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八条学園騒動記

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第七百四十九話 本物の馬鹿その一

                本物の馬鹿
 タムタムはフランツに話した。
「兎跳びはしないな」
「膝を痛めるだけだな」
 フランツはすぐに答えた。
「あれは」
「足腰を鍛えるどころかな」
「そんなものだな」
「もう千年以上前にだ」
「わかっているな」
「打から普通はしないしだ」
 それにというのだ。
「させないが」
「してさせる奴がいるんだな」
「学校の教師でいた」
 そうした輩がというのだ。
「連合のナウルの話だ」
「そんな奴がいたのか」
「連合の教師は質が悪いからな」
 そうした輩が多くというのだ。
「それでだ」
「そんなことをさせたのか」
「生徒にな、それでだ」
「生徒さん達が可哀想だな」
「中には本当に膝を壊しそうになった人がいた」
「壊れたのか」
「そこまでいかなかったが」
 それでもというのだ。
「危うかった」
「そうだったんだな」
「そんなトレーニングを部活でさせた教師もいた」
「そしてそんな教師こそがか」
「本物の馬鹿だ」
 そうなるというのだ。
「そしてその教師は問題になったがな」
「その指導がか」
「今時兎跳びなぞやらせたんだ」
 既に何の効果もないどころか害にしかならないことがわかっているこのトレーニングをだというのである。
「本当に思った」
「本物の馬鹿だとか」
「その教師こそがな」
 まさにというのだ。
「こうなるとな」
「駄目だな」
「お前はトレーニングも考えているな」
「俺なりにな」
 フランツはそれはと答えた。
「そうしてやっている」
「そうだな」
「お前のアドバイスも聞いてな」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「やっているな」
「トレーニングもな」
「それもか」
「しっかりとな」
 それこそというのだ。
「やっている、さもないとな」
「よくならないな」
「ピッチャーとしてな」
「そうしたことを考えられることもな」
「俺が馬鹿じゃない証拠か」
「そう思う」
 タムタムとしてはだ。
「他にも機嫌が悪くてだ」
「それでか」
「八つ当たりでな」 
 それで以てというのだ。
「生徒に普段は怒らないことで怒るのもな」
「本物の馬鹿か」
「それも虐待の様な暴力を振るうなら」
「尚更か」
「これも教師の話だ」
 学校のというのだ。 
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