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FAIRY TAIL~水の滅竜魔導士~

作者:山神
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雷の二人

 
前書き
前回に引き続き100年クエストの方を更新しました。
あっちもこっちもやりたいことが多すぎてどっち付かず状態になっておりますorz 

 
シリルSide

『それではこれより!!大魔闘演武三日目!!バトルパートを行います!!』

競技パートが終わりこれよりバトルパートに入っていく・・・のはいいんだけど、俺の今の心境としてはそれどころではなかったりする。

「あの~・・・ウェンディさん?」
「何?シリル」

一切こっちを見ようとしないウェンディに俺は顔を真っ赤にしながら問いかける。

「俺・・・勝ちましたよね?」
「うん。そうだね」

チャパティさんが今日のバトルパート・・・ダブルバトルに付いて説明しているけどこちらはそれどころではないため全く頭に入ってこない。しかもルーシィさんたちはまるで我関せずといったように、俺のフォローを全くしてくれない。

「なんでこんな格好させられてるんでしょうか?」

股下数センチほどしかない丈のスカートを抑えながら周囲の視線が極力当たらないように気を付けつつ声をかける。
今俺はウェンディが普段愛用しているはずのニルヴィット族由来の織物である緑のワンピースを着せられているのだ。

「エルザさんとかミネルバさんに気持ちよくしてもらってよかったね」
「いや・・・あれは不可抗力と言いますか・・・」

エドラスの時からお気に入りになっている赤色のジャケットと白のミニスカを合わせた衣装になっているウェンディはどうやら競技開始前の出来事で怒っているようで、罰としてこんな格好をさせているみたい・・・でもあれは俺に非は一切ないから、これはあんまりだと思う。

「せ・・・せめてもう少し丈の長いものを・・・」
「そこは妥協するんだ」

離れたところからそんな声が聞こえるが今は気にしていられない。彼女の服の裾を掴みながら捨てられたチワワくらい目をウルウルさせながら訴える。そんな俺に彼女は笑顔で・・・黒いオーラを放ちながら言い放った。

「シリルは今日は女の子として過ごしてね」
「そんな~」

せっかく勝ったのにこんなのはあんまりだと情けない声が出た。その後も彼女に懸命にお願いをし続けたが、決して首を縦に振ってくれることはなかった。
















レオンSide

「あいつらは何をやってるんだ」

ルール解説をしている最中にも関わらず時折魔水晶(ラクリマ)ビジョンに映し出されている少年少女。それに二人は気付いていないようで、今の自分たちの状況がわかっていないようだ。

「ダブルバトルか・・・」

何を話しているのかおおよそわかってしまっているもののなぜだが気になってしまう二人の会話が聞こえないかと考えていると、リオンくんはちゃんとこれからのことを考えているようでそちらに頭を戻す。

「何か気になることでもあった?リオン」
「いや・・・ただ・・・」

彼が視線を向けた場所は二ヶ所。一つ目は狩猟豹の頭(チーターヘッド)の待機場所と―――――

妖精の尻尾(フェアリーテイル)?」

なぜか妖精の尻尾(フェアリーテイル)のAチームの方。狩猟豹の頭(チーターヘッド)を警戒するのはわかるけど・・・と思っていると、俺たちもすぐに彼の考える懸念点を理解した。

「そっか、ナツたちや姿がまだないのか」
「今出れるのは回数的にガジルとグレイのみ」
「オオーン」
「明日出れる人がいなくなるであります!!」

ここで二人を消費すると翌日出場資格を残しているのはガジルさんのみ。かといってバトルパートは勝てば10ポイントが入るためほぼ負け確の一人での参加なんかしたくないはず。

「できればやりたくないなぁ・・・」
「なんか気まずいもんね」

妖精の尻尾(フェアリーテイル)とは今回の大会ではまだバトルパートで戦っていないため、今日俺たちが割り振られてしまう可能性は大いにある。そうなるとなんともやりずらさがあるためリオンくんは気にしているようだった。

「ガールズチームともやりたくないしなぁ」

ただ、それは俺としても同じ。もうシリルも出てこないしできることならばどちらのチームとも当たりたくない。ただ、俺はまだ一度も出ていないからここで出ないと明日競技パートもバトルパートも出ることが確定だ。それは疲れるからあんまりやりたくないし・・・

「こうなったら楽なところと・・・」

そう思いながら最初のバトルの組み合わせを見るが、そこには蛇姫の鱗(おれたちのな)妖精の尻尾(あちらのなまえ)もない。

「まずはマーメイドとケルベロスか」

安堵していいのか早く呼ばれてほしいようなどっちとも言えない感情。まぁまずはこの試合を見ながら、試合になるまでやきもきしながら見ることにするか。
















グレイSide

『第一試合は人魚の鱗(マーメイドヒール)からはミリアーナ&アラーニャ!!四つ首の猟犬(クワトロケルベロス)からはセムス&ウォークライ!!』

今回の参加者である四人が闘技場へと舞い降りる。だが俺たちにその試合を悠長に見ている時間はない。なぜならこのバトルパートがダブルバトルになってしまっているからだ。

「どうする?ガジルは確定だとして俺が出るかどうかだが・・・」

今ナツもラクサスもギルダーツも不在。しかもさっきの競技パートでリザーブ枠も使ってしまった俺たちは圧倒的な人数不足に陥っている。

「関係ねぇよ、俺が全員鉄屑にしてやるぜ」

ギヒッと彼特有の笑みを浮かべてみせる鉄の竜。まだ一つも参加していない彼は力が余りまくっているのか、肩をグルグル回して余裕さを覗かせている。

「対戦カード次第ではあるが・・・セイバーとラミアに当たると厳しいな」

対戦の可能性があるギルドの中で特に力があるのが剣咬の虎(セイバートゥース)蛇姫の鱗(ラミアスケイル)の二つ。天馬はわずかにではあるが力が落ちるし前回の大魔闘演武でガジルがトライメンズを早々に蹴散らしてくれている。まぁ初代の作戦のおかげではあるものの、ワンチャンあるかもしれないな。

「あっちと当たるとミラちゃんが出てくるかもしれないが・・・」
「それが怖いな」

ガールズチームの方はまだミラちゃんがいるせいで万が一当たるとかなり厳しい。こう考えるとやっぱり二人でないと厳しい展開になるな・・・

「さて・・・どうするか・・・ん?」

悩ましげな表情を浮かべる緋色の剣士。するとその後ろ・・・控え室へと繋がる通路からゆっくりと・・・しかし確実に近付いてくる足音がする。

「なんだ?」

誰か来たのかとそちらに全員が視線を向ける。しばらくして扉が開かれると、そこにいる人物に全員が驚愕するのだった。















レオンSide

「ミャア!!」
「「ワ・・・ワイルド・・・」」

バトルパート第一試合はあっという間に決着がついた。人魚の踵(マーメイドヒール)が・・・主にミリアーナさんが相手を圧倒してしまった。特の魔力を封じるチューブで相手を早々に封じると蜘蛛の糸を彷彿とさせる魔法を使うアラーニャさんも参戦し一気に形勢を決めた。

「力を上げたな、ミリアーナも」
「ほとんど一人で決めたね」

アラーニャさんは終盤に少し加わっただけだったこともありミリアーナさんが相当強かったことがわかる。国王の暗殺事件の時から相当力を付けているようだ。

「さて・・・こうなると次だな」
「やりやすいところと当たってくれ」

まさかこんな大会で勝ちやすさよりやりやすさを重要視してしまうことになるとは思ってなかった。
祈るようにビジョンを見つめていると、次の組み合わせに俺たちは安堵し、会場は歓声に包まれる。

『第二試合は妖精の尻尾A(フェアリーテイル)vs剣咬の虎(セイバートゥース)!!』

最強の呼び声高いギルドとその前に最強と称されたギルドの戦い。本来なら観客の盛り上がり通り熱戦が期待されるのだが・・・

「これはグレイも出ざるを得ないか?」
「さすがにセイバー相手じゃね」

明日のことなんか考えていられない組み合わせになってしまった妖精の尻尾(フェアリーテイル)。両チームのしばしの選手選択の間、妙に騒いでいる彼らの待機場所が気になっていると、発表された選手に俺たちは目を疑った。

妖精の尻尾A(フェアリーテイル)からはガジル&ラクサス!!剣咬の虎(セイバートゥース)からはローグ&オルガ!!』
「「「なっ・・・」」」

なんと出てきたのは初日に大ケガを負ったはずのラクサスさん。まさかの人物の参加に驚きを隠せずにいると、闘技場へと降りてきた彼の姿に歓声がざわめきへと変わった。
なぜなら現れたラクサスさんは全身包帯だらけで明らかに戦えるような状況には見えなかったからだ。

「えぇ!?マジですか!?」
「無理すんじゃねぇよ!!」
「キレんなよ」

どう見ても無理しているようにしか見えない人物。だが、闘技場にいる他の三人は全くそんなこと気にしているようには見えない。特に彼と同じ属性の魔法を操る人物はやる気に満ち足りている。

「悪いがラクサス、出てきたからには遠慮はしないぜ?」
「もちろん。そうじゃなきゃ相手にならないからよ」

対する人物も鋭い眼光で彼を見据える。まさか彼と戦うために出てきたのではないかと思わせるほどの気合いの入りようだ。

「ガジル」
「またてめぇかよ」

それに呼応するように気合いが入っている影の竜。彼は元々ガジルさんをかなり意識していたし、出てくることが濃厚だった彼と戦うために出てきたんだろうと推測できる。

『試合前から既に緊張が走る闘技場!!さぁ果たしてどのようなバトルになるのか!?』
『楽スみな戦いだね』
『COOL!!』

ざわめいていた観客たちもラクサスさんが大丈夫とわかると次第に歓声が戻ってくる。ただ、彼らの待機場所へ視線を向けると残されている二人は不安そうな顔を隠そうとすらしていない。

「どうやら万全じゃないようだな」
「でもラクサスさんならって思っちゃうんだよねぇ」

恐らく彼の身体はかなり厳しい状況なのは言うまでもない。ただあの人の底力を以前見せられているだけにこの心配すら無礼に思わせるから不思議なんだよなぁ。
















第三者Side

「オイオイオイオイ!!これはどういうことじゃ!!」

ここはドムス・フラウのある一室。そこでは真っ白い髭を蓄えた小柄な老人が魔水晶(ラクリマ)ビジョンに映る金髪の青年を見て声を荒げていた。

「落ち着いてください!!ウルフヘイム様!!」
「これが落ち着いていられるか!?奴は例の作戦(・・・・)の要の一人じゃぞ!?こんなところで消耗させないために初日に無茶をしたんじゃなかったのか!?」

接収(テイクオーバー)して大柄な獣へと変化した彼を抑えようと必死のジュラ。それを見ている他の三人はまるで他人事のようにお茶を啜ったり腕を組んだりしている。

「恐らくルールのせいじゃな」
「万が一のために少しでも消耗を抑えるために選手の出場回数を制限したせいで、彼が無理をしなければならなくなったということか」
「まさかこんな落とし穴があるとは・・ゴッド残念だな」

達観した視点を持っているウォーロッドたちはまるで気にしていない様子。ただ、それを聞いても老人の怒りは収まらない。

「そんなこと言っとる場合か!?カミューニはどこに行った!?リュシー!!」
「はーい」

ウルフヘイムに呼ばれた女性は現場の雰囲気がわかっていないのか陽気な返事で現れる。それにまた老人は苛立ちを募らせ額に血管が浮かんでいた。

「奴はどこに行ったんじゃ!?」
「プラン修正したからそれを実行するために準備してるよ?」

まるで何を言っているんだと言わんばかりの表情を浮かべながら答える女性。それにさらに突っかかろうとした老人だったが、それをジュラが懸命に抑える。

「ウルフヘイム様、ここは私が行きますので。リュシー殿、カミューニ殿のところに案内してくれるか?」
「うん、いいよ」

ようやくウルフヘイムの怒りが収まったところでジュラがそんなことを言い二人は部屋を出る。こっちこっちと言いながら先に行くリュシーの後ろを付いていきながら彼は問いかけた。

「リュシー殿、一つ訊ねてもよいか?」
「どうしたの?」

その問いかけに答えるために振り返るとジュラは足を止め神妙な表情を浮かべていたため、ただ事ではないと悟った彼女も足を止めそちらに振り返った。

















「試合時間は30分!!それでは!!試合開始カボ!!」

マトー君の掛け声を合図に響き渡る銅鑼の音。その音と同時に動いたのは二人の虎。

「雷神の荷電粒子砲!!」
「影竜の斬撃!!」

それぞれの目の前にいる相手への攻撃。それを見て攻撃を放たれた二人もすぐさま反応を見せる。

「鉄竜棍!!」
「雷竜の咆哮!!」

ぶつかり合う魔力。両者の雷の魔法の威力は互角か、爆発音と共に黒い煙が巻き上がる。

「くっ。視界が・・・」

爆風により目の前が見えなくなる。それに目を細めながらも懸命に敵に意識を向けている雷の竜。

「オラァ!!」
「!?」

だが、意識を集中していたはずにも関わらず爆風の中から雷の神が拳を振り抜いてきた。

「くっ!!」

それをギリギリで受け止めたラクサスだったが、あまりの勢いに押され転倒する。

「ラクサス!!」
「よそ見するな、ガジル」

倒れた仲間を心配するガジルだったがそれを相対するローグが許さない。

「ぐっ!!」

ローグの拳が腹部へと入り身体に力が入る。

「影竜の・・・」
「させるか!!」
「くっ」

追撃に入ったローグだったがすぐさまガジルがそれを封じる。そのまま二人は互いのリーチが届く至近距離での激しい戦いを繰り広げ始める。

「チッ・・・身体が・・・」

しかしそれとは対照的にすぐそばで明らかに動きが鈍くなっているラクサスは自身の不甲斐なさに舌打ちをしていた。

『さぁガジルとローグの戦いは激しさを増しているがラクサスはやはり初日のダメージが残っているのか!?前回大会見せた力が影を潜めているぞ!?』

動きが鈍くなっているラクサスをオルガが攻め立てる。それを懸命に彼は受け止めているが防戦一方、反撃の余地があるように見えない。

「これは・・・厳しそうだな」

五分五分の戦いをしている二人の竜と一方的な展開になっている雷の魔法を使う二人の戦いになっているフィールド。それを見ていたリオンはそう呟いた。

「オルガも力を付けている上にラクサスのケガが重なって一方的になってるな」
「こんなん勝てるわけねぇだろ!!」
「やっぱりグレイさんに任せた方がよかったんじゃないですか?」

試合に出てきている以上全力を尽くしているオルガを責めることは出来ない。ただ、やはりラクサスの戦いを見たことがあるものとしてはどうしても物足りなさを感じてしまう。

「でも、ラクサスさんは諦めているようには見えないけど・・・」
「そうだけど・・・ここから逆転なんてできるの?」

ただ、防戦一方ではあるものの青年の目は死んでいない。その目はわずかな活路を探し耐え凌いでいるように魔導士たちから見える。ただ、それが何なのかは誰にもわからない。















「まさかあのケガで出てくるとはね」
「逆によく今も立っていると思うわ」

ここは狩猟豹(チーターヘッド)の待機場。そこでは治療を終えた二人の女性と黒装束の男が闘技場を見つめている。

「お前の目から見てどうだ?天海」
「普通にやれば負けるだろうな。ただ・・・」
「「ただ?」」

あっさりとした回答。だが、何か打開策があるのかと続く言葉の内容を聞き取ろうと二人は身を寄せる。

「あいつはメンタルが強いからな。強引に勝ちを拾いに行くこともできるかもしれん」

ラクサスと二度対戦したことがある天海は彼の気持ちの強さを知っている。恐らく今彼が動いているのもそれが大きく関与しているのは言うまでもないだろう。

「まぁ、オルガもこのバトルには相当入れ込んでいるようだが」
「「え?」」

ひたすらに攻撃を打ち込んでいるオルガに視線を向けるセレーネとディマリア。その瞳に映る人物はどこか嬉しそうな表情に見えた。

「同じ雷の魔法を扱う上に、しかも滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)滅神魔導士(ゴッドスレイヤー)。だが、二人の評価は今や完全に差があるからな」

剣咬の虎(セイバートゥース)がフィオーレ一と言われていた頃はオルガの方が評価が高かった。しかし以前の大魔闘演武の際、両者ともにジュラと戦ったこととその結果により評価が一転してしまった。

「ラクサスがケガをしていることなんて関係ない。いや、むしろ逆、ケガをしているからこそ圧倒して勝たなければならないんだ」

相手がケガをしていて戦いづらかった。そう言うこともできるのだろうが、それは彼自身が許さない。むしろ逆、その状況ならば相手にわずかな隙も与えず勝利しなければならない。
そしてその気迫は会場中に伝染した。

「観客たちもようやく理解したようだな、あいつの気持ちを」

ケガを押して出ているであろうラクサスに情け容赦のないオルガの攻撃にざわつきやブーイングも聞こえてきていたが、それを気にも止めないオルガの攻撃から何かがあると悟った観客たちは次第にそれをやめ、目一杯の応援で闘技場の四人を勇気づける。
















「粘っていはいる・・・けど」
「どう考えても勝てるとは思えないんだよなぁ」

そう呟いたのはベスとソフィア。二人は一向に反撃に出ないラクサスを見ながら疑問を感じていた。

「ガジルが来るのを待ってる?」
「でもローグとガジルもあの感じじゃ・・・」

二人から離れたところで戦っている影竜と鉄竜は互いが互いに魔法をぶつけ合っておりどちらが優勢とはいえない。もし万が一当たりどころが悪ければ倒れるかもしれないがそれはどちらにも言えること。

「オルガも攻撃の手を緩めないし・・・」
「もしかして引き分け狙い?」

ただひたすら耐え抜き引き分けでの痛み分け。それをやろうとしているようにしか見えないが、そんなことを考えるような男ではないため違和感が拭えない。

「どう思う?カグラちゃん」
「わからん。何か策があるのか?それとも・・・」

無策で出てきたとは考えられないが、今までその高い力でなんとかしてきた彼なら何も考えていないことも十分にありうる。

「タイマーはまだ半分も経過していない。このまま引き分けを狙うのはさすがに・・・」

カグラがそう呟いた時だった、ここでまさかの展開ができる。

「これで・・・どうだ!!」

黒雷を拳に纏わせたオルガは鍛えぬかれた筋肉を連動させそれを振り抜く。あまりにも強烈な一撃、それを受けたラクサスは後方へと吹き飛ばされる。

「吹き飛んだ!?」
「いやこれは・・・」

トドメの一撃になるかと思われた。しかしこれは見ようによってはこういうこともできる。

「オルガの猛攻が止まった」

痛撃を受けたラクサスは飛ばされたがそれにより距離が生まれる。しかもオルガは相当な力を込めるために全身を大きく使って拳を振り抜き次の攻撃にすぐには入れない。つまり―――

「モード!!雷竜王!!」
「!?」

全身から溢れ出る(いかずち)。それを纏った青年はまるで瞬間移動のようにオルガとの距離を詰める。

「雷竜王・赩御雷!!」

真っ赤になった雷を纏った拳を土手っ腹へと突き刺す。それを受けた雷の神は闘技場の壁まで弾き飛ばされ、その衝撃でドムス・フラウが大きく揺れる。

『あぁーっと!!ラクサスの新必殺技が炸裂!!これはまさか・・・』

ラクサスのこの魔法を初めて見たチャパティはその威力に恐れ戦き、観客たちも大逆転劇を目の当たりにしたと歓声を上げる。

「さすが・・・」

だが、この男のラクサスへと執着は周囲の予想を越えていた。

「そうじゃなくちゃ面白くねぇよ!!ラクサス!!」
『なんと!?オルガ立ち上がった!!あの一撃を受けてまだ戦えるというのか!?』

想像を上回る展開にますます会場のボルテージが上がっていく。そしてゆっくりと歩み寄ってくるオルガを見たラクサスもニヤリと笑みを浮かべる。

「面白ぇじゃねぇか・・・」
「あぁ・・・そっちこそ・・・」

ラクサスも立ち上がり双方互いの間合いに入ったかと思ったその瞬間だった。

『『『あ・・・』』』

二人はまるで拳を合わせるように前のめりに転倒した。

『気絶!!両者気絶!!ラクサスとオルガ!!二人の魂のぶつかり合いは引き分けだぁ!!』





 
 

 
後書き
いかがだったでしょうか。
久々のバトルだったせいでなかなか筆が進まなかったorz
まぁシリルにウェンディの衣装を着せることができたのでとりあえず合格ですww
次は第三試合に入っていきます。実はある試合のトレースというかほぼまんまです。またシリルで遊ばせてもらいます。

鉄竜「俺たちのバトルは?」
影竜「おまけ扱いか」 
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