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オズのエマおばさん

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第四幕その十一

「そうしてね」
「楽しむもね」
「観光もね」
「じゃあ行きましょう」
 皆でホテルを出て街に出ました、そうして街のあちこちを散策しますが皆はギリシアの神様のアルテミス女神の神殿の前に来ました。
 するとです、トトがこんなことを言いました。
「アルテミスさんって山の女神様だよね」
「そうよ、狩猟のね」
 ドロシーはその通りだと答えました。
「それで山もね」
「司っているよね」
「月の女神様であってね」
 それと共にというのです。
「山にもよ」
「深く関わりのある女神様だよね」
「そうなのよ。自然を愛する活発な」
「若々しい女神様だね」
「ええ、アポロン神の双子の妹さんで」
 そうであってというのです。
「お話しても楽しい方よ」
「そうだよね」
「じゃあこれからね」
 ドロシーはにこりと笑って言いました。
「神殿に入って」
「お参りをするんだね」
「女神様に礼拝を捧げて」
 そうもしてというのです。
「捧げものもね」
「するんだね」
「そうしましょう、食べものをね」
「それを捧げるんだね」
「ええ、果物を出して」
 そうしてというのです。
「そのうえでね」
「捧げものにするんだね」
「そうしましょう」
 こう言うのでした。
「ここはね」
「それじゃあね」
「女神様に今回の旅が最高のものになる様にね」
「お願いするんだね」
「そうよ」
 まさにというのです。
「そうするのよ」
「その為のものだね」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「今女神様がこの神殿におられるかはね」
 このことはというのです。
「わからないわ」
「他の場所に行っておられるかも知れないんだね」
「オリンポスにおられるか」
 ギリシアの神々が集う山にというのです。
「若しくはね」
「他の神殿におられるか」
「山の中にかね」
「おられるかも知れないんだね」
「だからね」
 それでというのです。
「今この神殿におられるかはね」
「わからないんだね」
「ええ」
 そうだというのです。
「けれどね」
「神様への感謝と敬意は持ってないとね」
「信仰とね」
「だからだね」
「これからね」
「お参りしようね」
「そうしましょう」
 こうお話して実際に皆で大理石で造られた円柱が沢山あるギリシアの神殿に入りました、そのうえで女神様に食べものを捧げますが。
 ふとです。カルロスはその捧げものを見てドロシーに尋ねました。
「あの、果物を捧げられましたね」
「そうだったけれど」
「女神様って果物お好きなんですか」
「基本山の幸がお好きなのよ」
「それでなんですね」
「果物もね」
 こちらの食べものもというのです。 
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