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オズのエマおばさん

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第五幕その一

                第五幕  山と平野の街
 皆は午後アルテミス女神の神殿だけでなく街の色々な場所を巡りました、おじさんとおばさんはその中で、です。
 ゴシック様式のとても奇麗な赤い大聖堂を見て思わず息を飲みました。
「何とまあ」
「奇麗な聖堂だな」
「こんな聖堂があるなんて」
「さっきの女神様の神殿に加えてな」
「ここはカトリックの聖堂よ」
 ドロシーが二人にお話しました。
「オズの国のね」
「オズの国には色々な宗教があって」
「カトリックもあってだね」
「それで聖堂もあるから」
「中にはこんな素晴らしい聖堂もあるんだ」
「そうよ。勿論私達の宗派の教会もあるわよ」 
 お二人にこうもお話しました。
「この街にね」
「そうなのね」
「色々な場所があるんだな」
「宗教関係だけじゃなくてね」 
 さらにというのでした。
「図書館も劇場もあるわよ」
「そうなの」
「そうした場所もあるのかい」
「ええ、だから晩ご飯の後はね」
 それからはというのです。
「劇場に行きましょう、それもロイヤルボックスよ」
「ロイヤルボックス!?」
「まさか」
「だって私はオズの国の王女だから」 
 ロイヤルボックスと聞いて仰天するお二人に笑って言うのでした。
「だからね」
「ああ、そうね」
「それならな」
 お二人もドロシーがオズの国の王女だということを聞いてそれでとなりました。
「劇場ではロイヤルボックスね」
「そちらで観劇となるな」
「普通の席での観劇もいいけれどね」
「ドロシーは飾らないからね」
 ここでトトも言ってきました。
「普通の席で観劇することも多いね」
「映画館でもね」
「そうだよね」
「ええ、けれど今回はね」
 ドロシーはトトに答えました。
「おばさんとおじさんによ」
「ロイヤルボックスでの観劇を楽しんで欲しいからだね」
「それでよ」
「ロイヤルボックスでの観劇だね」
「そうよ」
 まさにというのです。
「本当にね」
「そうするね」
「だからね」
 それでというのです。
「今夜はね」
「ロイヤルボックスだね」
「そこで観劇しましょう」
「それじゃあね」
「それがいいね、しかしね」
 モジャボロは街の中を見回しました、中世のドイツの街並みを思わせるとても奇麗で整った街並みです。
「いい街だね」
「うん、高層ビル街もいいけれどね」
 弟さんも言います。
「オズの国にはそうした場所もあるし」
「そうだけれどね」
「こうした街もいいね」
「全くだよ」
 モジャボロは弟さんの言葉に頷きました。
「独特の奇麗さがあってね」
「いいよね」
「ええ、ただこの街はさっき行ったみたいな日本料理のお店もあってね」
 ドロシーはモジャボロと弟さんにもお話しました。 
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