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金木犀の許嫁

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第十七話 生まれ変わりならその六

「流石に」
「そうだけれどね」
「する軍隊はありますね」
「ナチスやソ連と変わらないですけれどね」
「そんなことしたらね」
 それこそというのだ。
「外道よ」
「そう言っていいですね」
「それで病院を攻撃するなら」
「その理由となる証拠が必要ですね」
「そうなるわ」
 絶対にというのだ。
「そこはね」
「確実に言えますね」
「そういうことね。嘘を言っているかどうかは」
「証拠です」
「それを出すかどうかね」
「そして証拠の中身が正しいなら」
「真実ね」
「そう言っています、世の中残念ながら平気で嘘を吐く人がいるともです」
 白華はやや目を伏せて話した。
「幸雄さんは言っておられまして」
「その嘘を見破らないと駄目ね」
「嘘吐きは泥棒のはじまりといいますが」
「悪いことをする様になるわね」
「泥棒も悪いことで」
 そうであってというのだ。
「それで、です」
「他の悪いこともね」
「人は生きていれば嘘を吐かざるをえない時もありますが」 
 それもまた世の中である、嘘もまた世の中には必要であるのだ。それもまた人の世であるということか。
「平気で自分の為に他の人達を騙して利用する」
「そうした嘘吐きはなのね」
「確かに存在していまして」
 世の中にはというのだ。
「それで、です」
「そうした人達に騙されない知恵ね」
「それも備えておられます」
「身元を偽る人も」
「はい、確かに調べますと」
 そうすればというのだ。
「ばれると。あと説明で要点を言わず長々と言うなら」  
「そうした場合もなの」
「簡単なことを変に難しくです」
 その様にというのだ。
「言うならです」
「その人もなのね」
「おかしい、詐欺師とです」 
 その様にというのだ。
「考えるべきともです」
「言われてるのね」
「他にも何かとです」
 幸雄、彼はというのだ。
「言われています」
「そうなのね」
「知恵を。そして知識や教養もです」
「おありなのね」
「音楽や文学にです」
 そうした分野にというのだ。
「非常にです」
「詳しいのね」
「はい」
 白華は微笑んで答えた。
「幸雄さんは」
「そのことも素晴らしいわね」
「文武両道です」
 そう言っていい人物だというのだ。
「まことに、ただそうは見えないです」
「凄く頭がいい人だって」
「はい、目立ったこともされないので」
「それでなのね」
「目立つことはです」
 そうしたことはというのだ。 
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