カレールーの取り分
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第二章
「ご飯と比べてな」
「ルーかけてるっていうのね」
「そうだろ」
「そうかしら」
「お前多いの好きだよ」
ご飯にかけるルーはというのだ。
「自覚していなくてもな」
「そうなの」
「僕は半々でお前は七割だよ」
「ルー七割ご飯三割ね」
「多いだろ」
「そうかしら」
「むしろ僕の方が言うよ」
こう妹に返した。
「むしろな」
「私がルーかけ過ぎだって」
「それで二杯だからな」
「そう言うお兄ちゃんは大盛り三杯でしょ」
「お前だって二杯だろ」
兄妹で言い合う様になった、だがそこで二人共母に言われた。
「結局どっちもどっちでしょ」
「そうなる?」
「そうかしら」
「そう、というかそんなことで言い争いしないの」
カレールーの量でというのだ。
「小さいことはね、滅茶苦茶にかけるなら駄目だけれど」
「僕達位ならいいんだ」
「そうなの」
「そんなこと言うなら今度からもっと多く作るわよ」
カレールーをというのだ。
「安心しなさい、ご飯も沢山炊くわよ」
「そうしてくれるなら」
「私達もね」
異論はなかった、こうしてだった。
二人は言い合うことはなかった、だが今度は父が言った。
「子供達は中辛だけれどお父さん甘口派なんだよな」
「お母さんも中辛だから仕方ないでしょ」
「わかったよ」
父についてはこうだった、こちらは少数派ということで抑えられたが二人は甘口でもいいと言って時々甘口のカレーもとなり通ったのだった。
カレールーの取り分 完
2025・9・18
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