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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第九話 蛇の力その二

「だからあってもなくてもな」
「よかったんですね」
「別にな」
 またこう宗朗に話す。
「相手の手がわかって乗ってくる様なことはしないからな」
「それでは面白くも何ともない」
 実際にオロチの方からそれはないと返す。
「ましてや私の身体にはそうしたものは効果がない」
「やっぱりそうなのですね」
 話を聞いて納得した顔で頷く半蔵だった。
「それならです」
「来るのだな」
「これを」
 言いながらだ。スカートから無数の苦無を出してだ。
 それをオロチに向かって投げる。それでオロチの頭の一つを撃つ。
 だがその無数の苦無を受けてもだ。オロチの頭はびくともしなかった。
「見事な攻撃だ」
「くっ、しかしそれでもですか」
「それでは私は倒せはしない」
「ではどうすれば」
「半蔵。小さい武具では意味がないわ」
 言いながらだ。千姫が歯噛みする半蔵を見て話した。
「だからね。ここは」
「あの大型の手裏剣ですね」
「あれを使いなさい」
 こう半蔵に告げる。
「それと私もいるわ」
「姫様、それでは
「いい?二人で一つの頭を攻めるわ」
 家臣であり親友でもあるだ。半蔵への言葉だ。
「いいわね、それで」
「わかりました」
 半蔵もだ。二人の言葉に頷いてだ。そのうえでだ。
 二人同時に宙に跳びだ。左右からオロチの頭のうちの一つを狙う。それを見てだ。
 斬鬼もだ。轟鬼に話す。
「いいか、俺達もだ」
「はい、オロチの頭のうちの一つをですね」
「それを潰す」
 こう弟子に話すのである。
「いいな、そうするぞ」
「わかりました。それなら」
「久し振りだな」
 弟子の言葉を受けてだ。斬鬼は楽しげに言った。
「こうして御前と二人で戦うのも」
「嘘みたいです」
 轟鬼もだ。心から笑って応える。
「こうして共に戦うのも」
「しかし今俺は実際にここにいる」
「嘘じゃないんですね」
「そして夢でもない」
 それでもないと言ってだ。彼等もだ。師弟で向かうのだった。 
 それに威吹鬼と朱鬼も応えてだった。
「僕達もですね」
「いいな、行くぞ」
 朱鬼はこう威吹鬼に話す。
「一人で相手にならずとも二人ならだ」
「はい、二人ならですね」
「向かうことができる」
「そうですね。それじゃあ」
「また鬼になることができた」
 朱鬼は少し神妙な声になっていた。
「それならだ」
「戦うんですね」
「そうする。それではだ」
「はい、そうしてオロチを」
 こう話してだった。彼等もだ。
 オロチに向かう。慶彦とダルタニャンもだ。
「では僕達もだ」
「はい」
「一人で攻められないのは不本意だが」
 それでもだというのだ。今は。
「仕方がない。オロチは手強い」
「はい、ですから」
「二人で戦おう」
 こう話してだった。彼等もまただった。
 二人で一つの首に向かおうとする。しかしだ。
 慶彦はここでだ。ダルタニャンにこんなことも話した。
「しかしだ」
「しかし?」
「このオロチ。確かにかなりの強さだ」
 そのことはもう言うまでもなかった。気だけでわかる。
 その圧倒的な力を感じながらだ。彼は言うのである。
「勝たなければならない。今は」
「その通りです。ですから」
 彼等もだ。戦うのだった。二人で。
 ここまでは無事であった。しかしだった。
 又兵衛は困った顔でだ。隣にいる兼続を見ていた。そうして言うのだった。 
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