風神雷神の恵み
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第一章
風神雷神の恵み
今天界に二柱の神々がいた、どちらも鬼の姿をしていて一方の身体は青くもう一方は赤い。青い鬼神は巨大な袋を持っていて赤い鬼神は背中に無数の太鼓を後光の様に背負いバチを持っている。まずは赤い鬼神が青い鬼神に問うた。
「のう風神」
「何だ雷神」
「最近下界についてどう思う」
こう問うのだった。
「一体」
「雨が降っておらんな」
風神はすぐに答えた。
「どうも」
「そうだな」
「ここで雨が降らねばな」
どうなるかとだ、風神は言った。
「下界の者達が困る」
「人も畜生もな」
「誰もがな」
「水が枯れてな」
「作物が育たずな」
「草木も元気がなくなる」
「最悪全て枯れる」
そうなるというのだ。
「まさにな」
「そうだ、だからだ」
雷神はまさにと言った。
「ここはな」
「出番だな」
「わし等のな」
「そうだな、ではやるか」
「もうすぐ高天原から話が来るぞ」
雷神は楽しそうに話した。
「わし等にな」
「雨を降らせる様にだな」
「そうだ」
まさにというのだ。
「そう言ってくるぞ」
「そうだな、楽しみだな」
「うむ、しかしな」
ここで雷神は首を捻ってこうも言った。
「今不思議に思ったのだが」
「どうした?」
「わし等は高天原の神か」
「ここは日本だぞ」
風神は雷神にそれでと話した。
「だからな」
「日本の神ならか」
「高天原に入るだろう」
「そうなるか」
「仏は仏界でな」
そちらにいてというのだ。
「そしてな」
「神は高天原か」
「実際十月には出雲に行くであろう」
「神無月にはな」
「だったらな」
それならというのだ。
「わし等もだ」
「日本の神になるか」
「実際にわし等はどの国におる」
「日本だ」
雷神はすぐに答えた。
「この国だ」
「そうだ、それならな」
「わし等は紛れもなくか」
「日本の神だ、服や外見が違うから言うな」
「高天原の神々とはな」
「鬼の姿だからのう」
風神も雷神が疑問に思う理由をわかっていた、それでこう言った。
「それでだな」
「日本の神かと思った」
「その鬼も日本の鬼ではないか」
「異朝だと鬼は霊だな」
「だからあちらでは閻魔帳を点鬼簿と言う」
そうだというのだ。
「だからな」
「この姿も日本の鬼のものでか」
「日本におるしな」
「日本の神々か」
「紛れもなくな」
こうした話をした、そしてだった。
ページ上へ戻る