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ウルトラマンメビウス ウルトラ兄弟最大の戦い

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第五話 登場!ウルトラ四兄弟その九

「できるか」
「僕に」
「あの超獣を倒すことを託したい」
「・・・・・・・・・」
 メビウスはそれを受けて沈黙した。それが大任であるのがわかっているからだ。
 だが迷っている暇はない。彼は決めた。
「はい」
 顔を上げて応えてきた。
「やらせて下さい、お願いします」
「よし、わかった」
 タロウも他のウルトラ戦士達もその言葉に頷いてきた。
「ではやるぞ」
「メビウス」
 他のウルトラ戦士達が次々に彼に声をかけてくる。
「君の合図で」
「今こそ!」
「わかっています」
 今メビウスの心が何処までも澄み、そして研ぎ澄まされてきていた。全ての神経を目の前にいるUキラーザウルスに向けていたのである。
「ではここで」
「うむ!」
「今ここで!」
「決めます。ムン!」
「フン!」
「トォッ!」
 ウルトラ戦士達はその呼吸を完全に合わせた。そして今その腕から、額から攻撃を繰り出した。十一の光の帯がUキラーザウルスの胸を直撃した。
「やったか!?」
「どうなんだ!?」
 GUYSの面々もそれに注視する。超獣は動きを止めていた、
 光の帯が全て吸い込まれた。それが終わると超獣はゆっくりと炎に包まれそれから爆発をその巨体のあちこちで起こしていった。
 それから遂に大爆発を起こした。ウルトラ戦士達は戦いに勝ったのである。
「よっしゃああああ!」
「やったぞ!」
 GUYSの面々はそれを見て一斉にガッツポーズと歓声を立てる。互いに抱き合い総監代行は一人優しい笑みをその整った顔に浮かべていた。
 ウルトラ戦士達は爆発四散し消え去ったUキラーザウルスをそこに見ていた。だがそれはすぐに中断させられることとなってしまった。
「見事だ」
「メフィラス星人!」
 ウルトラマンが最初にその声に反応してきた。
「あのUキラーザウルスを倒すとはな。流石と言うべきか」
「それでどういうつもりだ」
 メビウスが彼に問うた。
「まだ戦うというのか」
「そうだ」
 メフィラス星人はそれに応えてきた。
「君達の実力は見せてもらった。それで我々もまた全力を以って君達の相手をしようと思ってね」
「我々だと!?まさか」
「そう、そのまさかだ」
「今度はバルタン星人とかテンペラー星人もですかね」
「だから不吉な名前は出さんでもいいと言っておるだろう!」
 補佐官がまた秘書官を叱る。
「いえ、あれ」
「うわ・・・・・・」
 GUYSの面々がモニターを見て声をあげる。
「やっぱり」
「君があんなこと言うからだぞ!」
「だってあんな顔触れが本当に集まるなんて」
「しかしだな」
 補佐官と秘書官はもう今にも泡を吹きそうになっていた。それ程までに驚くべき顔触れであったのだ。
「おい、俺でも全部知ってるぞ」
 ジョージが言った。
「私も」
「私もですよ」
 マリナもコノミも。この場合知りたくもない顔触れであった。
「何だってんだ、あの顔触れは」
「ええと、バルタン星人に」
 リュウが唖然とする側でテッペイがメンバーの確認をしていた。
「メトロン星人にカタン星人、ファイアー星人って」
「あとミステラー星人ね」
「メフィラス星人なんて弟までいるじゃねえか」
 総監代行とリュウも言った。
「何でこんな顔触れが急にまた」
「ふっふっふ、久し振りだなウルトラ戦士達よ」
「メフィラス星人、貴様が率いているのか」
「率いる?まさか」
 メフィラス星人はメビウスのその言葉に笑って言葉を返してきた。彼は兄の方であった。
「私はただの調停役だ。買い被ってもらっては困る」
「調停役だと!?」
「そうだ。私は高圧的なことは好まない」
 いつもの奇麗事を述べてくる。だがそれこそがメフィラス星人の罠であることはウルトラ戦士ならば誰もが知っていることであった。
 
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