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ウルトラマンメビウス ウルトラ兄弟最大の戦い

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第四話 ウルトラ兄弟の危機その九

「これで決める!」
 80はそう叫ぶと攻勢に出た。まずは跳び上がり身体を丸めて激しく回転しながら跳び回わる。
 それでドドンゴとバサラを何度も攻撃する。ダイナマイトボールで二体まとめて倒そうというのだ。
「まさか」
「大丈夫だ」
 80はメビウスに対して言う。
「俺のことは。それより」
「あっ」
 メビウスは言われて気付いた。レオとアストラはキングジョー、そしてベムスターと戦っているのだ。
「先輩!」
「レオ!アストラ!」
 タロウも彼等に声をかける。だが二人はそんな彼等に対して言う。
「心配無用!」
「今ここで決着をつける!」
 二人はそう言って助太刀を拒む。それからすぐに互いの顔を見合わせた。
「アストラ!」
「兄さん!」
 今二人の息が完全に合わさった。まずはレオがキングジョーを、アストラがベムスターを掴んで上に掲げた。
「レオリフト!」
「アストラリフト!」
 そう叫んで大地に叩き付ける。それから二人同時に跳んだ。
「タアッ!」
「トオッ!」
 同時に跳び上がり空中できりもみ回転をはじめていた。
「あれは」
「きりもみキックだ」
 タロウがメビウスとヒカリに対して説明した。
「そうか、あれで敵を倒すのか」
「レオさん、アストラさん、何て強さだ」
 ヒカリに続いてメビウスは感嘆の言葉を述べた。
「あれがウルトラマンレオ」
「そうだ」
 タロウはメビウスとヒカリに対してまた言った。
「彼等の戦いをよく見ておくんだ、いいな」
「はい」
「わかりました」
 ヒカリとメビウスはそれぞれ答える。起き上がったキングジョーとベムスターにそのまま急降下していた。
 そしてそれぞれの敵を貫く。彼等が着地した時打ち砕かれた敵達が爆発四散していた。
 その後ろでは80がドドンゴとバサラを倒していた。四体の怪獣が今倒されたのであった。
「凄いや」
 テッペイはそれを見て思わず声を漏らした。
「あれが伝説のウルトラマン達なんだ」
「そうだな」
 それにジョージが頷く。
「凄いものだぜ、全く」
「セリザワ隊長も頑張ってるぜ」
 リュウがここで他のウルトラマン達もフォローする。
「それにメビウスもな」
「そうね。けれど」
「どうしたんですか?」
 コノミがマリナの言葉に尋ねてきた。
「ウルトラマン達大分疲れたようね」
「そういえば」
 言われてそれに気付いた。
「カラータイマーがもう」
「やはりな」
 補佐官がそれを見て渋い顔になっていた。見れば80、レオ、アストラのカラータイマーが点滅していた。
「危ないところだったわい。彼等への負担が大きかった」
「そうですね。けれどやっとやっつけましたし」
「うむ、さあ皆で祝いにステーキでも」
「いえ、待って下さい」
 だがここで隊長に呼び止められてしまった。
「どうしたのかね、一体」
「どうやらそうはいかなくなったようです」
「どうやらって」
 補佐官はその言葉に目をパチクリとさせてきた。 
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