犬)に思いを馳せるクラインがいた。ニヤニヤしているクラインは気持ち悪いとしか言いようがない

「嘘は言ってないよな?人とは一言も言ってないし」

疑うならこの章を最初から読み直してくれ

「まあ、人も一人はいるけどな」

「嘘だ!!」

「それは男がやっても意味ないぞ?ついでに季節も違う。それはさておき本当だぞ?」

「……どんなやつだ?」

「隣の家の毛井さん♂だ!」

「やっぱそういう落ちか!って言うか、なんて読むんだそれ?」

「?何を言ってるんだ?今言っただろ」

「それはほら、あれだ。画面の向こうの人とかに。まあ、大体想像はついていると思うが……」

「メタ発言やめい。まあ、いいか。毛井はゲイって読むんだよ」

「いかにもって感じだよな」

「クラインがその事実に気付いたときが楽しみだ」

「黒い……」

「……悪趣味……」

俺にはその言葉は耳に入らなかった。なぜならクラインにどのタイミングでばらすかを考えていたから 
 

 
後書き
蕾姫「シリアスだったはずなのに……どうしてこうなったw」

リン「クラインのせいだな」

ミユ「クラインのせい……」

クライン「〜〜♪」←踊っている

蕾姫「何人かからクラインを絶望させてくれって感想が来てなぁ……」

リン「読者も黒いねぇ……」

蕾姫「お前もな」






おまけが半分を占める結果になったwクライン……強く生きろよ!
次回からようやく本格的にAMOに入ります。感想、敵のアイデア、お気に入り登録、クラインの弄り方等お待ちしていますw
 
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