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オズのエマおばさん

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第五幕その四

「イスラム教ではイーサーって呼ばれているわね」
「オズの国にもムスリムの人はいてね」
「それでそちらでは最後の最後までお元気ね」
「コーランではおおむねそうだね」
「聖書では悲しい結末でも」
「コーランでは違うよ」
 そうだというのです。
「あちらではハッピーエンドが多いよ」
「そうなっているわね」
「そこは宗教の違いだね」
「それそれのね」
「イエス様が生きておられるなんて」
 おばさんはこのことについても言いました。
「最初信じられなかったわ」
「全くだよ」
 おじさんも言いました。
「イスラム教じゃそうだなんて」
「宗教によってそれぞれなんだな」
「キリスト教だけじゃないのね」
「オズの国ではってなったよ」
「オズの国だけでなくてね」
 それでと言うドロシーでした。
「実は外の世界でもなのよ」
「同じね」
「それぞれの宗教と宗派があるんだね」
「それで仲よくすべきね」
「一緒にあるべきだね」
「そうよ、オズの国に来てわかったの」
 ドロシーもというのです。
「この国の色々な宗教や宗派が仲よくしているのを見て」
「そしてなのね」
「ドロシーもわかったんだね」
「そうよ」
 まさにというのです。
「そうしたものだって。そして外の世界でもよ」
「本当はそうなのね」
「仲よくあるべきだね」
「人の考えはそれぞれで」
 そうであってというのです。
「そしてね」
「信仰もそうね」
「それぞれだね」
「そうよ、だからさっきはアルテミス女神の神殿にお参りして」
「今度はキリスト教の聖堂ね」
「お祈りしていいんだね」
「そういうことよ」
 笑顔でお話します、そんなお話をしてです。
 聖堂の後は街の中心地を歩きます、そちらも中世のドイツを思わせる街並みでとても奇麗でした。赤い煉瓦の道もです。
 とても奇麗で、です。カルロスはこんなことを言いました。
「あの、実は欧州の街って長い間」
「どうしたの?」
「道の端にゴミとかを捨てていて」
 そうであってというのです。
「かなり汚かったんですよね」
「そうらしいわね」
 ドロシーもこのことを知っていました。
「外の世界では」
「ですがオズの国では奇麗ですね」
「ゴミはちゃんと捨てていてね」
 そうしていてというのです。
「上下水道もちゃんとあるから」
「それで、ですね」
「誰も道の端にゴミを捨てたりしないからよ」 
「奇麗なんですね」
「ゴミをちゃんと捨ててね」
「処理する様にして」
「それで水道も整えたらね」
 そうすればというのです。
「街もね」
「奇麗になりますね」
「そうよ、事実この街もね」
「凄く奇麗ですね」
「匂いもしないでしょ」
「いい匂いがします」
 ゴミ等の悪臭がするどころかというのです。 
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