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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第二十二話 集結乙女その二

「何かあると刀を振り回す様な」
「可能性はあるわね」
「はい、充分に」 
 美波と瑞希も俗に言われていることから述べる。
「織田信長だからね」
「凄く怖い人としか思えません」
「そうね。覚悟しないとね」
 英理子もだ。その笑顔に幾分緊張がある。
「さもないといきなり手討ちとかね」
「怖い人だったら大変」
 それは翔子も気になっていた。
「召喚システムでも刀には勝てないから」
「さて、鬼が出るか蛇が出るか」
「いよいよそれがわかるわよ」
 英理子とビアンカが言うとだ。そこでだった。
 正門が開いてだ。霧島が出て来たのだった。
 そしてだ。彼女はこう仲間達に言うのだった。
「話は整ったわ。今からね」
「中に入ってね」
「そうしてですね」
「そう。ノブナガさん達と会いましょう」
 ノブナガを知っている彼女には余裕がある。しかしだ。
 他の面々はだ。やはり緊張して言い合うのだった。
「じゃあこれからだけれど」
「いよいよよね」
「その天下人とご面会」
「他の人達とも」
 こうしてだ。戦士達はノブナガ達と会いにだ。安土城に入った。その城の中ではだ。
 緑と薄緑の具足と公家の衣装を合わせた様な服を着た、黒い長髪の楚々とした顔立ちの背の高い気品のある美女がだ。小柄で薄紫色の髪と服の少女に尋ねていた。その頭には緑の烏帽子がある。目は濃い緑だ。
 美女の名を今川ヨシモトという。名門今川家の主だ。その彼女がだ。
 今も共に暮らしている徳川イエヤスにだ。こう尋ねたのである。
「あの、イエヤスちゃん」
「何でしょうか」
「私達に会いたい人とは誰なのかしら」
 きょとんとした顔でだ。ヨシモトはイエヤスに問う。
「ヒデヨシさんやマサムネさんと似た人達らしいけれど」
「そうらしいですね」
「一体どんな娘達なのかしら」
 首を傾げさせてだ。イエヤスに尋ねるのだった。
 そしてだ。イエヤスはだ。
 見ればだ。何処かアラビアのそれを思わせる袴に具足である。袴や具足は濃紫だ。垂れ目でその目は濃い赤だ。髪はかなり長く帯はまるで蝶々の羽根である。
 その彼女がだ。こうヨシモトに答えた。
「仮面ライダーとのことですが」
「そうそう。変身するらしいわね」
「何か。南蛮の具足の様なものに」
「余計にわかりませんわ」
 ヨシモトはさらに首を傾げさせた。
「一体どういった方は」
「はい。ただですね」
 どうかとだ。イエヤスはヨシモトに話した。
「ヒデヨシさんやマサムネさんと同じ様な方なら」
「特に悪い方ではありませんわね」
「そう思います」
 確信はないがこう述べるイエヤスだった。
「ですから御会いしても問題はないかと」
「そうですわね。ただ」
「その方々に御会いするのは私達だけではないので」
「シンゲンさんにケンシンさんも」
 ヨシモトはこの二人の名前を出した。
「御二人もですわね」
「他にも西国の方々もです」
「確か。毛利モトナリさんに」
「長宗我部モトチカさんに大友ソウリンさんもです」
「天下の大名が一同に集ってそのうえで」
「スサノオですね。何かその名前を聞くと」
 どうなのかとだ。イエヤスはそのおっとりとした顔を曇らせてだ。ヨシモトにこう話した。
「安芸にいるその」
「あのイエヤスちゃんがいつも言っている?」
「不吉な。上村チカという名前に匹敵する」
「嫌なものを感じるのですわね」
「はい、どうもです」
 イエヤスは巫女でもある。その巫女の能力からだ。
 そのことを感じ取ってだ。ヨシモトに話すのだった。
「邪神の類らしいですし」
「イエヤスちゃんが感じるのなら」
 どうかとだ。ヨシモトもだ。
 
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