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ウルトラマンメビウス ウルトラ兄弟最大の戦い

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第二話 兄弟戦士登場その五

「そしていざって時に」
「わかってるわ」
 マリナがそれに返事をする。
「もう用意はできてるから。安心して」
「はい」
「さて、あの二体はメビウス達に任せるか」
「そうね・・・・・・!?」
 だがここでマリナの耳に何か妙な反応が加わった。
「これは・・・・・・」
「おい、まずいぞ」
 ジョージもその目にそれを見ていた。
「レーダーに反応です!」
「またなのか!」
 補佐官がそれを聞いて声をあげる。
「全くどうしてこうも」
「二体です。ブニョと」
「もう一体は?」
 コノミは何か和風な感じの奇妙な怪獣を見て言う。どう見ても円盤生物ではなかったからだ。
「アーカイブにあるよ」
 テッペイーがそれに応える。
「MACだね。これはアシュランだ」
「アシュラン・・・・・・」
「どちらにしろまずいよ」
 テッペイは言う。
「ここで二体は」
「補佐官、どうしましょう」
 秘書官がここで補佐官に問うてきた。
「一般市民の避難は済んでいるんだな」
「はい」
「ではいざとなれば現場にいる面々に伝えてくれ。危なくなったら撤収するようにな」
「わかりました」
 部下を見殺しにする程彼は冷酷でもないのだ。そういう人物である。
「そういうことだ。しかし」
 彼はウルトラマン達を見る。
「彼等も今度ばかりは無理かのう」
 今度は泣きそうな顔になった。それが実に滑稽であった。
 その時。神戸の街に二人の青年がいた。彼等は円盤生物と戦う二人のウルトラマンを見ていた。
「行くぞ、アストラ!」
「ああ!」
 互いの顔を見て頷き合う。そして。
「レオーーーーーッ!」
 今二人のウルトラ戦士が神戸の街に姿を現わした。それは。
「な・・・・・・」
「まさか彼等が・・・・・・」
 誰もがそれを見て絶句した。かって地球の為に戦った伝説の戦士ウルトラマンレオとその弟アストラが姿を現わしたのであるから。
「ウルトラマンレオです!」
「ウルトラマンレオ、これがあの」
 テッペイもコノミも驚きを隠せない。
「な、何なんだ一体」
 補佐官はそもそも驚いてばかりだからあまり変化が見られない。
「ウルトラマンが一度に四人もだと」
「けれど補佐官、ラッキーですよ」
「おお、そうか」
 それを言われてすぐに気付く。
「そうだったな。ウルトラマンが一度に四人も来てくれたとなると」
「円盤生物とアシュランにも対抗できます」
「うむ。では我々はシルバーブルーメに専念する」
 それは変えはしなかった。
「遠距離から射撃しろ。いざとなったらマケット怪獣を使っても構わん!」
「GIG!」
 現場にいるリュウ達がそれに応える。そして彼等はシルバーブルーメの相手を続けた。
 その間に四人のウルトラマンはそれぞれの相手に向かっていた。メビウスとヒカリはそのままでレオはアシュランに、アストラはブニョに向かっていた。
「どういうことだ、まさかウルトラマンレオまで出て来るとは」
 ブラック指令はレオ達を見上げて顔を曇らせていた。
「折角私が四体の円盤生物とアシュランまで呼んだというのにこれでは」
「アシュランもか」
「むっ!?」
 声に反応し顔をそちらに向ける。するとそこには隊長がいた。
「何っ、貴様は」
「ブラック指令だな」
「だとしたらどうする」
 隊長の問いにも臆するところがない。いや、隊長がブラック指令を前にして臆するところがないと言った方が正しいであろうか。緊張が二人の間を覆っている。 
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