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星河の覇皇

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第八十六部第三章 学園の理事長としてその三十一

「そしてだ」
「どの国も発展に力を注いでいます」
「そうしてきた」
 その千年の歴史でだ。
「我々はな、しかしな」
「それでもですね」
「他国は違う」
「エウロパもそうで」
「サハラもマウリアもだ」
 こうした国々もというのだ。
「連合ではないからな」
「連合に入るなと言っても」
「彼等がそうしたいと考えこちらに備えがないとな」
「入られますね」
「連合の法律は連合だけのものだ」
 あくまで自国のことだというのだ。
「それでだ」
「他国については」
「備えが必要でだ」
「閣下も備えられましたね」
「そういうことだ」
 こう由良に話した。
「私もな、そして」
「そしてですか」
「サハラにも備えはしたが」
 それでもとだ、八条は由良にこうも話した。
「第一はな」
「エウロパですね」
「あの国は完全な敵だ」
 連合から見てというのだ。
「それ故にな」
「備えはですね」
「アタチュルク要塞群をだ」
「さらに堅固にし」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「艦隊も置いた」
「一個軍ですね」
「百個艦隊をな」
 これだけの規模をというのだ。
「置いた、あの防御とだ」
「それだけの戦力を置けば」
「エウロパ軍もな」
「そう簡単にはですね」
「攻略出来ない、あの国の全ての戦力が来てもだ」
 五百個艦隊のそれがというのだ。
「防げる」
「それだけの備えを置きましたか」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「あの要塞群はな」
「そう簡単にはですね」
「攻略出来ない筈だ、それでこれからもだ」
「その備えをですか」
「堅固にしていく」
 こう由良に話した。
「さらにな、そしてだ」
「その守りをですね」
「相手に見せる」
「エウロパなりサハラなりに」
「マウリアにもな」 
 他国にというのだ。
「その目にな」
「見せてですね」
「攻めてもな」
 例えそうしてもというのだ。
「絶対に無理だ」
「その様に思わせますね」
「人は見てわかるものだ」
「出来るか出来ないか」
「攻略出来るか出来ないかな」
 このことがというのだ。 
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