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八条学園騒動記

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第七百五十話 練習中にまた話をしてその一

               練習中にまた話をして
 アンそれにギルバートとサチェル=ペイジやコーファックスそれに本物の愚か者について話した数日後にだ。
 フランツは部活の練習中に一緒にランニングに励んでいるタムタムに言った。
「サチェル=ペイジの話またしていいか」
「どうした」
「一体どんな身体だったんだ」
 今回話すのはこのことについてだった。
「一体」
「だからかなり丈夫だったんだ」
 タムタムはこう答えた。
「怪我をしたかも知れないが」
「それでも回復してか」
「長持ちしてな」
「当時では信じられない位長く投げてか」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「バネもあったらしい」
「身体のバネか」
「それが凄かったらしい」
「そうだったか」
「身長は一八七位だったらしい」
「今だと普通より少し小さいな」
「今はな」
 こうフランツに答えた。
「しかし昔の人の体格は小さいだろう」
「今と比べるとか」
「連合の平均身長は一九〇だ」
 成人男性のそれはだ。
「人間は最初からこれだけだったんじゃない」
「昔は小さかったんだな」
「一六〇位の時代が長かった、もっとだ」
「小さい頃もあったか」
「そうだった」
「当時のアメリカもか」
「一八〇もな」 
 平均身長はというのだ。
「なかった」
「その中で一八七位か」
「だから大きな方だった、スポーツ選手でもな」
 体格が求められるこの職業の者でもというのだ。
「大きかった」
「そうだったんだな」
「その体格にな」
 それに加えてというのだ。
「頑丈な身体とだ」
「怪我に強くて長持ちするか」
「そしてバネがあった」 
 このこともあったというのだ。
「だからな」
「あそこまで出来たか」
「最初は肉体労働をしていたらしい」 
 野球選手になる前はだ。
「それがだ」
「プロ野球選手になったんだな」
「その時に天秤みたいに担いでいてな」
 棒を使ってものをそうしていたという。
「何かと鍛えられたらしい」
「そのこともあったんだな」
「この人についてというか黒人リーグは本当に伝説が多い」
 嘘か本当かわからない話がというのだ。
「だが研究によって真実もな」
「わかってきたか」
「そしてだ」
「サチェル=ペイジのこともか」
「わかってきている」
 伝説と言われていたことがだ、事実だったと。
「ある程度でもな」
「それでそうしたこともか」
「わかってきている」
 そうだというのだ。
「これがな」
「そうなんだな」
「それで今こうしてだ」
「俺にも言えるか」
「俺もあの時から調べた」
 アン達と話した後でというのだ。 
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