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焼き鳥ハイスクールD×D ~ ちょいワルホスト系に転生した男 ~

作者:ラドゥ
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レルクス・エリス

 
前書き
どうも、ラドゥです。アンケートの結果メインヒロインが決定しました。感想の欄を見ればすぐわかるので言っちゃいますがメインヒロインはリアスになりました。



そこでちょっとした質問なんですが主人公の女王はリアスにした方がいいですかね?最初はリアスは女王じゃない場合でプロット作ってたんですけどメインヒロインなら女王にしたほうがいい気がしてきて。


…ということで誰かご意見いただきたいです。お願いします。


それでは最新話、暇つぶしにでもお読みください。どうぞ 

 
ちわっす。久しぶりだな、ライザー・フェニックスだ。



我が最愛の妹、レイヴェル・フェニックスが産まれてから早くももう二年が経ち、俺も無事に八歳へと成長した。



レイヴェルもあれからすくすくと元気に育ちもう二歳にまで成長したんだが……いやあ、前世では末っ子だったから分からなかったけど妹っていうのはいいもんだね!もう我が家の人間(人間ではなく悪魔だが)は全員レイヴェルの可愛さににメロメロさ!なにせあのクールな性格のレーレンはレイヴェルを前にするとだらしない笑顔をするようになったし、いつものんびししていて、訓練以外はあまり自分から行動しようとしない恋のやつもレイヴェルが産まれてからよくレイヴェルの。まあしょうがないよね、家のレイヴェルはそれほど可愛いんだからさ!!



……すまん、ちょっとテンションが上がりすぎて変な方向に行ってた。あまりに初めての妹がかわいすぎたもんで。



さて、もう少し可愛いレイヴェルについて語りたかったが流石に妹のことについてだけ語るほど俺はシスコンではないつもりなので(※充分シスコンです)、とりあえずは俺の現在の状況について説明しておこう。



レイヴェルが産まれた年に俺は冥界の首都にある悪魔専用の学校に入学した。



この学校は元七十二家や番外悪魔(エクストラデーモン)の名家出身の悪魔たちが多く通う学校で、現魔王の一人である“アジュカ・ベルゼブブ”様の出身地であるアスタロト領にある学校と並ぶ冥界きっての名門校だ。



この学校は前世でいう小学校から大学までのエスカレーター式の学校で、我がフェニックス家の悪魔は代々この学校に入学することになっているらしく、上二人の兄上たちも俺と同じく、現在この学校に学生として在籍している。



そんな学校に入学して早二年が経ち、初めの頃こそ前世では見たことがない豪奢な設備や悪魔特有の授業などに戸惑う日々だったがそれにも慣れ、現在はそれなりに友人も増え、前世では病のために満足な学園生活を楽しもうという余裕も出てきた。



そんな俺は、現在その学校内にあるとある施設にいた。



その施設の名は通称『図書館島』。冥界最大級の規模を誇る巨大図書館である。



この図書館は丸々島一つが図書館となっており、この学校の初等部、中等部、高等部、大学生全ての学生が利用するためにこのような巨大な規模の図書館になったのだとか(初めてこの図書館の通称を聞いたとき心の中で思わず『ネ○まか!』と突っ込んでしまった俺は悪くないと思う)。



そんな場所に何故俺がやってきたのかというと、俺はここで将来起こるはずの冥界の危機に備えて、ある二つのことについて調べておきたかったからだ。



その二つのこととは『肉体強化関係の魔術について』と『能力付加の術式について』だ。



何故このようなことを調べているのかというと、それはもちろん俺の戦力アップのためである。



まず一つ目の調べ物である『肉体強化の魔術について』は、以前俺が将来起こるであろうテロリスト、『禍の団』との戦争のために開発することを決めた『重力魔力』と『体感時間の操作』という二つの武器。その一つである体内時計の操作、支配眼(グラスパーアイ)擬きを完成させるためだ。


実は重力魔力については前世で読んでいた漫画のおかげもあり、イメージ通りに出来上がりはじめているんだが(威力はまだまだだが)、支配眼擬きの方は目に見えることでもないのでなかなかうまくイメージができず行き詰まっていた。



そのために一番上の兄であるルヴァル兄上に相談してみたところ、それならば人間が使う魔術やよその神話体系の魔術などを取り込んで見てはと、この図書館について紹介されたのである。この図書館島には冥界の貴重な資料はもちろん、今まで悪魔の駒により眷属となっていった悪魔たちが残した他神話体系の術式の資料や、大戦前から生きている最古の悪魔の一人でありながら魔法使いの協会のトップである伝説の番外悪魔(エキストラデーモン)である“メフィストフェレス”卿の協力により集められた多くの魔術の術式についての資料が所蔵されているからだ。



俺はそんなルヴァル兄上の助言に従い、この学校に入学してから二年間、暇を見つけてはこの図書館島へと通うようになっていた。



そして二つ目の調べ物である『能力付加の術式について』は、この二年間で新しく思いついた三つ目の武器を手に入れるための物だ。



この能力付加、通称『エンチャント』と呼ばれる術式は主に魔導具などの開発の際に使用されるものであり、例えば炎を出す魔剣を作る際にはこの術式を使い、剣に『魔力を炎に変換する』術式を付加してやっと完成するのだとか。



実はこの能力付加の術式はこのような単純な物だけではなくもっと複雑な事もできるようで、所有者の意志によりその重力を加減したり物体の移動する速さを変えたり。そしてなんと、原作でグレモリー眷属の騎士である木場祐斗が自らの神器を用いて作り上げた『光喰い(ホーリーイレイザー)』や『龍殺しの聖魔剣』のような『光殺し』や『龍殺し』のような特殊な能力も付加できるらしいのだ。



実際に冥界には、この術式で造られた龍殺しの魔剣や特殊な効果のある魔剣がいくつもあるの存在するのだとか。(たださすがに強度や切れ味は伝説クラスの魔剣には及ばないらしいが)



俺はこの術式の存在を肉体強化関係の魔術について調べている過程で知り、ある考えが浮かんだのだ。



俺たちフェニックス家の悪魔が司る魔力の一つである炎の魔力。そのフェニックスの炎にこの術式を使って『龍殺し』のような特殊な効果を持った強力な炎を産み出せるのではないかという考えが。



俺がこのようなことを思いついたのは、実際にこの世界に似たような炎を使う存在を知っていたからだ。



そな存在とは「黒邪の龍王(プリズン・ドラゴン)」“ヴリトラ”。シトリー眷属のポーン、匙元士郎のセイクリッドギアに封印されている五大龍王の一角であるこのドラゴンのことである。



ヴリドラは龍王の中では力は弱いが多彩な能力を持ち、その特異さ、異質さは随一で、原作ではセイクリッドギアに封印されているのでその所有者である匙が使っている形でではあるが、その呪いの炎は神殺しの魔物であるフェンリルすら拘束してしまうほど強力なもので、俺は自分の炎の魔力を、このヴリドラの炎のようにできないかと考えたのだ。



なにせ将来この冥界に戦争を仕掛けてくる相手は、無限龍オーフィスの力を借りてはいるが最上級、もしかしたら魔王クラスの力を持つ『旧魔王派』に神クラスを殺傷できる能力を持つ上位クラスの神滅具(ロンギヌス)所持者三人を有する『英雄派』などの最強クラスどころか災厄クラスの相手。原作ライザーが彼らと戦ったような描写はなかったが、既にこの世界では俺がライザーに転生したり、原作では描写の全くなかった英雄のクローン悪魔である恋やその使い魔のネネのようなイレギュラーな存在がおり、この調子では俺が彼らと戦うような事態になってもおかしくないし、俺の原作知識は十二巻までだから、その後に登場するさらなる強敵と戦わなくてはいけなくなるかもしれない。



万が一そのような事態に陥ってしまった場合に備えて、俺はこの新たな武器を手に入れておく必要性を感じたのだ。



(……まあさすがにそう簡単にはいかないみたいだけどなぁ)



能力付加の術式は付加する能力によってその難易度が一気に跳ね上がる。



父上や兄上の助言や毎日の特訓のおかげでなんとか形にはなってきたがさすがにこれは難しく、支配眼擬きと併せてまだ完成には長い時間が必要になりそうだ。



その現実に思わず溜め息をつきながら落胆に肩を落としていると、



「なんだい随分不景気な顔をしているじゃないかライザー」

「ん?」



突然聞こえてきたその声に思わず振り向くと、そこにはこの二年間で既に見慣れた感のある絶世の美少年がそこに立っていた。



「あれ、レルクス?」



彼の名は“レルクス・エリス”。番外悪魔きっての武闘派である武の名門『エリス家』の次男坊であり、この学校で初めてできた俺の友人だ。



エリス家。武の名門と呼ばれるその家は、グレモリーや我らフェニックスのように特殊な魔力は持たないが、その代わりに代々その卓越した身体能力と武術センスでハイレベルな戦闘能力を持つ悪魔を排出しており、先の三大勢力の大戦でもその圧倒的な近接能力で他の二つの勢力から恐れられていたのだとか。



そしてこのレルクス・エリスは僅か八歳においてそんなエリス家において将来を嘱望されるほどの天才児で、既にその剣の腕前は大人の上級悪魔を凌駕するほどらしい。



いつもなにが楽しいのか胡散臭い笑みを浮かべている飄々とした性格だが、武人を多く輩出してきたエリス家の人間らしく、義に厚く非道は許さない好感の持てる人物だ。



「珍しいじゃないかレルクス。お前がわざわざ図書館島までくるなんて?」



レルクスは頭が悪いわけではなく、むしろ学業の成績自体は優秀なのだが本を読むのが苦手らしく、この図書館島に近づくことは授業の一環か定期試験にむけて共に勉強する以外には滅多になかった。



(それがなんで急に現れたんだ?)



思わず首を傾げながらも俺がそう訪ねると、レルクスはいつもの飄々とした笑みを浮かべながらも俺の疑問に答える。



「ああ、君にちょっとした頼みごとがあってね?」

「俺に?」

「うん。とりあえず今度の休みは暇かい?暇だったら少し付きあってほしいところがあるんやけど?」

「今度の休み?確か予定は無かったはずだが…。遊びの誘いかなにかか?」



俺のその言葉にレルクスはうーんと考える仕草をしながら答える。



「遊びとは少し違うかな?ちょっと家の仕事に絡んでるんだけど……」

「お前んちって……エリス家の?」


俺の言葉にレルクスはいつもの笑みを口元に浮かべながら答えた



「うん。ちょっと手伝ってもらおうと思ってね。









悪党退治を」





………はい?








 
 

 
後書き
どうでしたでしょうか。深夜に寝ぼけ眼をこすりながら書きあげたんで変な場面があるかもしれないのでそのような箇所を発見したらぜひ報告をお願いします。
 
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